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【無料・目次付】石破首相の正体|忙しいあなたへ!政治初心者へ贈る石破政権の参考書

2024年10月1日、石破茂政権が発足。

石破政権について、様々なご不安を抱えていらっしゃる方も多いことだろう。

SNS上では、自民党総裁選において石破茂新総裁が誕生するや否や、早速ネガティブキャンペーンの嵐が巻き起こった。

現時点でも、石破首相・石破政権への批判、非難、デマ、誹謗中傷が溢れている。

私の個人的な部分をお話しすれば、自民党総裁選において新総裁に選出されるまで、私はアンチ石破茂であった。

私は安倍~岸田路線を支持しており、その安倍晋三元首相をずっと背後から撃ち続けてきた石破氏に対して嫌悪感情を抱くのは当然の心の動きと言えるだろう。

政治信条についても、私とは相容れない部分がある。

しかし、自民党の新総裁は石破茂、我が国の内閣総理大臣は石破茂なのである。

これ以上でも以下でもない、文句を言おうと不安があろうと現実は変わらない。

総裁になったものはなったのである。

であれば、感情を抜きにして、フラットに、政権の実績に基づいて評価していく他にあるまい。

そこで本記事では、「事実」を基本に、ファクトベースで石破茂政権をまとめようと思う。

たしかに不安の多い石破茂政権だが、台湾有事含む周辺の情勢や、国内の野党の体たらくを見るに、デマによって自民党を叩いて弱らせ、政治を混乱させている余裕はないはずだ。

不安があるからといって、『自由民主党』が支える石破茂政権と較べて、悪夢の民主党政権の後継者「立憲民主党」がつくる野田佳彦政権の方が良いのか、そんな筈はあるまい。

ぜひ事実を基に正しく政権を捉え、考えていただきたいと思う。

自民党総裁選に出馬しないと発表されるや否や再評価が行われている岸田文雄前首相も、はじめはあまり期待されていなかった。

しかしいざ政権が始まってみれば、恐ろしいスピードで恐ろしいレベルの問題を解決していく国益の鬼であったのである。

にもかかわらず、メディアの偏向報道にSNS上でのデマが重なり、最後の最後まで多くの国民がその功績に気付けない状況となってしまった。

このような例もあるのだ、石破茂政権についても、デマに踊らされず事実を大切にし、正しく政権の姿を捉えていただくことを切に願う。

特に、岸田文雄前政権において実行された保守派が望んできた政策の数々を一切評価せず、何ら根拠なきデマや陰謀論等によって貶め続けた自称保守の言論人らは今後も同様の活動を続けるだろうと予測される。

ぜひ騙されることなく、事実を基に思考を凝らしていただきたい。

ただし、本記事は中立的に執筆するつもりはない。

石破首相、石破政権、石破自民に対してはデマや印象操作も多数為されているが、同時にファクトに基づいた批判も多数存在するように思う。

私も X(旧Twitter)等において批判はしている。

ゆえに、私は本記事において「石破批判」を展開するつもりは毛頭なく、埋もれやすい石破政権の実績やその他の事実をご紹介し、バランサーのような役割を果たしたい

よって、本記事は「政治初心者の教科書」シリーズであり、個人が執筆する以上そもそも中立的ではないものの、「石破政権の参考書」と意識的に表現を抑制している点にご留意いただきたいと思う。

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工作活動の現実

本編へ入る前に、少しだけ付き合ってほしい。

【中国の世論工作】についてだ。

これまで我が国においては、"スパイ" というのはどこか空想上の存在であるかのように扱われてきた(だから1985年のスパイ防止法案は潰された)。

しかし、先の大戦において各国のスパイが暗躍したことは歴史的事実であり、戦後もこれは同じである。

そして近年、世界各国において「中国のスパイ・工作活動」が問題視されるようになった  

反中勢力も取り込む中国スパイ

 欧州で「中国スパイ」の摘発が相次いでいる。欧州連合(EU)欧州議会の議員スタッフをはじめ、英議会の調査担当者、ベルギーの元上院議員らが工作の対象となっており、中国のスパイ網が欧州政界に深く浸透している様子が浮かぶ。中国スパイの手口は、「親中派」だけではなく、「反中」勢力も取り込むのが特徴だという
(略)
『反中』姿勢でもガバナンスが弱い新興政党に付け入ることもあるなど、中国の諜報活動には、相手がくみしやすいかどうか見極め、『使えるものは使う』という基本スタンスがある

政界を浸食する〝中国スパイ〟
欧州で相次ぐ摘発、日本にも魔の手
「日本は法整備は進むが…捜査手法に制約が多い」|zakzak
(https://www.zakzak.co.jp/article/20240504-XEXZGHG2EJKDDOSFOXYIDMXL64/)

日本カウンターインテリジェンス協会代表理事の稲村悠氏によれば、中国の工作員は親中派のみならず『反中の新興政党』に付け入ることもあるという。

「中国を批判しているから」といって信用してはならず、「その言動は本当に正しいか、口では中国を非難しながら、反中勢力や保守派の動きを中国を利する形へ誘導していないか」と疑ってかからなければならない。

世論工作SNSシステム

そして、工作の対象となるのは政治家・ジャーナリストのみならず、SNSを利用した工作活動も指摘されている。

 中国政府と取引関係にあるIT企業(本社・上海)が、X(旧ツイッター)のアカウントを通じて、世論工作を仕掛けるシステムを開発した疑いがあることがわかった。このシステムを紹介する営業用資料とみられる文書がインターネットに流出していた。日本の情報機関も入手して本物とみて分析を進めており、中国の対外世論工作との関連を詳しく調べている。
(略)
 流出した約580ファイルには同社の契約台帳も含まれ、利用者の多くが地方都市の公安当局だった。通信アプリ「テレグラム」向けの工作システムとみられる製品を地方の公安当局に販売した記録も残されていた。
(略)
 同社の動向を20年から注視している台湾のサイバーセキュリティー企業「TeamT5」チーフアナリストのチャールズ・リー氏は、資料に記載されている工作の手口などから「本物の流出文書と確信している」との見方を示した。

中国企業が「世論工作システム」開発か、Xアカウントを乗っ取り意見投稿
…ネットに資料流出|読売新聞
(https://www.yomiuri.co.jp/national/20240511-OYT1T50118/)より引用

X(旧Twitter)を含む各SNSには国籍明示の義務がなく、中国工作員がアカウントを作成して日本語で発信したり、日本人のアカウントを乗っ取って日本語で世論工作を行うことも、容易に行われてしまう。

たとえ日本語の発信であっても、「この言動は中国を利して我が国の益を毀損するものではないか」と、丁寧に判断していかなければならないのだ。

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所信表明演説

2024年10月4日(要約)

2024年10月4日、石破茂新首相が所信表明演説を行った。

全文引用等をすれば記事全体の文量が手に負えなくなるため、本節においては総評のみに留めたい。

全文は「第二百十四回国会における石破内閣総理大臣所信表明演説|首相官邸」をご確認いただければと思う。

・総評

安倍晋三元首相に対する "背中撃ち" と評される言動の多かった石破茂首相であり、安倍~岸田路線の継承が危ういと考える方も少なくないが、冒頭では岸田前首相への敬意が表され、さらに演説の内容はまるで安倍路線を継承した岸田文雄前首相の演説かと思うものだった。

「今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない」「自由で開かれたインド太平洋」「次の時代に負担を先送りしない、それが今を生きる我々の責任」「成長と分配の好循環」と安倍政権や岸田政権を象徴する言葉が用いられ、北朝鮮による日本人拉致問題を「政権の最重要課題」と位置付け、中国を名指しで批判、「防衛力の抜本的強化」に触れ、「国家安全保障戦略等に基づき」と完全に安倍~岸田路線を踏襲する構えだ。

※岸田前首相が安倍路線を破壊したかのように吹聴する自称保守の言論人等も存在するが、事実を丁寧に確認すればそれが全くの嘘であると解る。

以下の2記事は「岸田政権の実績まとめ」だ。

総合安全保障シンクタンク・日本平和学研究所の理事長を務める小川榮太郎氏には、『これをちゃんと精読したら、どれだけ安倍イズムを岸田さんが進めたかは明らかなんです。この中を見て国賊みたいな政策の山か??違いますから。これはファクトなんですよ。國神さんの主観じゃないんだよ。だって政策が全部、そのまま引用されて出てくるんだから』と評価いただいた。

約20万字の決定版

約8万字のダイジェスト版

・野党のヤジにネットブチ切れ

ネットでは「野次がうるさすぎて聞こえない」「野次が凄すぎて」「野党の野次もひでえな!」「うるさすぎて 何言ってるかわからん」「野次が凄いが、まぁ仕方ないな」「黙って聞けないのかな?話が入ってこない」「所信表明を聞こえなくする野次、迷惑極まりない」「野次酷すぎ。人の話は静かに聞きましょうって教わらなかったのかな?」「うるさすぎる」「野次めちゃくちゃうるさくて迷惑だった」「演説してる間くらい静かに聞けよ」とのコメントが相次いだ。

「ヤジが酷すぎて聞こえない」石破茂首相の所信表明演説が大荒れ 壮絶な野次→首相大声で応戦 ネット「うるさすぎ」「迷惑」「静かに聞け」|デイリー
(https://news.yahoo.co.jp/articles/8b2ce13f09a967b8ccf08df1537d7079910c3bef)より引用

