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水出しコーヒーは浸漬or透過

「それは本物の水出しコーヒーではない」と言われたことがある。

どちらが本物か偽物かはさておき、水出しコーヒーには2種類ある。

僕がそう思っているだけで他にもあるかもしれないが、大きく分けて2種類。


ひとつはHITASUDAKEタイプ。(浸漬式)


お茶のように水にコーヒー粉を浸してつくる水出しコーヒー。

とても手軽で味わいはさっぱり。

苦味や雑味が非常に少なく、コーヒーが苦手であっても「水出しコーヒーなら飲める」という人は少なくない。


もうひとつは滴下タイプ。(透過式)

ダッチコーヒーとか京都コーヒーとか言われている。(発明者が京都の喫茶店主だったとか)

旅人の木にはないけれど、老舗と呼ばれる純喫茶とかコーヒー屋さんで見かけることもある。

家庭で楽しめるものもあるので気になる方はこちら。

一滴ずつ、ポタポタと(3秒に2滴ぐらいのペース)で水をコーヒー粉の層の上に落とし、それが層を透過してコーヒーが抽出される。

まるで理科の実験のようで、見る楽しみがあっていい。

味わいには非常にコクがある。

口に含んだ質感には舌にコーヒーがまとわりつくような粘性がある(といっても水飴ほどではない)。

ちなみに、冒頭の会話は古くからの純喫茶を好んで回っていたという方の話。


浸漬式ではさっぱりした味わい、透過式ではコクのある味わいを表現できる。

どちらも水出しコーヒーであるものの、老舗でダッチコーヒーを楽しんだ経験のある人にとっては浸漬式のそれは物足りないのは納得がいく。

浸すか、じっくり透過させるかで全く別物と言えるほどの違いがある。

ただ、どちらにも共通するのは他の抽出方法では再現できない、揮発が非常に少ないコーヒーの香り。(温度が高いほど香りは飛んでしまうので)

口に含んだとき、体温で温められて立つ香りは水出しコーヒーならでは。


最近は「コールドブリュー」と表記されることの多い水出しコーヒー。

説明書きを読んでみて、これはどっちのタイプ(浸漬or透過)かな?と考えてみるのもいいと思います。(お店の人に聞くのが一番手っ取り早いですけどね〜)


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