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バッカスの憂鬱「ボルドーの新AOC地区コート・ド・ボルドーに注目 ”Chateau Canteloup 2010 AOC Cotes de Bordeaux」

 現在ボルドーで人気急上昇中の高級AOC地区“コート・ド・ボルドー”の辛口フルボディの赤「シャトー・カンテループ(Chateau Canteloup [2010] AOC Cotes de Bordeaux)」を試飲してみた。

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 ボルドーにとって、2010年は2005年、2009年と共に最良のビンテージと呼ばれている。ワインの売れ行きに多大なる影響を与えるパーカーポイントで有名なロバート・パーカーも「今まで試飲した中でも3つの最も偉大なボル ドーのヴィンテージ」と明言している。

 シャトー・カンテループはボルドーAOCの数ランク上の規格であり、サンテミリオンの隣のブライやカスティヨン、カディヤックを包括した2008年から開始された新AOC“コート・ド・ボルドーAOC”。

 セパージュはカベルネ・ソーヴィニヨン60%、メルロー40%。長期マセラシオンによる伝統的手法と18ヶ月熟成により造られている。

 開栓しグラスに注ぐと、とても深みのあるレッドカラーが目を引く。香りは熟した果実やブラックチェリーのようなフレーバーを感じる。含むとカベルネならではの力強くしっかりした骨格の中にタンニンがやさしく溶け込んだ、濃厚且つフルーティーな味わい。新時代のボルドーと呼ぶにふさわいい逸品である。

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鳴海邦彦 / KUNIHIKO NARUMI OFFICIAL
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