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  伽の森〜くにまる夜話〜

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2023年7月の記事一覧

霊感 霊に群がる怪しい人々

霊感 霊に群がる怪しい人々

以前、夫の仕事で東北にいた時、同じ社宅に、霊感があり霊と話すことができる奥さんがいた。

視えることを大っぴらにしているわけではないので、最初は知らなかったが、心霊現象に悩むママ友の話を聞いているときに、その奥さんが言った言葉で知った。

「その霊と話してみようか?」

これは以前投稿した「心霊写真 」のその後の話。

心霊写真を撮ったことがきっかけで、霊が視えるようになった男の子に集まってくる霊

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祭り

祭り

主人の転勤で東北にいたときの話。

長女が幼稚園に入る前の年の夏。

夕方、まだ明るい時間。いつものように買い物を終え、社宅へ戻る車中でのこと。
坂を下っている時に娘が言った。
「おまつりだー。いっぱいひとがいるね。◯◯(娘の名前)もいくー」
「はあ?」
と思いながら、周りを見てハッとした。
ゆるい下り坂の先は左カーブになっているのだが、そのカーブになっている上に視線を向けると、そこには段々になっ

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ひよこ

ひよこ

子供の頃の話。

母の実家は農家だ。
家屋は藁葺屋根で、縁側の下はに鶏小屋になっていた。

今はもう見なくなったが、子供の頃お祭りの縁日にはピンクや水色をしたひよこが売られていて、私はお小遣いで緑色のひよこを買った。
わかってはいたが、母に怒られた。
母曰く、縁日で売られているひよこは弱くて長生きしない。選別もされていて雄ばかりで卵も生まないから田舎にもっていっても、食べられてしまうだけ。
極めつ

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花火

花火

結婚して長女が生まれたあと、主人の転勤で5年ほど東北で暮らした。

息子が生まれ長女が幼稚園の年少の頃、近所(主人の職場の奥様とその子供たち)の人とバーベキューのあと花火をした。

赤ちゃんを連れている人は少し離れたところにいて、赤ちゃんを連れていないお母さんたちが、花火をする子供たちの世話をしてくれていた。
私は息子がいたので離れたところにいた。
しばらくして花火をしているところがざわつき始めた

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山伏

山伏

私の母方の祖母は霊が視える人だった。

私が小学生だった頃の話。

祖母が入院した。どこが悪かったのかは知らないけれど、原因不明の病気ときいた。
入院中、祖母が私の母や叔父たち(祖母にとっては自分の子供たち)に言った。
「目ェ閉じたら、目の前(眼裏)に山伏の姿をした人がでてきて、殺してやる!って怖い顔して言うんじゃあ」
心配した母たちはお寺の住職に相談した。
住職は自宅の近くに無縁仏があるはずだか

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