小学校の学級会の方がまともである。

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外交

2024/10/10~12 ASEAN関連首脳会議

➢ 第27回ASEAN+3(日中韓)首脳会議(10日)
➢ 第27回 日・ASEAN首脳会議(10日)
➢ 日・フィリピン首脳立ち話(10日)
➢ 日印首脳会談(10日)
➢ 日中首脳会談(10日)
➢ 日韓首脳会談(10日)
ビエンチャン・タイムズ紙(ラオス)寄稿(10日)

2024/10/10 日・ASEAN首脳会議

外務省発表より、「東シナ海・南シナ海、台湾等」を抜き出し要約。

 東シナ海で、日本の主権を侵害する活動や挑発的な軍事活動が継続・強化されていることに強く反対。南シナ海でも軍事化や威圧的な活動が継続・強化されており、深刻に懸念。国連海洋法条約に基づかない不当な海洋権益の主張や海洋における活動は認められない。日本は一貫して海における法の支配を支持。比中仲裁判断の当事国が判断に従い、紛争が平和的に解決されることを期待。また、台湾海峡の平和と安定は地域・国際社会にとって重要。

 日中両国関係に関しては、東南アジア地域を含め国際社会の平和と繁栄にとって共に重要な責任を有する国であり、中国とは引き続きあらゆるレベルで緊密に意思疎通を図っていく。

東アジア首脳会議(EAS)
第19回東アジア首脳会議(EAS)|外務省
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/rp/pageit_000001_01148.html)より要約

東シナ海や南シナ海等における軍事活動、挑発、威圧が行われていることについて、「中国」の名前を出さず弱腰外交が懸念されるかと思いきや、その直後に「日中両国に関しては」「中国とは」と名指しし、直前の非難が中華人民共和国に向けたものであると明確にするかいさを発動。

強硬的に逐次名指しで非難する岸田前首相が「武闘派ヤクザ」と呼ばれたことを受ければ、石破首相は「ネットリヤクザ」と言えるだろうか(笑)

2024/10/10 日中首脳会談

現地時間10月10日17時30分(日本時間同日19時30分)から、ASEAN関連首脳会議に出席するためラオスを訪問中の石破首相は、李強中華人民共和国国務院総理と首脳会談を行ったところ、外務省発表を要約すれば以下の通り。

1 総論

・両国は引き続き「戦略的互恵関係」を包括的推進、「建設的かつ安定的な関係」構築の大きな方向性の共有を確認、具体的成果を出すべく双方が事務当局に指示を出す事で一致、首脳レベル含むあらゆるレベルで意思疎通を重ねていく事を確認

・石破総理は、両国間には協力の潜在性と課題、懸案があるが、両政府の努力を通じ両国民が関係発展の果実を得られるよう共に取り組みたい旨強調

中華人民共和国
日中首脳会談 令和6年10月10日|外務省
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/c_m1/cn/pageit_000001_01139.html)より要約

これらは基本的事項として誰が首相となっても共有されるものと思う。

2 二国間協力

・両首脳は、ALPS処理水海洋放出と日本産水産物輸入規制に関する両政府の発表(注:中華人民共和国は岸田政権時にIAEAの枠組みの下での追加モニタリング実施を踏まえ、安全基準に合致した日本産水産物の輸入を再開させる事に合意している)を評価、石破総理は日本産水産物の輸入回復早期実現を求めた
・石破総理は日本産牛肉輸出再開、精米輸出拡大に係る協議再開を改めて求め、環境、省エネ含むグリーン経済や医療、介護、ヘルスケア分野等でも協力を進めたい旨提起、両首脳は日中ハイレベル経済対話等も活用し具体的協力の進展を図る事で一致

中華人民共和国
日中首脳会談 令和6年10月10日|外務省
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/c_m1/cn/pageit_000001_01139.html)より要約

岸田文雄前政権時からの「輸入規制の早期撤廃を求める」路線は継続。

3 二国間の諸課題・懸案

石破総理はブイ含む東シナ海情勢、8月の領空侵犯や9月の近接海域の空母航行といった中国軍の活動活発化に深刻な懸念を改めて伝え、領空侵犯について十分な説明を行うよう求めた
石破総理は、蘇州(注:2024/06)や深圳(2024/09)で日本人学校の児童等が死傷した事件により、在中邦人の不安は急速に高まっている旨指摘、一刻も早い事実解明と説明、邦人の安心安全確保を強く求めた。関連で、SNSの悪質な反日投稿等の取締り含め、中華人民共和国側の迅速な対応の重要性を提起。更に中華人民共和国での邦人拘束事案について我が方の立場に基づき改めて申し入れ、拘束されている邦人の早期釈放を求めた
石破総理は、南シナ海、香港、新疆ウイグル自治区等の状況への深刻な懸念表明、台湾について軍事情勢含む動向を注視している旨伝え、台湾海峡の平和と安定が我が国含む国際社会にとって極めて重要である旨改めて強調

中華人民共和国
日中首脳会談 令和6年10月10日|外務省
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/c_m1/cn/pageit_000001_01139.html)より要約

ブイ、領空侵犯、空母航行、邦人拘束、南シナ海、香港、ウイグル、台湾問題等はもちろんのこと、日本人学校児童殺人事件についての一刻も早い事実解明と説明、邦人の安全確保、SNSの反日投稿の取締り等を求める姿勢も岸田政権から引き継がれている。

4 国際情勢

両首脳は、核・ミサイル問題及び拉致問題含む北朝鮮情勢等の地域情勢について意見交換

中華人民共和国
日中首脳会談 令和6年10月10日|外務省
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/c_m1/cn/pageit_000001_01139.html)より要約

北朝鮮による日本人拉致問題を「政権の最重要課題」と位置付けている石破首相であるから、拉致問題を含む北朝鮮情勢についても意見交換。

2024/10/30 国連女性差別撤廃委に抗議

2024年10月29日、国連の女性差別撤廃委員会がふざけた勧告を発した。

国連の女性差別撤廃委員会は29日公表した日本の女性政策についての最終見解で、皇位継承を男系男子に限る皇室典範の規定にも言及。女性差別撤廃条約の理念と「相いれない」と指摘し、皇室典範の改正を勧告した。

「男系男子、理念相いれない」
国連女性差別撤廃委、皇室典範改正も日本に勧告|産経新聞
(https://www.sankei.com/article/20241029-MZID7BPSIBOEXC775G2L2NPRE4/)より引用

我が国の根幹たる國體を成す皇位継承について、他所の組織が口を出すなど言語道断にも程がある。

皇統は我が国の伝統・文化であって、各々の国家・民族の伝統を軽視し平気で干渉を行うリベラリストには辟易へきえきする次第であるが、我が国の政府はこれに反論した。

皇位継承に関しては、我が国としては10月17日の委員会審査におきまして、我が国の皇位継承の在り方は国家の基本に関わる事項であり、女性に対する差別の撤廃を目的とする女子差別撤廃条約の趣旨に照らし、委員会が我が国の皇室典範について取り上げる事は適当ではない旨を説明し、審査終了後には委員会に対して皇位に就く資格は基本的人権に含まれていない事から、皇室典範において皇位継承資格が男系男子に限定されている事は女子差別撤廃条約第一条の「女子に対する差別」には該当しない旨、我が国の立場を表明すると共に強い遺憾の意を伝達いたしました。それにもかかわらず最終見解に皇位継承に係る記述が為されたという事は、大変遺憾であります。今般の発表を受け委員会側に対して強く抗議をすると共に、削除の申し入れを行ったところでございます。

林官房長官 定例会見【2024年10月30日午前】|テレ東BIZ
(https://www.youtube.com/live/yZYlPl6f0jI?si=O7yS3wvmfIE1qCx_)より文字起こし

私は石破茂政権の抗議及び削除の申し入れを強く支持する。

2024/11/15 APEC首脳会議(第1セッション)

APEC首脳会議第1セッション(テーマ:強固で均衡のとれた、安全で持続可能かつ包摂的な成長の実現方法、社会的弱者のニーズへの対応)がペルーにて開催された。

外務省発表の要約は以下の通り。

・石破首相は、日本がAPECの掲げるビジョンに沿って、アジア太平洋地域の持続可能な成長と繁栄の実現に引き続き貢献するため重視する3点を述べた。
(1)アジア太平洋地域の安定と成長のため、ルールに基づく自由で開かれた、公正で透明性ある貿易・投資環境の維持強化の重要性を強調、WTOを中核とする多角的貿易体制維持・強化のため、紛争解決制度改革をはじめWTO改革を一層推進したい。
(2)質の高いインフラ投資推進。気候変動と増大する自然災害リスクに晒される中、耐性に優れた強い社会経済システムの開発が求められると指摘、多くの災害を経験している日本は、災害への脆弱性克服に貢献する
(3)官民あらゆる組織の意思決定の場への女性参画は、意思決定の質を劇的に向上させる上で重要。APECの枠組みを通じ、日本は更なる女性の社会進出を後押しすべく、ジェンダー平等と女性の経済的地位向上と能力構築を推し進める。
石破首相は最後に、日本のこれまでのAPEC議長の経験を活かし、2031年のAPEC議長に就任する意志があることを表明。
・参加した多くの首脳からは、自由で開かれた貿易・投資環境及び多角的貿易体制の維持・強化が重要である旨、サプライチェーンの強靱化、エネルギー移行、デジタル・AIの活用等が全ての人に平等で包摂的な成長の実現に必要である旨発言があり、引き続き持続可能で包摂的なAPECの実現に向けた協力推進が確認された。

APEC(アジア太平洋経済協力、Asia Pacific Economic Cooperation)
石破総理大臣のAPEC首脳会議(第1セッション)への出席
令和6年11月15日|外務省
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/ecm/apec/pageit_000001_01246.html)から要約

