カーコラム 「モータースポーツを初め様々なエキストリームスポーツを支えた大スポンサー "マルティニ・レーシング"」
モータースポーツファンであれば、白地に赤と青と黒のラインが引かれた「マルティーニ・ストライプ」のカラーリングを知らぬ者はいないだろう。
代表的なカクテル「マティーニ」の語源ともなったベルモット「マルティーニ」を醸造するマルティーニ・エ・ロッシ社(1992年に世界的な有名なラム酒メーカー・バカルディ社と合併し、現在ではバカルディ・マルティーニ社となっている)は、1800年代創業の由緒正しきイタリアの名門醸造メーカーである。
マルティーニ・エ・ロッシ社は、そのブランディングとプロモーションの手段として、自らのレーシング部門「MARTINI RACING(マルティーニ・レーシング)」を通じモータースポーツを含めた様々なアクションスポーツに積極的に参加した。
まず1970年代にポルシェAGのスポンサーとなりレース活動を開始。ル・マンにおける1・2フィニッシュなどの好成績を残しその一躍そのカラーリングを世界に知らしめた。
また、70年代にはF1のブラバム・フォードチームのメインスポンサーも務めた。
1980年代にはランチャへのスポンサードを開始し、Gr.5のベータ・モンテカルロやプロトタイプレーシングカーのLC1とLC2、そしてWRCでは037ラリーやデルタS4、デルタHFインテグラーレなどに栄光をもたらした。
1999年から2002年まではフォードのフォーカスをスポンサードした。 2006年からフェラーリF1チームの公式スポンサーとなった。ただし深紅のボディにマルティストライプは入れず、ロゴステッカーが貼られるのみだった。
80年代後半にはモータースポーツのみならず、パワーボートやアクロバットエアプレンなどのトップチームもスポンサードし、陸・海・空をマルティーニカラーに染め上げた。
Red Bullの先駆けとも言えるマルティーニのブランディング&マーケティング戦略。企業は文化の発展に寄与してこそ一流。
そのための喜捨は進んでするべし。
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