アイスコーヒーを掘り下げてみる①〜導入〜
いまさらだが、アイスコーヒーと真摯に向き合うようになった。
コーヒー屋の仕事についてから13年ぐらい経ってようやく…。
というのも、コーヒーを評価する(ソムリエさんのように点数をつけたり味わいを表現したりする)ときはホットに対してしか行わないから。
淹れたての状態から徐々に温度が下がって、室温に至るまでの過程すべてにおいて、そのコーヒーを評価するのが一般的。
正直なところ、アイスコーヒーを評価するなんてことをしたことがなかった。
とはいえ、コーヒー屋である。
おまけにコーヒー教室もやっている。
立場が人を成長させるとはよく言ったもので、「アイスコーヒーを学びたい」という生徒さんのリクエストを受けて、ようやく手を出してみた。
ところで。
コーヒーはオールシーズン、ホット派である。(同志は多いと思う)
夏場であってもエアコンが効いていれば(一瞬悩むけど)、選ぶのはホット。
淹れたてから冷めるまで、徐々にその印象が変わっていく味わいを楽しむのが好きだから。
時間をかけて楽しめる大人の飲み物である。
一方、アイスコーヒーはどうか?
干からびそうなぐらい暑いシーンでは飲むけど、比較的短時間で飲み終える場合のほうが多いような…。
急用が入ってもすぐ飲み干せるという理由で、営業マンが選びやすいドリンクだと聞いたこともある。
たしかに、あまり時間がないけど、どうしても飲みたいときはアイスコーヒー(あるいはアイスカフェオレやアイスカフェラテ)をオーダーする。
シンプルにクールダウンのため、時間との兼ね合いのため。
そんなふうに選ぶものだから、よほど不味くなければ、味わいがどうこうと考える機会も少ない。
僕の場合はホットが好きだけど、逆にオールシーズン、アイスコーヒーを選ぶ人もいる。
そんな人でも、やはり凍えるほど寒いシーンではホットを飲むんじゃないだろうか?
つまり、ホットかアイスという2択が先にあって、コーヒーの味わいが2番目にくる。
そして、ひょっとするとコーヒーの味わいが置いてけぼりにされている可能性も大いにある。
ホット派にとってはアイスコーヒーの味わいが置いてけぼり、
アイス派にとってはホットコーヒーの味わいが置いてけぼり、といった具合に。
これはかなり損しているかもしれない。(僕だったらアイスコーヒーをただのクールダウンドリンクとして摂取している可能性大)
ちょっと真剣にアイスコーヒーに向き合った方がいいな…。
というわけで、次回につづく。
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