『駆け出しマネージャーの成長論』要約

駆け出しマネージャーの成長論

著:中原 淳


実務担当からマネージャーへの移行において、変化に戸惑う人が多い。戸惑いの元となる環境変化や課題に順次対応し、乗り越えることがマネージャーとしての成功に繋がる

現代日本でマネージャーになる際には、大きく5つの環境変化が伴う。
①突然化:移行期間を持てず、ある日突然マネージャーになる
②二重化:マネージャーとプレイヤーの両面を求められる
③多様化:性別・国籍・年齢問わない多様な人材の管理を求められる
④複雑化:社会の高度情報化により、セキュリティ等の管理が複雑になっている
⑤若年化:成果主義の進展で、若くしてマネージャーになる

マネージャーになることでポジティブな感情を抱く事が多い。一方、目標達成や業務量に対する不安、現場から離れる寂しさ、上司と部下との板挟みになる苦悩も生まれる。マネージャーとして乗り越えるべき最初の壁は、これらの感情を自らモニタリングし、焦らず少しずつ対応していくことである

更にマネージャーへの移行時の課題は、7種類に区分できる。
①部下育成:育てる部下を選び、自分の右腕になるようリソースを投下する
②目標咀嚼:会社の目標を自分の言葉で部下に伝える
③政治交渉:組織内外にネットワークを作り出し、それを通じて自部門にリソースを集め、他部門と協調していく
④人材活用:現場を観察し、人間関係を見極めた上で人を動かしていく
⑤意思決定:実務担当から情報を集約し、メリットデメリットを勘案して方針を決める
⑥マインド維持:矛盾や混沌に溢れ、責任を一身に背負う状況でも心を平静に保つ
⑦プレマネバランス:プレイヤーとしての仕事とマネージャーとしての仕事のバランスを取る

多くのマネージャーが上記課題と対面している。その際には深刻になりすぎず、冷静に事態を捉え、前向きな対処方を日々の実践の中から探していくことが解決策となる

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