2024/11/15 APEC首脳とABACの対話

APEC首脳とAPECビジネス諮問委員会(ABAC)の対話がペルーにて開催され、石破首相が出席。

ABAC日本委員として、鈴木純委員(帝人株式会社シニア・アドバイザー)、中曽宏委員(株式会社大和総研理事長)、國分文也委員(丸紅株式会社取締役会長)が出席。

ABAC議長から「ABACからAPEC首脳への提言」について説明があり、石破首相は各エコノミーのABAC委員との議論に参加、気候変動や自然災害リスクに対する技術革新の必要性、社会課題に対するAIやデジタル技術の活用推進、アジア太平洋地域における知見共有の重要性等多岐にわたる分野について、率直で自由に意見交換。

➢ 石破総理大臣のAPEC首脳とAPECビジネス諮問委員会(ABAC)との対話への参加について

2024/11/16 APEC首脳会議(第3セッション)

APEC首脳会議第3セッション(テーマ:APECにおける包摂的経済の前進、地球規模課題を踏まえたAPECの重要性)がペルーにて開催された。

外務省発表の要約は以下の通り。

・石破首相は、アジア太平洋地域における包摂的な成長実現のため、日本が重視する3点を述べた。
(1)デジタル・AI活用の推進。信頼性ある自由なデータ流通実現のため国際枠組みを通じた国際ルール策定等を重視し、日本が共同議長を務めるWTO電子商取引協定交渉の早期妥結及び「広島AIプロセス」の実践と拡大の取組を強調
(2)気候変動問題対応のため、各国・地域の事情に応じた多様で現実的な道筋によるエネルギー移行実現が重要。AZECを通じアジア諸国の脱炭素化を加速、経済成長とエネルギー安全保障の確保、エネルギー移行、脱炭素化、カーボン・ニュートラル実現に向け取組を進める。
(3)アジア太平洋地域の食品ロス・廃棄の削減推進。日本が2030年までに食品ロスを半減させる目標を2022年に達成したことに触れ、官民連携を通じアジア太平洋地域におけるコールドチェーン整備を支援、流通段階での食品ロス削減に取り組んでいる。
・石破首相は、ロシアのウクライナ侵略は法の支配に基づく国際秩序に対する明確な挑戦であり、北朝鮮とロシアの軍事協力進展を深刻に懸念、一日も早くウクライナにおける公正かつ永続的な平和を実現する必要がある旨述べた。中東情勢緊迫化と危機的な人道状況へ強い懸念を示し、全ての当事者に対し、最大限の自制と国際人道法を含む国際法の遵守を強く求める旨強調。
・石破首相は最後に、来年の議長韓国及び各エコノミーと引き続き緊密に協力し、APECプトラジャヤ・ビジョン実現に向け貢献する決意を表明。
・会議終了後、議論の総括として首脳宣言が発出、ウクライナ、中東情勢等に関する議長声明が発出。
・参加した多くの首脳からは、「食品ロス・廃棄の防止・削減のためのトルヒーヨ原則」及び「低炭素水素政策ガイダンス」策定に向けたペルーのイニシアチブを支持する旨、及び気候変動対策やAI活用がアジア太平洋地域の持続可能な成長と繁栄に必要である旨の発言があり、引き続き持続可能で包摂的なAPECの実現に向けた協力推進が確認された。

APEC(アジア太平洋経済協力、Asia Pacific Economic Cooperation)
石破総理大臣のAPEC首脳会議(第3セッション)への出席
令和6年11月16日|外務省
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/ecm/apec/pageit_000001_01255.html)から要約

2024/11/15 日米韓首脳会合

APEC首脳会議のためペルーを訪問中の石破首脳は、ジョセフ・バイデン米国大統領及び尹錫悦韓国大統領との間で、日米韓首脳会合を行った。

外務省発表の要約は以下の通り。

・三か国の首脳は、我々を取り巻く安全保障環境は厳しさを増しており、複雑化する国際的課題に効果的に対応する上で、日米韓の戦略的連携はこれまでになく重要であり、幅広い分野でグローバルに日米韓協力が拡大してきたことを確認。日米韓調整事務局を立ち上げ、引き続き、北朝鮮への対応を含む様々な分野で緊密に連携すると一致。
・三か国の首脳は、北朝鮮の核・ミサイル活動及び兵士派遣を含む露朝軍事協力進展に深刻な懸念を共有、引き続き緊密に連携すると再確認。石破首相から、両大統領の拉致問題への一貫した支持に改めて謝意を表明。
・三か国の首脳は、力による一方的な現状変更の試みを含む地域情勢等について意見交換、日米韓の連携継続で一致。

日米韓首脳会合
令和6年11月15日|外務省
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/pageit_000001_01249.html)から要約

➢ 日米韓首脳共同声明 2024年11月15日

2024/11/16 ウクライナ支援に関するG7首脳声明

ウクライナに対する長期的な支援

我々G7首脳は、必要とされる間の我々の揺るぎないウクライナへの支援を再確認する。我々は、主権、自由、独立、領土一体性及び自身の復興のためのウクライナの戦いに貢献するべく連帯する。我々はまた、ロシアの侵略による世界中の脆弱な人々への影響を認識する。

1000日間の戦争の後、我々は、ウクライナの人々が耐え忍んだ甚大な苦難を認識する。この ような困難にもかかわらず、ウクライナの人々は、ウクライナの土地、文化及び人々を守ることにおける比類のない強靭性と決意を示してきた。

ロシアは公正で永続的な平和に対する唯一の障害であり続けている。G7は、制裁、輸出管理及びその他の効果的な措置によって、ロシアに厳しいコストを科すことへの我々のコミットメントを確認する。

我々はウクライナと結束している。

ウクライナに対する長期的な支援に関するG7首脳声明
令和6年11月16日|外務省
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/ecm/ec/pageit_000001_00006.html)

2024/11/16 岩屋外相ウクライナ訪問

11月16日岩屋外務大臣がウクライナを訪問し、ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領やデニス・シュミハリ首相を表敬、「日ウクライナ情報保護協定」へ署名(我が国が情報保護協定を結んでいるのはその他米仏豪英印伊韓独及びNATO)、ブチャ市への訪問や電力関連機材の供与式への出席、外相会談を行った。

「今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない」との言葉は岸田文雄政権において幾度となく用いられ、石破茂首相の所信表明演説においても用いられた言葉である。

ドナルド・トランプ前大統領の再選を受けて米国が揺れる今、台湾有事や朝鮮戦争の火種と間近で接する我が国として、新政権発足後すぐに外務大臣が訪宇し、改めて姿勢を世界へ示したことは高く評価したい。

ゼレンスキー大統領の表敬では、大統領から我が国の貢献及び支援に対する謝意が示され、岩屋大臣からは大統領のリーダーシップとウクライナの勇気と忍耐強さへの敬意、「日本はウクライナと共にある」との我が国の立場を改めて表明するなど。

また、北朝鮮によるロシア軍への派兵について、日宇双方から憂慮の旨が述べられるなどし、情報共有及び連携の強化が確認された。

外相会談においては、シビハ大臣から我が国の様々な支援に対する謝意が表され、岩屋大臣から早期の訪宇を重要と捉えている旨及び「日本はウクライナと共にある」との我が国の姿勢を述べた後、北朝鮮によるロシア軍への派兵について、意見交換が行われるなど。

また、両国は安全保障環境等についての情報共有及び連携の強化で一致、外交防衛両当局者による二国間ハイレベル安全保障政策対話の実施に合意した。

更に、自衛隊車両の追加提供等の支援について、及び今後新たに大型変圧器、熱電併給タービン、分散型の小型発電機を供与予定であることなどを説明し、シビハ大臣から日本の支援に深く感謝する旨あり。

両大臣は、来年秋に我が国が主催するウクライナ地雷対策会議へ向けた連携や、投資協定改正の交渉加速化で一致、加えて岩屋大臣から、本年12月にスヴィリデンコ第一副首相兼経済大臣が訪日することを歓迎した。

外務省発表のリンクは以下。

➢ 岩屋外務大臣とスヴィリデンコ・ウクライナ第一副首相兼経済相、クリメンコ・ウクライナ内務大臣及びウクライナにおける地雷対策関係者との意見交換(令和6年11月16日)
➢ 岩屋外務大臣によるシュミハリ・ウクライナ首相への表敬(令和6年11月16日)
➢ 岩屋外務大臣によるゼレンスキー・ウクライナ大統領への表敬(令和6年11月16日)
➢ 日・ウクライナ外相会談(令和6年11月16日)
➢ 日ウクライナ情報保護協定の署名(令和6年11月16日)
➢ 岩屋外務大臣のブチャ市訪問(令和6年11月16日)
➢ 岩屋外務大臣のウクライナへの電力関連機材の供与式への出席(令和6年11月16日)
➢ 岩屋外務大臣臨時会見記録(令和6年11月16日(土曜日)15時15分 於:キーウ(ウクライナ))

2024/11/16 日韓首脳会談

APEC首脳会議のためペルーを訪問中の石破首相は、尹錫悦韓国大統領と日韓首脳会談を行った。

外務省発表の要約は以下の通り。

・両首脳は、日韓関係全般に関して率直に意見交換。来年は国交正常化60周年を迎える記念すべき年であり、両首脳のリーダーシップの下で関係を更に飛躍させると一致。政治・安全保障、経済、文化、社会保障等で日韓関係を包括的に進めていくとした。日韓米の協力の重要性を改めて確認した。
・両首脳は、北朝鮮対応を始め地域情勢について意見交換。北朝鮮の核・ミサイル活動や兵士派遣を含むロシアとの軍事協力の一層の進展に対する深刻な懸念を共有し、引き続き日韓、日韓米で緊密に連携することを確認。拉致問題について尹大統領から改めて支持を得た。
・両首脳は、今後も緊密に意思疎通を続けていくとした。

