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ワンマングルメNo.54「鰹節問屋直営の立ち食いそば屋"そばよし"の至福」
日本橋の本店も含め、京橋、神谷町と都内に3店舗を展開する"そばよし"は、鰹節問屋が直営する異色の立ち食いそば屋である。
良質な鰹節をふんだんに使った"命の出汁"に、甘味を抑えた返しを合わせ、化学調味料を一切使わずに仕上げた贅沢なそばつゆは、温かいそばにも冷たいそばにもベストマッチする。もちろんそばは配合にもこだわった自家製麺を使用している。
"そばよし"は京橋店には足繁く通っていたが、たまたま今日は神谷町で所用があったので、神谷町店を来訪した。
店内右手の発券機で"かきあげ天そば・うどん"と、トッピングの"きつね"のチケットを購入し注文カウンターの店員に「温かいそばで」と告げて手渡す。
カウンター席でしばし待機の後チケットナンバーを呼ばれたので注文カウンターでそばを受け取りカウンターへと運ぶ。
まずは濁り一つない澄んだそばつゆを一口。鰹節の芳醇な香りが鼻をくすぐり、旨味が凝縮されたそばつゆが舌の味蕾を経由して脳に至り、快楽物質の分泌を激しく促す。美味いとしか表現できないほどただひたすら美味い。
玉ねぎと人参の甘さが引き立つかき揚げ天を崩し、コシのある自家製麺に絡めて食す。ボキャ貧で申し訳ない。これがまた美味い。良質な揚げ油を使っているためか、上品なつゆに油が溶けても通常の天ぷらそばのようにくどくならない。
さらに、それに追い打ちをかけるのが"きつね"。これがまたほど良い薄味で実に品が良い。極端に甘かったり、脂っこかったりすることなく、控え目ながら、お揚げの本来の味わいを充分に主張している。
美味い、美味いを連発し、食レポの体をなしていなが、日本橋の本店でも京橋店でも神谷町店、どの店でも良いが、ともかく一度本物のそばつゆ、本物のそばの美味さを心ゆくまで味わってほしい。
そばよし 神谷町店
東京都港区虎ノ門3-22-11
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