琉球宮廷料理と滋養食
9月末、琉球料理家・嘉陽かずみ先生が沖縄からお越しになり、プライベートレッスンに参加させていただきました。
沖縄には「食はクスイムン(薬になるもの)」「ヌチグスイ(命の薬)」という言葉がある通り、
薬膳の食養生(体質・体調に応じて栄養を考えた食事をとったり節制したりすること)の考えが息づいています。
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イカの墨汁は下げ薬(サギグスイ)と言われ、頭痛やのぼせ、産後の回復や腎臓・肝臓にも良いとされています。
「ニガナ」という薬効がある葉物を入れることも重要で、それが手に入らないときはお汁を作らないと言われていたのだとか。
(今回は、同じく薬効の高い沖縄よもぎを使用)
宮廷料理は贅と手間ひまを尽くしたものです。
シシカマブクのシシとは「豚肉」、「カマブク」は蒲鉾。
豚とかまぼこ…「??」ですよね。
まさに豚肉と魚の、それぞれのすり身を合わせて蒸した料理。
フープロがなければ死ぬほど大変な料理でしたから、宮廷に支えていた調理人(包丁人)の手技と労力は格別のものであっただろうと思います。
シシカマブクはおもてなしの酒席における前菜のような一品です。
泡盛との相性を考えると、魚だけよりは豚肉がよく合うことも考えられたのではないかと、勝手に想像します。
光餅と書いてくんぺん。 中国由来であることが名前からも判ります。
卵の黄身の色が輝く、まさに光る餅。
小麦粉に米粉が混ざっていてモチっとした生地です。
中にはピーナツバターと胡麻の餡が入っています。
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主催の岡田さん手作りの豆腐ようもいただきました!
嘉陽先生も「手作りするのはすごい」と仰るほど、手間ひまかかった逸品です。
嘉陽先生からは料理の作り方のみならず、琉球料理への向き合い方を教えていただき、清らかな新たな気持ちになります。
先生、有難うございました。
東京で習える機会を作ってくださった岡田さんにも、心から感謝御礼申し上げます。
餡の入り方にムラが…(チーン)
綺麗に包めるように修行します。
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