大韓民国
日韓首脳会談
令和6年11月16日|外務省
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/na/kr/pageit_000001_01258.html)から要約

2024/11/17 日・ペルー首脳会談

ペルーは「グローバルサウス」の主要国であるとされ、「グローバルサウス」は中国が影響力拡大の標的としていることから、我が国にとってここを押さえることは非常に重要である。

石破首相は、そのようなペルーのディナ・ボルアルテ大統領と会談を行った。

外務省発表の要約は以下の通り。

・大統領から、首相の初のペルー訪問を歓迎、二国間関係をさらに強化したい旨発言。首相からは、価値や原則を共有する戦略的パートナーであるペルーと関係強化したいと述べた。両首脳は今後10年の幅広い協力関係構築に向け、共同声明とロードマップの採択を歓迎、関係を一層深化させると確認。
・首相は、ペルーは経済安全保障の観点からも日本の重要なパートナーであり、銅や亜鉛等のサプライチェーン強靱化に向け一層協力を深めたい旨述べた。両首脳は、エネルギー移行及び鉱物資源分野に関する覚書を締結し、ルールに基づく自由で公正な経済秩序の下での連携強化を確認。経済関係発展のためにも、民間交流後押しの重要性を確認。
・首相は、日本人のペルー移住125周年を迎え、両国を繋ぐ架け橋である約20万人の日系社会を通じ、二国間関係の強化を図りたい旨述べた。一時停止していたペルーの一般旅券所持者への査証免除措置再開を発表、人的交流活発化への期待感を示した。大統領からは日本の決定を大いに歓迎する旨。
・首相はペルーで多発する森林火災対応の為、日本製消防車等の供与を伝達、ペルー首都圏と地方部の経済・社会格差是正に貢献すべく、北部の小零細事業者の金融アクセス改善を目的に融資実施の旨述べ、拍手と共に謝意。
・両首脳は、防衛協力・交流に関する覚書の署名実現を歓迎。
・両首脳は国際情勢について率直にやりとり、国際場裡において連携を強化することで一致。

ペルー共和国
日・ペルー首脳会談
令和6年11月17日|外務省
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/la_c/sa/pe/pageit_000001_01265.html)から要約

➢ 日・ペルー間の戦略的パートナーシップ強化に関する共同声明
➢ 日本とペルー共和国との間の戦略的パートナーシップ強化のためのロードマップ

➢ 石破総理大臣によるエル・コメルシオ紙(ペルー)への寄稿
➢ 石破総理大臣と在ペルー日系人との懇談
➢ 石破総理大臣による故フジモリ元大統領墓参

2024/11/18 日英首脳会談

G20首脳会合のためブラジル連邦共和国を訪問中の石破首相は、キア・スターマー英国首相と会談を行った。

外務省発表の要約は以下の通り。

・スターマー首相から石破首相の就任に改めて祝意。石破首相から謝意、強化されたグローバルな戦略的パートナーである英国との関係をあらゆる分野及びレベルで一層強化したい旨。
両首脳は欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は一体との認識を共有、グローバル戦闘航空プログラム(GCAP)や、2025年の英空母打撃群のインド太平洋派遣、自衛隊のアセット防護措置の英国への適用等、「自由で開かれたインド太平洋」実現に向け、意義の高い具体的協力を歓迎、力強く推進することで一致
・両首脳は、力強い経済成長の実現は両国共通の優先課題と確認。貿易や経済安全保障を含む経済面での日英二国間協力推進のため、日英経済版2+2閣僚会合立ち上げに一致。
・両首脳は、東アジア情勢及びウクライナ情勢といった国際社会の諸課題に、日英が引き続き緊密に連携することで一致。

英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)
日英首脳会談
令和6年11月18日|外務省
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/erp/we/gb/pageit_000001_01267.html)から要約

2024/11/18 G20リオデジャネイロ・サミット

・セッション1「飢餓と貧困との闘い」

➢ セッション1「飢餓と貧困との闘い」

・セッション2「グローバル・ガバナンス機構改革」

国連総会の活性化や国連安保理改革を含む国連改革、国際開発金融機関(MDBs)改革、WTO改革やAIに係る国際協力を含むグローバル・ガバナンス改革について議論が行われた本セッションにおいて、石破首相が述べた内容の要約は以下の通り。

・世界は今、歴史の転換点に立っている。激動の時代に国際社会が協調するには、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化、責任を共有するグローバル・ガバナンスの構築が鍵。
ロシアによるウクライナ侵略は、法の支配に基づく国際秩序に対する明確な挑戦。国連安保理決議に違反する核・ミサイル活動を進める北朝鮮とロシアの軍事協力進展を我が国は深刻に懸念。一日も早く、ウクライナにおける公正かつ永続的な平和を実現する必要がある。
・中東情勢の緊迫化と危機的な人道状況を強く懸念。早期沈静化に向け、ガザでの停戦と人質即時解放を改めて求め、全ての当事者に対し最大限の自制と国際人道法を含む国際法の遵守を強く求める。
・国連安保理は現下の諸課題に対処できておらず、改革の緊急性について、未来サミットにおいて国際社会が一致した。日本は常任・非常任理事国双方の拡大を支持。具体的議論を早急に進めるべき。日本は安保理改革を含む国連の機能強化に貢献し、総会の果たすべき役割も検証する。
・国際開発金融について、財務大臣が合意した国際開発金融機関(MDB)ロードマップを歓迎。MDB改革では各機関の既存自己資本を最大限活用し、追加の融資余力を生み出す取組が重要。日本は世界銀行への保証供与等を通じ貢献してきた。MDBsが借入国による民間資金・国内資金の動員強化を支援することも重要。低所得国支援に関し、MDBsに加えドナー国の役割も不可欠であり、日本はアジア開発基金や国際開発協会において、主要ドナー国として役割を果たしてきた。途上国債務に関しては、G20「共通枠組」における債務再編プロセスの迅速化や、債務透明性の一層の確保が必要。日本は中所得国の債務再編で新興債権国と協調した初の事例であるスリランカの債務再編を主導(筆者注:スリランカは中国の一帯一路構想の債務の罠により財政破綻、港を中国に奪われ、更に傀儡化されるところであったが、我が国が主導して債務再編を行っている)。日本は引き続き、途上国が直面する課題の解決に向け、必要な支援を行っていく。
・デジタル化が進む国際貿易の世界においてWTO改革は喫緊の課題。共に政治的な推進力を与えたい。紛争解決機能の回復は急務。WTOが目の前の課題を着実に実現していくことも重要。
安全、安心で信頼できるAI実現のため、日本は「広島AIプロセス」で策定した国際指針や国際行動規範の実践の拡大に取り組んでいる。デジタル格差対応も重要。日本は引き続き途上国の人材育成や制度構築を支援していく。G20でも協力していきたい。
・G20が国際協調を主導すべき分野は多く、その役割は一層重要になっている。対立を超え、全ての国が責任を共有するグローバル・ガバナンスを構築していこう。

G20(金融・世界経済に関する首脳会合)
G20リオデジャネイロ・サミット(1日目の概要)
令和6年11月18日|外務省
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/ecm/ec/pageit_000001_01268.html)から要約

➢ G20リオデジャネイロ首脳宣言

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日米首脳会談

2024/11/15

APEC首脳会議のためペルーを訪問中の石破首相は、ジョセフ・バイデン米国大統領と会談を行った。

外務省発表の要約は以下の通り。

・首相からバイデン大統領の日米同盟への貢献に謝意、両首脳は、日米同盟強化や日米韓等の同志国ネットワークの更なる発展に向け、今後も引き続き協力すると一致。
・両首脳は、核・ミサイル問題及び拉致問題を含む北朝鮮情勢やウクライナ情勢について、引き続き日米で緊密に連携していくことで一致。
・両首脳は、かつてなく強固になった日米関係を維持・強化すべく、引き続き日米で緊密に連携していくことで一致。

アメリカ合衆国
日米首脳会談
令和6年11月15日|外務省
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/na/na1/us/pageit_000001_01247.html)から要約

