8月15日なんですね
8月15日に近いタイミングで、戦争に苦しめられた親を持つおふたりに関するものを読んだ。
私が知る戦争に関することは、テレビ番組で見たものや教科書、書物で読んだもののみである。
私がいくら戦争のことを子どもたち話しても、それは言語化の範疇を超えない単なる知識だ。
夫は祖父から、戦地での生々しい様子を聞いたらしく、たまに子どもたちに聞かせるそれは、教科書の記述にはない壮絶さがあり、団欒の空気を固まらせる。
ああ、伝えるとは、こういうことなんだなと痛感する。
戦争はなぜいけないのか?と、わたしが机上の空論で唱えても誰ひとりに届かない。もっと、たくさんのひとに話を聞いておけばよかったと、今さらながら思う。
父はどんなにつらかったか
私はいつまでも売れっ子でなければいけない
発言力がなければ
影響力がなければいけない
★暮しの手帖 夏 2020号 小林カツ代特集より
カツ代さんが手帳に書き留めていたというこの言葉を読んで、私は鳥肌が立った。SNSが無い時代を生きたひとの覚悟は、これほどまでに強いものだったのか。
戦争に苦しんだ父の言葉を、体験を、すなわち平和のありがたさを世の中に伝えるには、自分は第一線で活躍し続けなければならない。
カツ代さんの「仕事」への信念は、ここから来ていたのだ。
降って湧いたラッキーを待つような生活をしている自分に、耳が痛い。わたしの「仕事」って一体どんな覚悟があって、どんな目的があるんだろう。
小さいねぇ。
8月15日に、頓珍漢な思いにふける自分を恥ずかしく思うなど。
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