水出しコーヒーも温度がめちゃくちゃ重要だった件
コーヒーに関わって13年目にして、とんでもない発見をした。
否、見落としである。
ともすれば、再認識か。
ところで、自分のあたりまえが、他者のあたりまえとは限らない、なんてよく聞く話だ。
コーヒーはブラックで飲むとか、シフォンケーキは生クリームと一緒に味わうとか、すき焼きには生卵とか。
ちなみに僕は生卵の白身が苦手なので、すき焼きはそのままいただきたい。
さて、水出しコーヒーにおいても同様の話である。
水とコーヒー粉を合わせてつくる、コーヒー屋にとってはもはや夏の風物詩とも言えるものが水出しコーヒーだ。
お湯を使わないことによる利点を最大限に活かした、素晴らしい淹れ方。
まだ試したことのない人は人生損してるので、明日にでもトライしてほしい。
しかし、水出しコーヒーに使用する水の温度には気をつけなければならない。
いやいや、水の温度って…
温度計使うなんて手間すぎますやん。
安心してください。そういうことじゃないです。
冷蔵庫から取り出した水か、常温の水かってことです。
結論、常温の水からスタートするのがベスト。
コーヒー粉に【常温の水】を合わせて冷蔵庫で一晩(8時間〜12時間)寝かす。
ドリップコーヒーの最初に【蒸らし】をするのと同じかそれ以上に重要である。
もはやパッケージの説明欄に絶対に明記すべきレベルである。
先日、何の気なしに冷水(約3℃)を使用して水出しを試みたところ、48時間経っても非常に薄い、大袈裟に言えばほんのりと香り漂う麦茶のような味わいのコーヒーが出来上がってしまった。
正直なところ、完全に盲点だった。
だって、自分が水出しコーヒーをつくるときは常温の水しか使ったことがなかったから。
コーヒーの抽出において、やはり温度の影響は侮れない。
冷蔵庫で寝かす時間が同じであっても、使用する水が常温であるか冷水であるかで全く異なるコーヒーが出来上がるのだから。
逆に言えば、常温の水で抽出が進み、それが冷蔵庫内の温度(約3℃)になってしまえばそれ以上は抽出がほぼ進まない。
ついうっかり時間をかけすぎてコーヒーが不味くなる事故が、ほぼ起こらないことの証明でもある。
失敗した理由から、それでもやはり水出しコーヒーの素晴らしさを再確認できた話。
あと、自分のあたりまえを疑ってみるってめっちゃ大事だなと身をもって体験した話。
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