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日中首脳会談

2024/11/15

APEC首脳会議のためペルーを訪問中の石破首相は、習近平中国国家主席と首脳会談を行った。

外務省発表の要約は以下の通り。

・両首脳は、日中両国は引き続き「戦略的互恵関係」を包括的に推進し、「建設的かつ安定的な関係」構築の大きな方向性を共有していると確認。日中間の4つの基本文書の諸原則と共通認識を堅持、率直な対話を重ねられる関係を築くことを確認。
 首脳含むあらゆるレベルで幅広い分野の意思疎通を一層強化、課題と懸案を減らし、協力と連携を増やすため互いに努力すると確認。首相から、日中関係が発展して良かったと両国民が実感できる具体的成果を双方の努力で積み上げたい旨。
 両首脳は、協力拡大と懸案解決に向け、外相の相互訪問及び日中ハイレベル人的・文化交流対話、日中ハイレベル経済対話を適切な時期に実現すべく調整すると確認。
・両首脳はALPS処理水海洋放出と日本産水産物輸入規制に関する発表を両国で実施すると確認、首相から、日本産水産物の輸入回復早期実現を求めた
 首相から、日本産牛肉輸出再開、精米輸出拡大に係る当局間協議の早期再開を求め、両首脳は意思疎通の継続を確認。環境・省エネを含むグリーン経済や医療・介護・ヘルスケア等の分野において、具体的協力の進展を図ること、グローバル課題で協働していくことで一致。
首相から、尖閣諸島を巡る情勢を含む東シナ海情勢や中国軍の活動活発化に深刻な懸念を伝え、対応を求めた。
 蘇州や深圳での日本人学校の児童等殺傷事件に関し、在留邦人の安全対策強化を要請。習主席から、中国は法治国家であり法に基づき事件を処理する、日本人を含む在中国外国人の安全を確保する旨発言。
 首相から、台湾について最近の軍事情勢を含む動向を注視している旨、台湾海峡の平和と安定が我が国含む国際社会にとって極めて重要である旨、南シナ海、香港、新疆ウイグル自治区等の状況に対する深刻な懸念を表明。拘束されている邦人の早期釈放を求めた。
両首脳は、拉致問題を含む北朝鮮情勢についても意見交換

中華人民共和国
日中首脳会談
令和6年11月15日|外務省
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/c_m1/cn/pageit_000001_01251.html)から要約

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その他法案等

旧優生保護法の補償法案成立

旧優生保護法をめぐり、不妊手術を強制された被害者本人らに新たな補償を行うための法案は、8日の参議院本会議で全会一致で可決・成立しました。

旧優生保護法 補償法案が成立
不妊手術強制の被害者に1500万円|NHK
(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241008/k10014603841000.html)より引用

旧優生保護法をめぐる問題について7月に最高裁が違憲と判決したことを受け、岸田文雄前首相が原告や関係者と面会し、反省とお詫びを伝え、早急に結論を得るよう指示していた補償法案が、石破政権発足後に即成立した。

石破首相は「(略)補償金などの支給が着実に行われるよう、相談窓口の整備などを含めた施行の準備を進める。また原告団などとの定期的な協議を行い、当事者から意見を聞きながら障害者に対する偏見や差別、優生思想の根絶に向け、一丸となって取り組む」と述べた。

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党首討論

2024年9月27日 立憲民主党 野田佳彦

日本テレビ「news zero」において、石破茂自民党総裁は立憲民主党の野田佳彦代表と約20分間の討論を行った。

開始1分ほどで「自分の強みは総理経験、石破氏の弱みは正論をずっと訴え続けて来て変化球がないこと」と語る野田氏に対し、石破総裁は野田氏の話を "その通り" と受け止めつつ、「自分の強みは失敗と挫折をくり返し、それを次の世代に負わせないこと。(野田氏の弱点について)弱点のない人はいないが、弱点を突くよりも持てる力を最大限に引き出してやっていきたい」と回答。

番組の用意した質問であり野田氏に罪はないが、「意気揚々と相手の弱点を挙げる野田代表と謙虚で攻撃しない大人な石橋総裁」の構図が作られたように思う。

能登半島豪雨への予備費対応については、石破総裁は「即効性があるのは予備費。ただ現状、現場ではその実感がない。だから "予備費を組んだから大丈夫" と逃げるつもりはない。被災者が "わかってくれたんだね" となるように、迅速かつ的確に使われるよう執行を含め強い姿勢で臨む」と回答。

この点について、「財政民主主義」という一般に分かるような分からないような言葉を用いる野田氏に対し、小学生にも分かるように説明した石橋総裁の手腕が光っていた。

「10月27日総選挙をやる考えがあるか」との質問には、明確に答えず、何も決まっていない総裁選当日に下手に言質を与えなかった点も良い。

不記載議員の公認についても、決まった処分に加えて「公認しない」などという独裁的ちゃぶ台返しを口にせず、「正規手順を踏んで判断し、公認する場合は総裁として説明責任を果たす」と答えた。

世論調査についても、「真剣に真摯に受け止めたい」と回答している。

(本人は「野合ではない」と言いながらも)「裏金議員を落とすため」として野合(政策の一致なく選挙を目的にした共闘)を主張しながら他党代表の野合拒否声明を読み上げられる野田代表と、真摯に受け止めながら丁寧に対応し責任を果たすと約束する石破総裁の対比が光る。

世襲云々については、石破総裁は「当選一回生の頃に侃々諤々の議論をし、『二世じゃなくても、高級官僚じゃなくても、大金持ちじゃなくてもタレントじゃなくても、意欲と能力のある人が出られるようにしたいね、二世じゃなくても出られる制度をつくるのが二世の仕事』と思っていた」とした上で、「二世がみんな無能かっちゃそんなこともない」と釘を刺しながらも「公平」を訴えた。

「野党にとって非常に攻めづらい与党総裁なのでは」と思わされた討論であった。

2024年10月9日 立憲民主党 野田佳彦

2024年10月9日、石破茂自民党総裁は立憲民主党の野田佳彦代表との討論を行った。

全編についてはぜひ動画をご視聴願いたいが、本記事では特筆すべき場面についてご紹介したい。

まず、石破総裁は、「いわゆる裏金議員」「脱税まがい」との言葉を用い、「非公認が少ない」との旨を述べた野田代表に対し、以下の旨を述べた。

・問題についてお詫び
・本件は極めて良からぬこと
・ただし「裏金」ではなく「不記載」と訂正
(注:私的流用での立件ゼロ)
・当該議員は記載を正したと承知している
・「脱税」と言うが、誰か脱税で立件されたのか
(注:脱税での立件ゼロ)
・厳正な議論を経て公認、非公認を決定した
・非公認の重さ、厳しさは二度の無所属選挙を経験し百も万も承知している
・国民の皆様の怒りを総理総裁に就任して肌身に感じている
・最終的な判断は主権者たる国民の皆様に委ねる

反省の姿勢をしっかりと示した上で、事実と異なるレッテル貼りには丁寧に訂正、国民の怒りも理解し、非公認の厳しさを身に染みて理解している身として決断したこと、民主主義国家の政党、与党として国民に判断を委ねることを説明したのである。

これに対し、野田代表は「脱税と断定していない、"脱税の疑いのある" という言い方をした」と弁明(注:野田代表は先の質問において "脱税の疑いのある" ではなく「脱税まがい」と言っている)

そして野田代表の「非公認議員が当選した場合に追加公認するのか」との問いに、石破総裁は「仮定の話だが、『主権者たる国民の皆様方が国民の代表者として相応しいとご判断された』場合に公認することはある」と回答。

民主主義国家の政党として、あくまでも「主権者たる国民の判断に委ねる」という姿勢である。

加えて、野田代表の「元々の方針は "裏金に関わった、非記載ですか、未記載の?人達を全員公認する方針で、全員重複立候補させる、誓約書を書かせる" だった。しかし『批判が強いから厳しい対応に見せている』のでは」との問いに、石破総裁は以下の旨を回答。

・全員公認、全員重複、誓約書を書かせる等の報道は承知しているが、私は一度も申し上げていないし、私、幹事長、選対委員長等、決定に関わった者が取材を受けた事実はない。
・"自民党が勝つため" の党利党略という話だが、デフレ脱却、我が国の独立と平和を護り抜く、能登の被災者に何ができるか、日本国を護り国民を護るためには、私共が政権が引き続き担うことが肝要と考えており、正々堂々、国民の皆様のご審判を仰ぐことが我々の姿勢。

また、立憲民主党の野田代表はこの後、「裏金… また言っちゃいましたけどね?不記載…の…問題について、不記載、まあでも "裏金" って報道も皆(発音が不明瞭であり "報道見ても" かもしれない)書いてるからね?言いますよ、裏金問題~」と、国会の場において訂正された言葉を平然と用い続けた(これは時間的には後々の話だが、石破グループについて野田代表が「どうせ小さなグループ」と発言したことにも耳を疑った次第である)。

時間が飛んで後、石破総裁の「過去の例を調べたが、補正予算の成立には約2ヶ月かかるのが通例」との発言に野田代表が「阪神淡路大震災では1ヶ月で補正予算成立、東日本大震災でもほぼ1ヶ月、熊本地震でもそう」と反論したが、石破総裁は「①阪神淡路大震災の際は年度を跨ぐ特別な事情があった、②今回の補正予算は災害対応に留まるものではなく、デフレ脱却等を含め全てを盛り込んだ、あらゆる方面に配慮した予算であり、阪神淡路の例がそのまま当てはまるものではない、③国民生活のため、国家のためにこのようなスケジュール(能登災害に対応する為、こういう時の為に「予備費」がある。国民の皆様の判断を賜った後に補正予算の早期成立を期し、また本予算、と切れ目のない予算審議が国家国民の為に必要)にしている」と回答。

また、石破総裁は「能登を置き去りにするというつもりは全くございません、そのようないい加減なことを私共はいたしません」とも。

この後も石破総裁と野田代表の討論は続いたが、野田代表からの質問はほとんど不記載問題に終始していた。

2024年10月9日 維新・共産・民民

日本維新の会・馬場伸幸代表、日本共産党・田村智子委員長、国民民主党・玉木雄一郎代表との党首討論については、今後の字数も考慮し極一部分のみの紹介に留める。

全編についてはぜひ動画をご視聴願いたい。

維新・馬場代表の「憲法審査会では、予算審議、重要法案の議論の間は一切突っ込んだ議論が行われない。総理総裁のスタートボタンを押さねば現場が努力しても進まない。総理が "やれ、何をおいてもやれ" "予算の審査が止まってもやれ、重要法案の議論を止めてでもやれ" という意気込みがないとやれない。これを踏まえた意気込みを」との発言には、石破総裁は「総理大臣として指示はしかねるが、自由民主党総裁として、憲法改正を党是としている以上、発議が為され国民の権利である国民投票に付する日が一日も早かるべく可能な限りの努力をしてまいりますので、今後ともご教授賜りますようお願い申し上げます」との旨を宣言。

