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「あたまがいい」と思われたい願望

会議などでどうしても鋭い意見を言おうとしてしまっていた。

ほぉ、その視点はなかったよ

みたいに言われたいがために、あえて前提を疑うような発言や、雰囲気で物事が決まりそうな場面で一人だけ独自路線を主張したりだ。
これらは結局「あたまがいい」と思われたいんだと思う。

翻って、僕には好きな先輩がいる。
それは大学院時代の先輩で、その先輩はみんなでのディスカッションの場ではあまりぱっとしなかった。

え、ごめんそれどういう意味?

もうみんなわかったの?
わかんなかったから教えてよ

みたいに何度も流れを中断させる。

内心「まだそこかよ」と思ってめんどくさいなーと感じてたんだけど、その人が出すアウトプットは本気で凄かった。これが物事を根本から理解するということか。僕の考えた「理解」なんて彼のいう「理解」でもなんでもなかった。
これが本当に「あたまがいい」ということかと思い知らされた。

そんな先輩のおかげで、僕は割と会議で

あはは、バカだなー

と思われても平気。
本当の目的が他にあるってわかってるから。

とはいえ、これを「平気」と言っちゃうあたりにまだ囚われてる感じがあるのも事実。
当時の先輩みたいになれるのはいつの日やら。

おあとがよろしいようで。

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やまだくにあき
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