200名以上の転職相談に乗って分かったエンジニアの4つの志向性
皆さま、はじめまして。株式会社BNGパートナーズの高山です。
ベンチャー企業の経営者や採用担当の皆さま向けにエンジニア採用のノウハウを発信するブログを始めます。
なぜブログを始めようと思ったかというと、エンジニア採用は難しいため、エージェントの立場で日々転職希望のエンジニアさんの本音を聞いている中で、採用に苦しんでいる企業さまのお役に立てる情報があると思ったからです。
まず、簡単に自己紹介をさせていただくと、私はベンチャー企業向けの幹部採用支援をメインとする会社で採用コンサルタントとして、企業様と候補者様の両方に会って、昨年50名近い幹部採用をお手伝いさせていただきました。その内、半分以上がエンジニアの方々でして、社内ではBtoCのWEB系エンジニアの幹部採用に強いコンサルタントと言われています。
エンジニア採用に少し強くなれた理由としては、「エグゼクティブキャリア総研」「いま学びたいエンジニア100選」というキャリア形成を支援するメディアのインタビュアーとして20名近いCTOの方々にインタビューをさせていただいたり、30名規模のCTO飲み会の企画運営を2年近くやらせていただいたり、CTO等の採用支援を通じて一流のエンジニアの価値観に多く触れる機会をいただけた為だと思います。
さて、本題に移ります。
実は、エンジニア採用を支援する中で、私もエンジニアさんの独特な物の考え方や意思決定に初めは理解に苦しみ、沢山の失敗や苦労をしてきました。そういったこれまで私が経験してきた恥ずかしいお話も交えながら、読者の皆さまの採用成功に近づくヒントを提供できればと思っています。
まず初回は、エンジニアの志向をタイプ別に解説していきたいと思います。
私の見立てでは、エンジニアの志向のタイプは、経営者志向、マネジメント志向、プロダクト志向、技術志向と大きく4つに分類できると思います。
1.経営者志向・・事業や会社が成長するために、割り切ってなんでも屋になれる技術系経営者というイメージで、経営視点・事業視点を持ち、コミュニケーション力も高いです。事業・プロダクトへのコミットから、技術戦略策定、教育、採用、モチベーションアップ、人事評価、働きやすい環境づくりなど全てに意識を尖らせていらっしゃいます。中々いないのですが、ベンチャーのCTOの方で経営責任を持っている方はこのような志向をしている場合が多いかと思います。
2.マネジメント志向・・組織づくり、文化づくり、人事制度、環境づくり、モチベーションアップなどにコミットしているタイプの方です。このタイプは20名以上のエンジニア組織になると、技術が好きなCTOとセットでいてくれると良いかと思います。また、強烈な個性を持っているCTOがいる場合にもバランサーとしての役割を果たしてくれます。採用目線で考えたときは、アーリーフェーズのベンチャー企業だと、PMだけではなく手を動かせる方かどうかが見極めの重要なポイントとなります。
3.プロダクト志向・・プロダクトの提供価値がイノベーティブであるか、社会的に意義があるか、自身の興味があるサービスであるか、成長性があるかというプロダクトや事業に重きを置いている人もいれば、プロダクト開発に専念できる環境があるか、組織が縦割りになっていないか、ビジネス側が強すぎてエンジニアが社内受託っぽくなっていないかなどのプロダクト開発を進めるに当たっての環境面を重視する方もいます。
4.技術志向・・自身が技術的にスキルアップできるか、開発環境が好きか、新しい言語に挑戦できるか、一緒に働くCTOや上司がイケてるかどうか、働きやすい制度や環境になっているかを気にする傾向にあります。技術者としてより向上したいという気持ちが強く、自身の技術が一番だという自負心も持っている方も多いかと思います。また、エンジニアさんに共通して言えるのですが、自身の技術を安売りしたくない。年収=市場価値だと捉える傾向があるため、技術志向の方の採用の場合には、特にオファー条件は重要な要素となります。
これらのタイプ分けは、大きな分類であって複数のタイプが重なり合ってその方が形成されているため、重きを置いているポイントを面談前のレジュメ読み込みから仮説を立て、当日の面談時のヒアリングで明らかにし、採用したい場合はその方に合った口説き方をしていくことが大切ではないかと思います。
それでは、今日はここまでで次回に続きます。
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