馬場代表の「総理が "やれ、何をおいてもやれ" "予算の審査が止まってもやれ、重要法案の議論を止めてでもやれ" という意気込み」との趣旨の発言に軽々に返してしまえば、特定野党がこれを言質として「国会軽視」のネガティブキャンペーンを張り、憲法改正が遅滞する未来も有り得ただろう。

石破総裁は最大限の意思・意気込みを伝えるとともに、落とし穴は上手く回避した形と言える。

その他、維新の会の "身を切る改革" 自慢や政治とカネ云々は省略。

共産・田村委員長の「政治の責任でどう賃上げを進めるのか、最大のカギは中小企業。中小企業への直接の支援が必要では」との問いに、石破総裁は「委員と目指すところは一緒と思うが、私共は全体主義国家ではなく社会主義国家でもないので、政府が主導して直接お金を払うやり方が必ずしも正しいとは思っていない。中小企業の皆様方が従業員、労働者の方々に充分な賃金を支払えるだけの生産性を上げ、付加価値を上げ、原資ができるかに私共は努力する」と回答。

選挙なく独裁的に委員長が決定され、共産主義を掲げる日本共産党への、ウィットに富んだ皮肉が混じっているように感じるのは私だけだろうか(笑)

田村委員長は時間を過ぎてもなお長々と演説をされていらっしゃったこともお知らせしておきたい。

民民・玉木代表の「政策活動費は廃止を含めて議論すると聞いている。今回の選挙において政策活動費を使わないと明言してください」といった趣旨の要望に、石破総裁は「御党はじめ色んな党と厳しい戦いをする中で、適法な範囲内において現在許されている政策活動費を使うことは可能性としては否定しない」と回答。

玉木代表は「問題発言」としたが、民民が使わないのは民民が独自に課している党内ルールであって、禁止法案(改正案)を提出しているわけでもない自民党が現行法に則り使うことは当然であるように思う。

また、「石破サゲル」「石破逃ゲル内閣」と発言して批判されている国民民主党であるが、党首討論という国会の場においても「第二次検討使」と発言したこともご紹介しておく。

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不記載問題(裏金問題)

検察の捜査が入り、党としても処分を行い、法的責任と政治的責任をとる形で決着した自民党の不記載問題であったが、世論は未だに収まっていない。

私個人の意見を述べれば、「国会議員が政治資金収支報告書に記載していない金があろうが無かろうが、我々国民の命にも生活にも財布にも何ら関係はないのでどうでも良い」が正直なところだ。

また、れいわ新選組の大石あきこ議員はじめ野党にも政治資金規正法の不記載があり訂正を行っている議員はいくらでも居る。

それを殊更に、自民党に対してのみ「裏金」と呼んで特別に問題化する野党及びメディアの姿勢も疑問だ。

あるべき形に訂正し、法的責任をとるべき状況であれば捜査を受け、与野党共にそれで良い話ではないか。

我が国は民主主義国家なのだから、あとは選挙による民意の選別を受ければ良いのだ。

不記載議員(裏金議員)の非公認について

2023年に自民党清和会(安倍派、現在解散済み)の不記載問題が「裏金」として報じられ、自由民主党においては志公会(麻生派)を除く主要派閥が解散、離党勧告2名、党員資格停止12ヶ月2名、6ヶ月1名、党役職停止12ヶ月9名、6ヶ月8名、戒告17名の処分が為された。

作成:よもやま(@kokkai_kengaku)氏
(https://x.com/kokkai_kengaku/status/1775821339632529609)より引用

上記処分を受けた議員のうち、今回の選挙に関わる衆議院議員について(塩谷立は衆議院議員だが離党しているので除外)、非公認よりも重い「党員資格停止1年間」の処分を受けた下村博文、西村康稔、党員資格停止6ヶ月(終了済)の処分を受けた高木毅、1年間の「党役職停止」が継続しており且かつ政治倫理審査会での説明を行っていない萩生田光一、平沢勝栄、三ツ林裕巳、6ヶ月の「党役職停止」の処分を受けて且つ説明責任を果たしておらず、地元での理解が十分に進んでいないと判断された菅家一郎、中根一幸、小田原潔、処分は受けていないものの不記載があり、且かつ地元の理解が十分に進んでいないと判断された越智隆雄、今村洋史、「戒告」を受け且つ説明責任を果たしておらず、地元での理解が十分に進んでいないと判断された細田健一、計12名が公認されなかった(2024/10/9現在)。

加えて、公認される議員であっても、処分の有無にかかわらず収支報告書に不記載があった議員は小選挙区と比例代表との重複立候補が認められていない。

「甘い」などさまざま批判があることは承知しているが、自民党総裁選において高市早苗議員が「決着した処分を総裁が変わったからといってちゃぶ台返しすると独裁になる。党で決めた処分をひっくり返す独裁的な行動はとらない」と仰っている通り、党としての処分は一度決定しているのであって、「総裁が替わったから、新総裁の一存で、手順を踏んで決定された処分を変更する」というのはガバナンス上適切ではない。

故に、石破自民の公認判断は「厳しすぎる」「二重処分だ」との批判はあったとしても、決して「甘い」と言われる代物ではない。

加えて、「所属議員にこうした対応をとる以上は」として、石破茂総裁、森山 裕幹事長、鈴木俊一総務会長、小野寺五典政務調査会長、小泉進次郎選挙対策委員長も比例代表との重複立候補をしておらず、政治の信頼回復のため岸田文雄前総裁も重複立候補をしない旨発表している。

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デマ及び印象操作に対する情報

"トランプに相手にされない石破"

まず「トランプに会談を断られた石破」についてだが、複数の報道等を参考にすれば、以下のような流れであると推察できる。

日本政府が11月20日の会談を要請

トランプ氏側から「①各国から会談要望が殺到していること、②法的にも就任までは会談実施が困難であること」により、「来年1月の正式就任までは外国首脳に会わない」と各国に断りを入れている旨伝達

日本側はトランプ氏側の準備が整えばいつでも会えるよう準備を続けている

アメリカには外交問題について民間人が外国政府と交渉することを禁じた法律(ローガン法)が存在するそうで、2016年時には安倍晋三首相(当時)がトランプ氏と会談したが、今回は規律を重んじる次期大統領主席補佐官の意向により、陣営として認めないのだという。

また、アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領とトランプ氏が会っていることを挙げての石破非難もあるが、これは "アルゼンチンのトランプ" とも呼ばれる熱狂的トランプ支持者のミレイ大統領がシンクタンクのイベントに駆けつけたものであり、正式な会談としては扱われていない。

ミレイ大統領が異例中の異例(言葉を選ばずに言うならドン引き案件)なのであって、各国に断りを入れているというのが事実であろうことは、韓国等も同じ内容を発表していることから判る。

更に、「トランプとの電話会談はマクロン25分、ゼレンスキー25分、ネタニヤフ20分、尹錫悦12分、しかし石破は5分で相手にされていない」との言説も拡散されたが、これについては「日曜報道 The PRIME」(11月10日)において、小野寺五典政調会長らが以下の旨を説明をしている。

石破首相とトランプ次期大統領の電話会談時は、トランプ氏がフロリダ別荘で祝勝パーティーをしている途中で、音声が聞き取りづらいことからわざわざ別室へ移動してくれた。

そのため、移動時間を含めて時間が掛かっており、トランプ氏はもっと話したかったそうだが、パーティー中ということもあり、石破首相からの配慮で早めに戻っていただいた。

参考記事

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安定的な皇位継承の在り方

本件については石破総裁の下での話ではないが(岸田総裁時代)、今後「皇位継承」と「皇族数確保」の議論が煮詰められると考えられるため、各党の考えを簡単にご紹介しておく。

より詳細には以下の記事にあるため、ご関心のある方はご確認いただきたい。

・自民党:所見(要約)

令和6年4月26日、自民党は「安定的な皇位継承の在り方に関する所見」を公開。

「女系天皇以外の方法を検討すべき」とする岸田文雄前総裁の下、女系天皇を「あり得ない」とする麻生太郎最高顧問(当時副総裁)が会長を務める懇談会において取りまとめられた『党としての所見』である。

石破総裁の皇統観に不安を覚える方も少なくないと考えるが、自民党の所見は『党として既に決定している』ものであり、また現野党一党である立憲民主党の論点整理と較べてどちらを選ぶべきか冷静にご判断願いたい。

以下、要約

1. 我が党における議論の経緯と基本的な考え方

 神武天皇以来、今上陛下までの126代にわたり、歴代天皇は一度ひとたびの例外もなく男系で継承されており、現在も皇位継承資格者として、秋篠宮皇嗣殿下、悠仁親王殿下、常陸宮正仁親王殿下のお三方がおられる。
 皇位継承という、国柄、国家の根幹に関わる極めて重要な事柄については、制度的安定性の確保に万全を期さねばならない。また、次世代の皇位継承者がいらっしゃる中で皇位継承の仕組みを大きく変更することは、慎重の上にも慎重であることが求められる。
 我が党は、秋篠宮皇嗣殿下、悠仁親王殿下という皇位継承の流れをゆるがせにしてはならない、悠仁親王殿下の次代以降の皇位継承については、今後の経過を踏まえつつ、静謐せいひつな環境の中で議論を深めていくべきであると考える。
 一方、皇室会議や摂政などの皇室をめぐる諸制度が、複数の皇室がいらっしゃることを前提に成り立っていること、現在、皇族方が果たしておられる役割が広範囲にわたること、悠仁親王殿下以外の5名の未婚の皇族が、全て女性であることなどを考慮し、皇族数の確保は正に喫緊の課題。
 まずは皇位継承の問題とは切り離して速やかに皇族数確保のための方策を講じ、その先に安定的な皇位継承の道筋を見出していくべきと考える。

