キングプロテアが教えてくれるアフリカの美しい歴史(その2)
通常、キングプロテアをどうやって育てるか、それは、咲いた花から種子を抽出し、その種子から苗を作っていくわけだが、王冠のように咲いたお花の種子であっても育ってみたら内側を向くガッカリなタイプになることは普通にある。
遺伝子配列の関係でまた変異することもあるためである。
そして、これもテレビで触れられたと思うが、キングプロテアは、苗から初回の出荷まで5年余りの時間を要するお花。
もっと短いスパンで初回出荷できるなら状態見て”王冠タイプ”だけをそろえることができるかもしれないが、キングプロテアは5年である、、、あまりに長い。
そこで、新しい種苗に挑戦する人が現れた。
それが、NHKの番組にも登場したマレットさんファミリー。
(写真左側の女性がマレットさん)
彼女たちは、自分の手元にあった超大型のキングプロテアに着目した。
(※書き忘れてた。キングプロテアのお花は、極まれに、”超大輪”を咲かせるものがあるのである)
種子でなく、王冠タイプのお花の茎、茎と言っても木のように太いが、これを挿し木にすることで遺伝子構造を維持(=王冠タイプの花)したまま数量を増やしていったのである。
といっても、1本のキングプロテアから挿し木にできるのはわずか20本程度。
5年待って、またそれを20本。
つまり5年経っても 20 x 20 =400本のキングプロテアしかない。
そして、結局彼女たちは既に20年これに取り組み、ようやく、軌道に乗ってきたのが今日。。。
20年・・・気の遠くなる話である。
こうして生まれたのがキングプロテアの”亜種”ともいうべき、”キンググランデ”である。
確実に”王冠タイプ”でかつ超大型のキングプロテアが確約されているため、日本でも安定した人気を誇っている。
分かりやすく言えば、”キングプロテアの最高峰”と言えるだろう。
そして、この話にはさらにさかのぼるべきストーリーがある。
<続く>