身をまかせて涛音寮
国東オシカツジンとして取材に行ってきたら、驚きと発見の連続で面白かった。
国東市のテレワーカー養成講座が終わると同時に始まった、「国東ひとむすび」という団体主催の「国東オシカツジンの旅」。誘われるままに、まるでミステリーツアーのようなどんな旅になるのか、どんな人に出会えるのかを楽しみに身を任せて行ってきた。(笑)
今回、訪れたのは国東市国見町伊美にある涛音寮。昔は造り酒屋で海運業も営んでいたという100年以上の歴史のある建物が歴史を物語る。木造の3階建ての館内に入ると、国見の作家さんたちの作品がずらりと並ぶ。息子さんが出迎えてくれて、屏風の制作方法などを説明してもらい、古き良き作品や大切な思い出を今によみがえらせる表装の仕事に誇りを持って取り組んでいる志に共感する。
2月のこの時期、おひなさまを飾っていることもあって屏風と雛様を拝見するため
お座敷にお邪魔させていただいた。
上り口にずらりと並ぶ段飾りのお雛様。ここは以前、帳場だったそうで、番頭さんなど多くの奉公人たちがいた店の顔ともいうべき場所だ。(今でいうオフィス)。ずらりと並んでもなお、圧巻の空間で飾られているお雛様たちお出迎え。
屏風に書かれている絵は図面をもとに当時の蔵元を書いたもの。
20周年記念に手ぬぐいにしたものを表装した。
歴史を大切にする心と、人々に楽しみや安らぎを与えるおもてなしの心が
十二分に伝わる涛音寮だった。