2. 有識者会議報告書の三つの方策に関する我が党の所見

(1)「内親王・女王が婚姻後も皇族の身分を保持すること」について

 内親王・女王に婚姻後も皇族の身分を保持していただくことは、皇族数確保のために必要。
 ただし、現在の内親王・女王殿下方は、天皇及び皇族以外の者との婚姻を機に皇族の身分を離れる現行制度の下で人生を過ごされてきたことに十分配意すべき。
 また、皇族以外の男性と婚姻され、かつ、婚姻後も皇族の身分を保持される場合であっても、配偶者と子は皇族の身分を有することなく、一般国民としての権利・義務を保持し続けることが適切。

(2)「皇統に属する男系男子を皇族の養子とすること」について

 旧11宮家の皇族男子は、日本国憲法及び現行の皇室典範の下で、皇位継承資格を有していた方々であり、その子孫である皇統に属する男系男子を皇族の養子とすることは、皇族数確保、安定的皇位継承のため必要な方策
 ただし、養子となった男性は皇位継承資格を持たず、その後に生まれた男子は皇位継承資格を有するとすることが適切。

(3)「皇統に属する男系男子を法律により皇族とすること」について

 皇統に属する男系男子を法律により皇族とすることも、皇族数確保、安定的皇位継承のための方策として考えられる。
 この方策については、基本的には、(1)(2)によって皇族数確保の目的を果たせなかった場合の方策として位置づけるべきものと考える。
 この場合であっても、新たに皇族となった男性は皇位継承資格を持たず、その後に生まれた男子は皇位継承資格を有するとすることが適切。

 なお、上記いずれの場合も、制度の見直しの影響を受ける方々に対する十分な配慮が求められることを敢えて付言。

3. むすび(我が党の決意)
 126代にわたる歴代の天皇と皇統、皇室は、我が国の歴史、伝統、文化のいしずえ。古来、先人たちが連綿と守り続けてきた国柄ともいうべきものを受け継ぎ、責任をもって次世代に引き渡してゆくことが保守政党たる我が党の使命。
 安定的な皇位継承や皇族数の確保は、我が国の根幹、国柄に関わる重要な課題であり、政争の具とすることや国論を二分するようなことは努々ゆめゆめあってはならない。

 静謐な環境の中で真摯な協議を重ね「立法府の総意」を築くことは、国民の代表として議席を有する各党・各会派に課せられた責務。
 我が党は、安定的な皇位継承と皇族数確保のため、誠意をもって各党・各会派との協議に臨み、速やかな合意とその実行に全力を尽くすことを国民に約束致します。

安定的な皇位継承の在り方に関する所見|自民党
(https://www.jimin.jp/news/policy/208116.html)より要約
太字化は國神による。

自民党の所見からは、「悠仁親王殿下の御即位までの男系男子による継承」をゆるがせにしてはならない、との考えが窺える。

そして「女性皇族の配偶者と子は皇族の身分を有さないことが適切」との旨から、和田政宗議員の説明(有識者会議では将軍家茂に降嫁された和宮親子内親王殿下(皇女和宮)の一例しか挙げられておらず、子が皇籍を保持し女系天皇に繋がる「女性宮家」は、そもそも議論に入っていない)の通り、「女系天皇(=皇統断絶)に繋がる女性宮家」は否定されていることが判る。

そして「悠仁親王殿下の次代以降の皇位継承」についても男系男子による万世一系継承を維持できるよう、戦後に臣籍降下皇籍離脱された旧11宮家の男系男子を養子とすることを『必要な方策』としており、「養子となった男性は皇位継承資格を持たず、その後に生まれた男子は皇位継承資格を有するとすることが適切」との旨により、極左がしたり顔で主張する「(旧皇族の皇籍復帰について)一般人だった人間が天皇になっても国民は受け入れない」を潰している

・立憲民主:論点整理(要約)

安定的な皇位継承に関する検討委員会 論点整理

・附帯決議が政府に検討を要請したのは「安定的な皇位継承を 確保するための諸課題、女性宮家の創設等」であり、報告書は安定的な皇位継承の課題を先延ばし、皇族数確保の方策を示すに留まった

・「女性宮家の創設等」について明確な結論も示さず、附帯決議の要請に十分に応えていない

・報告書の皇族数確保の方策を参考としつつも、附帯決議が国会に要請した「安定的な皇位継承を確保するための方策」を検討、一定の期限を区切って「立法府の総意」をまとめるべき

・天皇は憲法上の存在であり、国民の総意に基づく天皇並びに皇室をめぐる制度は、憲法違反の疑いが指摘されることがあってはならない

・「女性宮家の創設等」は附帯決議が政府に検討を要請しているが、報告書では明確な言及がなく、とりわけ緊急的な課題として議論を急ぐべき

・野田内閣時の (Ⅰ- A )案「配偶者及び子に皇族としての身分を付与する案」を含め検討すべき

・その他憲法適合性についてさまざま記述

・わが党は、この論点整理を基に更なる検討を行うとともに、決して政争の具にすることなく、憲法の基本原理と立憲主義を尊重する立場から、安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設等について、「全国民を代表 する」立法府の一員として、国民各層の議論の尊重、国民の合意形成を図りつつ、引き続き、最大限の努力を重ねていく(原文まま)

安定的な皇位継承の在り方をめぐり、立憲民主党の野田代表は、女性皇族に加え、その配偶者や子どもにも皇族の身分を付与すべきだという考えを示しました。
(略)
そのうえで「私は配偶者もお子さんも皇族にすべきだと思う。男系の女性天皇に持っていくためにも、今のところ配偶者やお子さんの問題をどうクリアするかだ」と述べました。

立民 野田代表
“女性皇族に加え配偶者や子どもに皇族身分を”|NHK
(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241001/k10014598101000.html)より引用

立憲民主党は野田内閣時の 「配偶者及び子に皇族としての身分を付与する案」、つまり女系子孫が皇位継承権を持ち女系天皇が誕生する(=皇統断絶)道を含め検討すべきとし、現代表は「配偶者もお子さんも皇族にすべき」と主張する野田佳彦氏であることに留意。

・NHK党:意見書(要約)

「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議に基づく政府における検討結果」に対する意見書

・「内親王・女王が婚姻後も皇族の身分を保持すること」に条件付き賛成

・「養子縁組による旧皇族の皇籍復帰」に賛成、可及的速やかに実行すべき

・「法律による旧皇族の皇籍復帰」に賛成、可及的速やかに実行すべき

・NHK党は「自由を守り自由度を高めるため行動する」が基本理念であり、当事者の意思を最大限に尊重すべきという立場

・秩父宮殿下の際には行われなかった立皇嗣の礼が行われたことから、秋篠宮皇嗣殿下へ、悠仁親王殿下へ皇位を継承されることが天皇陛下の大御心と解釈

・これは報告書にあるように、第126代今上天皇陛下まで一度の例外もなく、皇位が男系継承されてきた皇室の伝統に則ったものと理解

・男系継承は民間男性を排除する男性差別とみることも出来るが、皇室の伝統であり日本の歴史そのものであるため、一時の価値観で軽々に変更して良いものではない

・そもそも差別とは合理的理由なき区別であり、民間男性が皇族になれない理由は明確に存在するので、男性差別ではなく合理的区別と理解

・皇位継承を考える際に「直系」は重要な要素だが、皇室の伝統において優先されるのは「直系」よりも「男系」

・「旧皇族の男系男子の皇籍取得」には先例もあり、「旧皇族の皇籍取得」は国民の理解を得られると期待

NHK党はこれらに加え、以下の7点を「強く要望」している。

  1. 悠仁親王殿下の警備体制強化

  2. 悠仁親王殿下の公務を削減、お妃様探しとお世継ぎ作りに配慮

  3. 御学問所再興、皇族の学習環境の整備

  4. 根拠なき皇室バッシングに政府が毅然と対処

  5. 内廷費を見直し皇族存続を経済面で支える

  6. 旧皇族の皇籍復帰により皇室会議の皇族割合増加

  7. 敬宮愛子内親王殿下、秋篠宮佳子内親王殿下、皇籍取得していただく旧皇族のご結婚に配慮、「女性宮家」が必要なら「先例」に従うこと

・維新の会:意見書(要約)

「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議に基づく政府における検討結果」に対する意見書

・有識者会議の報告は、非常に繊細な配慮がされており、歴史と整合的であり現実的であるので高く評価できる

・二つ目の方策(養子縁組による旧皇族の皇籍復帰)は特に高く評価

・一つ目の方策(女性皇族の婚姻後の皇籍維持)は、皇位継承資格を女系に拡大することに繋がらないかという懸念の声があることに留意が必要

・以上を踏まえ、有識者会議の報告及び政府の検討結果に賛同

・国民の皆様に対し正確な情報をお伝えして理解を醸成しつつ、今日まで紡がれてきた長い歴史と伝統を大切にし、古来例外なく男系継承が維持されてきたことの重みを踏まえた上で、皇室の歴史と整合的であり、かつ、現実的でもある二つ目の方策について、皇室典範の改正により、安定的な法制度として実現するべき(原文まま)

