Kuniaki Matsumura

建築専攻、戦略コンサル、広告代理店、組織開発ベンチャーを経て、メガベンチャー執行役員。趣味は旅行、ゴルフと考え事 自己紹介的なキャリアの話↓ https://note.com/kuniakimat/n/n00ed1f34939c

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旅とデータと日本の課題 (1/5) 近況 海外での実感

全5回の目次 1 松村の近況:世界旅行とビジネススクールでの実感 2 日本の現在地:成長と幸福、栄枯盛衰におけるフェーズ自覚 3 国家の成功要因:108因子の効果を一覧する 4 日本の重大課題:最重要因子で最下位。熱意の崩壊 5 努力の優先順位:国家の戦略効率を測る  続編の目次 第一回は、放浪して、留学して、日本の課題を見える化しようと思った個人的な話。 (客観分析レポートは2から↓)  45歳になった2023年、人生で三回目の世界一周旅行に出た。(アメリカ、メキシ

    • 低賃金が問題か

      賃金が低いから上げようという政策に違和感を感じる。報酬の権利は人の仕事意欲を削ぐだけだ。大谷は100億円貰ったから52本打ったわけではない。意欲が成長、成果を作り、それが報酬に値する、という順番だ。日本は賃金はそこそこだが、仕事への熱意は世界最下位だ。どちらを先に上げるべきかは自明だろう。必要なのは、意欲を育てること、意欲ある人の努力の邪魔をしないこと、報酬への期待も奪いすぎないこと、だろう。改革(教育、働き方、税制)は根本的な課題構造を踏まえてやらないと逆効果でしかない。

      • キャリアの旅

        (高校の100周記念誌へ卒業生の進路紹介として寄稿。在校生向け) 仲間と進化を楽しむ旅 彩りを広げた高校時代   高校時代は青春そのもので、楽しむことに飽き暮れていた。テニス部に所属しつつ、好きな馬や人物の絵を描いたり、不器用に恋愛をしたり、ビリヤードに熱中したり、友人たちと西大寺(お寺)や平城旧跡で語り明かしたり(野宿)していた。友人に誘われたギター弾き語りユニットでは文化祭で演奏もした。それまで大人しく目立たない性格だったが、1300人を前にした舞台の高揚感は忘れがた

        • 日本が見える3枚のチャート

          (さらっと読める簡略版です。詳細版はこちらへ)    世界放浪と留学していたら、日本の存在感がなくなっていることに気づきました。日本は、30年前には世界一の国でしたね。今は世界のなかで何位の国だと思いますか? データで見てみたら、日本は、経済成長力を失っているだけでなく、幸福もどんどん下がっています。今や世界の真ん中より下に滑り落ちているんです。(盛者必衰ですね。次は捲土重来にモードチェンジしなければいけません。)  成長や幸福を高めるにはどうすればいいのでしょうか。これは

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        旅とデータと日本の課題 (1/5) 近況 海外での実感

          「内閣の年齢」と「国民の幸福」

           アメリカ大統領選、自民党総裁選へのニュースが増えてきた。資質や政策とともに候補者の年齢も注目要素になっているが、直接的なデータをひとつ共有しておく。OECD各国の内閣平均年齢と、国民の幸福度には有意な負の相関(-0.38)があるようだ。そして日本の内閣はというとOECDの最高齢であった。 補足  日本は国民全体として高齢化しているから、内閣の高齢化も必然、と考えがちであるが、OECD内において、国民高齢化(65歳以上の人口割合)と内閣平均年齢の相関はほとんどない(相関0

          「内閣の年齢」と「国民の幸福」

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          世界周遊の写真 2023年1

          世界周遊の写真 2023年1

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          世界周遊の写真 2023年2

          世界周遊の写真 2023年2

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          旅とデータと日本の課題 (5/5)  戦略効率

           最重要因子の「社員の熱意」において、日本が世界最下位であることは重大な問題として覚えておいていただきたい。一方、もう一度全体観に戻って考えると、日本は92因子のすべてで劣後しているわけではない。実際に、約半数の因子はOECDの平均以上にある。  問題はその分布にある。左側のグラフを見てわかる通り、日本は成長と相関の高い因子で大きく劣後していたり(左上マス、リスクテイクや社員熱意など)、逆相関のある因子で高スコア(右下マス、内閣平均年齢)をとっている。まるで相関していない(

          旅とデータと日本の課題 (5/5)  戦略効率

          旅とデータと日本の課題 (後編の目次)

          旅とデータと日本の課題 (後編の目次)

          旅とデータと日本の課題 (4/5) 社員の熱意

           では、国家成功の鍵とも言える「社員の熱意」について、日本はどのような水準にあるのだろうか。この指標は世界最大の調査機関の一つであるギャラップ社が2012年から2023年までの調査データを公開している。【図表4】  非常にショッキングな調査結果である。この最重要指標において、日本は世界最下位なのである(調査123ヵ国中123位)。熱意ある社員、の割合がたった5%しかない。つまり残りの95%はなんとなく仕事をしていたり、意に反して嫌々働いているということを示している。しかも日

          旅とデータと日本の課題 (4/5) 社員の熱意

          旅とデータと日本の課題 (3/5)  成功相関マップ

           このマップは、何があれば国家は成功するのか、を明らかにしている。  今回の分析においては、視点の異なる20の国際調査から92の主要因子の各国指標を抽出した(抽出基準として、国民の関心度、政策としての重視度、予算、成功との相関度を使用した)。それら因子と各国の成功指標としての「成長」および「幸福」との相関係数をみることによって、どの因子が国の成功にとってより重要なのか一覧できるようマップにした。縦軸、上の方にある因子が、経済成長(人口あたりGDP成長率)と相関の高い因子。横軸

          旅とデータと日本の課題 (3/5)  成功相関マップ

          旅とデータと日本の課題 (2/5) 日本の現在地

           客観的なデータで、日本の現在地を示しておこう【図表1】。国家の成功の定義は複数あるが、20世紀に重視された経済の「成長」と21世紀に注目が高まっている「幸福」という2本柱は外すことができないだろう。日本の経済は微成長(平均年率1%未満)という停滞が長らく続いているが、それだけでなく国民の幸福度においても年々低下し、両指標において世界の真ん中以下の国になってしまった。  日本が成長も幸福も失いつつあるのはなぜだろうか。これらを2軸として平面で各国の分布を眺めて考えてみよう【

          旅とデータと日本の課題 (2/5) 日本の現在地