バッカスの憂鬱「COSTCOワインを侮るな。スペイン格付け最上位リオハの格安ワイン ”Barón de Ley Club Privado”」
今宵はCOSTCOで販売されているスペインワイン、RIOJA(リオハ)のBarón de Ley Club Privado。
『ロス・アルメンドロス』で収穫されたTempranillo (テンプラニーリョ)100%から醸造される。
因みにテンプラニーリョの名称はスペイン語で「早熟な」を意味するTempranoに起因する。
スペインも他のヨーロッパ諸国同様、2009年8月に改正されたEUのワイン法に準拠し、優れたワイン産地を保護産地呼称(DOP/Denominacion de Origen Protegida)と保護地理的表示(IGP:Indicacion Geografica Protegida)の大きく2つに分けて表示することになったが、従来から使用されてきた各国独自の呼称も使用が認められているため、スペインでは上から、DOCa(Denominacion de Origen Calificada/デノミナシオン・デ・オリヘン・カリフィカーダ)、DO(Denominacion de Origen/デノミナシオン・デ・オリヘン)、VP(Vinos de Pago/ビノ・デ・パゴ)、VCIG(Vinos de Calidad con Indicacion Geografica/ビノ・デ・カリダ・コン・インディカシオン・ヘオグラフィカ)、VdlT(Vino de la Tierra/ビノ・デ・ラ・ティエラ)、VdM(Vino de Mesa/ビノ・デ・メサ)の6つのカテゴリーを設けている。
格付け最上位のDOCa(Denominacion de Origen Calificada/デノミナシオン・デ・オリヘン・カリフィカーダ)は、DOワインの中でも、特に厳しい基準で昇格が認められた高品質なワイン生産地にのみ与えられるもので、1988年に制定された。現在認められているのは1991年に認められたリオハと、2009年に承認されたプリオラートの2か所のみである。
つまり、Barón de Ley Club Privadoは格付け最上位のDOCa(Denominacion de Origen Calificada/デノミナシオン・デ・オリヘン・カリフィカーダ)産のワインというわけだ。それを1000円程度の出費で入手できるとはさすがはCOSTCO。
開栓しワイングラスに注ぎ、まずはカラーのチェック。カラーは強く赤いルビー色。ファーストノートは熟したフルーツ香りと共に樽香を感じる。そう、このワインはオーク樽で6ヶ月の熟成の後ボトリングされるのだ。そしてかすかにスパイス香も。
口に含むと口当たりは意外にボディがしっかりしており、適度な酸味とタンニンの渋みとほどよくバランスしている。アフターではややタンニンの渋みが残るが、これはある意味テンプラリーリョらしさがよく出ているとも換言できる。
マリアージュは、生ハムやチーズ、そしてオリーブといった前菜系、そしてパスタやスペインの郷土料理チリンドロンなどがベストだろう。
いずれによ、購入価格を考えると、充分すぎるできの逸品であることは間違いない。
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