・国民民主:考え方(要約)

皇族数の減少と皇位継承についての考え方

・①女性皇族が婚姻後も皇室に残る、②旧宮家の男系男子が養子縁組などで皇籍復帰する、について早急に制度の具体化を進めるべき

・①②では十分な皇族数を確保できない場合に備え、③皇統に属する男系男子を法律により直接皇族とする、も検討しておくべき

・皇位の安定継承の具体化については、引き続き検討を深める必要がある

・有志の会:意見書(要約)

「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議に基づく政府における検討結果」に対する意見書

・立法府の役割は、将来にわたって安定的に皇位の継承がなされるよう、皇室典範において定める「枠組み」を作ること

・悠久の皇室の歴史において先例のないことを可能とする枠組みを作ることには、極めて慎重であるべき

・皇室の歴史において守られてきた先例を議論する場合には、立法府は悠久の日本の歴史の中での直近の民意を受けているに過ぎない存在であることに強く留意すべき

・「皇室はかくあるべき」「皇位継承はかくあるべき」という皇室についての「べき論」を行ってはならない

・それぞれの皇族の方の配偶者のあり方などは一義的には皇室において決めるべきことであり、立法府の議論は皇室の選択肢を増やすために行うもの

・「今上陛下から秋篠宮殿下、次世代の悠仁親王殿下という皇位継承の流れをゆるがせにしてはならない」という考え方は、妥当である。

・「内親王・女王が婚姻後も皇族の身分を保持することとすること」は、妥当である。配偶者と子は原則として皇族の身分を有するべきでない

・「皇族には認められていない養子縁組を可能とし、皇統に属する男系の男子を皇族とすること」は、限定的に認めるべきであり、内親王・女王の配偶者となる場合、当該内親王・女王が皇位継承資格を持つかの検討が必要

・「皇統に属する男系の男子を法律により直接皇族とすること」は、皇統が途絶える危機にある時などの非常時の方策であり、現時点で結論を出すべき事柄ではない

・以上を踏まえ①②を担保するため皇室典範の具体的改正案の策定にとりかかるべき

・日本共産:会見(要約)

日本共産党については、上記維新・国民・立民・NHK・有志のような意見書等が見当たらなかったため、2022/01/19の会見(赤旗報道)を参考に、その立場を確認しておきたい。

女性天皇は憲法に照らして合理性持つ 「皇位継承問題」有識者会議報告 小池書記局長が会見|しんぶん赤旗

・有識者会議の報告は、天皇の制度は男系男子によって継承されるべきだということが、事実上、『不動の原則』になっている

・天皇の制度は、憲法の精神に基づいて議論、検討すべき

・日本国憲法第1条は天皇を『日本国の象徴』『日本国民統合の象徴』としており、多様な性を持つ人々によって構成される日本国民の統合の『象徴』である天皇を、男性に限定する合理的理由はない

・女性天皇を認めることは、日本国憲法の条項と精神に照らして合理性を持つ

・女系天皇も同じ理由から認められるべき

・付帯決議は女性宮家の創設についてすみやかに国会に報告することとし、女性天皇、女系天皇について報告を求めたが、有識者会議の報告は、女性天皇、女系天皇について検討せず、男系男子を事実上、『不動の原則』とする報告書になっており、大きな問題点として指摘せざるを得ない

・公明党:意見書

公明党については、「意見書」を取りまとめたことは確認できたのだが、その詳細な内容については確認できなかったため、公明党公式のニュースを引用したい。

公明党は28日、安定的な皇位継承のあり方を巡り、減少する皇族数の確保策に関する党の考え方を示した「意見書」を取りまとめた。

意見書では、政府有識者会議が2021年の報告書で示した①女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持する②皇族の養子縁組を可能とし、旧宮家出身の男系男子を皇族とする――との2案を認める見解などを明記している。

北側一雄副代表(党皇室典範改正検討委員長)は同日に開かれた記者会見で、来週にも衆参両院の議長に意見書を提出する意向を表明した。

その上で、今後、与野党協議が始まる見通しに触れ、皇族数の確保に向けた二つの方策について「できれば、今国会中に与野党間の合意が得られるようにしていく必要がある」との見解を示した。

皇族数確保へ「意見書」|公明党
(https://www.komei.or.jp/komeinews/p343116/)より引用

・社民党:取材(抜粋)

社民党については意見書等が見つからなかったため、衆参両院正副議長の意見聴取後に福島みずほ党首が語った内容をご紹介する。

・女性天皇を認めるべきだ。それが論点になっていないことはおかしいではないかと伝えた
・女性差別撤廃条約を日本は批准しており、また憲法14条(法の下の平等)に反するのではないか
・男系男子に限る合理的な理由はなく、日本の歴史においても、女性天皇は8人いた。女性天皇が認められない理由はない
・実際には女性天皇の是非の議論を先延ばしにしている
・誰が新たに皇族になるのか、極めて恣意(しい)的に養子縁組が行なわれる可能性がある
・養子となるのは男系男子で、女性天皇を認めないことと関係しており、それはおかしい
・皇族が増えることで、皇族費が増大することにつながる

女性天皇を容認すべき~皇族数確保策の協議で福島党首が衆参正副議長に主張|社民党
(https://sdp.or.jp/sdp-paper/kuzoku/)より抜粋

以下、多少付言。

たしかに過去、男系男子が幼少であり成長を待つ場合や複数の男系男子間での調整を待つ場合に、皇位の継承を途絶えさせないために男系女性天皇が御即位遊ばされた例は八方十代ある。

ただし「御婚姻遊ばされている状態で御即位」「御即位後に御結婚」「御即位後に御出産」遊ばされた女性天皇はなく(女系天皇の誕生を防ぐため)、126代に亘って男系継承されてきた皇位であるから、その正当性を失わないため、今後男系女性天皇に御即位賜る場合は、「男系男子と御婚姻遊ばされている」「未亡人である」「未婚である」のいずれかである方に「御即位後に男系男子以外との婚姻を禁じる」を条件とせねばならない。

女性皇族の方に婚姻の不自由を強いて男系女性天皇の御即位をお願いすべきなのだろうか。

現在、「男系男子が幼少であり成長を待つ必要」も、「複数の男系男子間での調整を待つ」必要もないというのに。

・れいわ新選組:意見表明(要約)

・天皇制のありかたや皇位継承の問題について国内で世論が二分されている中、それに目を奪われて、本当に喫緊の課題である大多数の国民が望む経済政策への議論がおざなりになることを問題視

・裏金問題を引き起こし国民の政治不信が極度に高まっている中、自民党には憲法改正や皇位継承、皇室典範の議論を今国会で拙速に進めるべきでない

・日本国憲法では第1条において「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く」と規定されており、行政府の側が、議論を有識者会議だけでなく、主権者である国民の幅広い議論にゆだねる努力を真摯に行ったか、について疑問

れいわ新選組としての「全体会議」への意見表明
(https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_annai.nsf/html/statics/shiryo/houkoku_02shiryo07.pdf/$File/houkoku_02shiryo07.pdf)より要約

つまるところ、「議論する気はない」ということである。

「裏金問題を引き起こし国民の政治不信が極度に高まっている中」と言うが、「その他の諸々は脇に置いて、静謐な環境で議論しましょう」というのが、我が国の根幹たる皇統についての議論であると理解していないのだろう。

また、「主権者である国民の幅広い議論にゆだねる努力」と言うが、そのためにはまず最低限、過去の皇位継承がどのように伝えられているか、「男系」と「女系」は何が違うのか、「女性」と「女系」は何が違うのか、なぜ「女系」では駄目なのか、等について正しい知識を喚起せねばらない。

加えて、その議論や世論調査等が人気投票の如き推移にならないよう配慮すべきであることについても付言させていただく。

・参政党:考え方

・皇位継承の在り方は、我が国の国柄や歴史、日本そのものの存続にかかわる最も重要な問題

・国民皆で学び、考え、議論し、最善を尽くし、皇位継承を考えていくことが大切

・皇位継承に関し、宮家や皇族数の減少という課題に直面しており、これは占領期間中に連合国軍最高司令官総司令部が採った措置に起因。 昭和20年9月以降、憲法改正を指示し、極東国際軍事裁判等を通じて、天皇や皇族の権限や財産を剥奪した。この結果、皇室は存続が危ぶまれるほど厳しい状況に置かれた。昭和22年10月、皇族であった11宮家は臣籍降下を余儀なくされ、これが現在の宮家及び皇族数の減少に繋がっている。

・皇位継承については、男系男子による皇統の維持が大切

・126代にも及ぶ長い歴史を通して、血のにじむような努力で紡いできた男系の皇統を、私たちがその歴史や思想を十分に学び考えることなく、ひとときの時代の流れや価値観によって断絶させてはならない。

・皇族の減少という課題については、占領時に臣籍降下を余儀なくされた11宮家のうち、現在残っている方々が皇室に復帰されることが望ましい

・皇室の在り方や皇位継承については、本来、立法府の総意を形成し伝えた上で、最終的な決定を皇室の御判断に委ねるべき。そして、その決定を国民が支えることが、在るべき姿。

安定的な皇位継承の在り方についての考え方
(https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_annai.nsf/html/statics/shiryo/houkoku_02shiryo13.pdf/$File/houkoku_02shiryo13.pdf)より要約

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