見出し画像

徒然雲 梅雨時中国的古美術鑑賞也

梅雨入りし、湿度が急上昇。
雨もしっかり降っています。

山歩きにはちょっと・・・ですが
そんな時は美術館でゆっくり過ごすのも良きかな。


ということでハタハタの前に、最近かなり気に入っている大和文華館へ。



緑、深まる



花はあまり咲いていなかった中、アザミの赤紫色がが緑に映える。



なにアザミ?




緑のトンネルを抜けると、いつもの建物が現れ壮観。



本日も美観なり




今回の企画展は

『中国の南と北の美術』


渋いが
キレイなフライヤー



今までだったらスルーしていた内容の企画展。

でもここ最近の流れで、観ておきたいと思いフライヤーをキープしてあった。

中国、現在の国家には興味がないが、その長い歴史と文化には興味は尽きない。
特にシルクロードにはいつか何かしらのカタチで関わりたいと、
憧れに想像と妄想が膨らむ道。


今回はそんな中国を南北に分けて、美術品(主に陶芸)の展示でした。

かなりざっくりな分類と、時代も色々、しかも60点ほどの展示なので
それほど詳細にその違いや特徴を分析はできてはいないが、
見やすい展示と細やかな説明文で、わかりやすく復習もしやすかった。



南方 温暖湿潤
北方 乾燥地帯





入り口のいつもの警備員さんに

雲「撮影だめですよね?」と伺うと
警「大丈夫」と言いながら、口元で指を✖️印。
雲 ??「あっ、だめね」
警「大丈夫」と言いながら、また同じジェスチャー

どっちやねん!?

そっとならOKと理解、判断し撮影。
特に何にも言われなかったので、OKの✖️印らしい。笑


陶芸を中心に気になったもの、記録しておきたいものを数点ご紹介します。



入り口正面にまず展示されていた、かわいいこたち。

よくよく見ると、大変凝ったつくりでお見事。


食料・・・








今回の展示で、色、形、柄とで一番のお気に入りになった壺。





龍泉窯
南方







若い頃、骨董に興味を持った時期があり、その時によく目や耳にした呉須

日本でかなり馴染みのあると言いますか、古伊万里などに強く影響のあるもの。



印をデザインに


漳州窯
南方






そして、見た瞬間に柿右衛門!?

窯を見たら、なるほど〜

景徳鎮窯、これは日本では有田焼に、海外ではマイセンに大きく影響を与え、
それは現在も継承されいますね。


もはや、絵画



景徳鎮窯
南方








ちょっと面白く珍しいデザインの玉の龍。


凝ってます







そしてシルクロードでの交易で中国にも登場するようになった駱駝

屈強なラクダが砂漠を越え、さまざまなものを東へ運んできたのでした。

そしてまた西へシルクや文化や思想を運んで行ったのでしょう。












もう一つ印象的だったのが、博山炉と称された香炉。

象牙色になった艶やかな白磁。
蓮の茎に龍が巻き付き、しっかり支えている姿が天を泳ぐ龍のイメージとはまた違い、独特な姿。

蟠龍、天に昇る前のうづくまった状態の龍


博山炉
火炎宝珠と蓮と蟠龍
北方



そして上部のデザインを見て・・・あっ!

あれでは?!

説明文を読んで、やはりあれでした。


火炎宝珠




こんな美しい香炉が隋、唐の時代に作られていたことに感銘。



宝珠、以前の弘仁寺での記事で”カップケーキ?”とアホなことを書いていましたが
そこへ的確なコメントを頂き、一つ知識を増やしたアホきちでございます・・・



弘仁寺の瓦の
摩尼宝珠





中国も日本も古代からのデザインが多く、それらの意匠はまるで本当に存在するのではと思わせるほどリアルです。

どれが元の姿かわからないが、どれもちゃんと共通して伝わっていることが面白い。

そして、かっこいい。






ちょっと面白いビジュアルで目を引いたのが、陶器の枕

頭がのる部分は鯰の絵。

ナマズというよりドジョウのようなスリムな姿。


これも説明文を読むと・・・なるほど。

あの形(如意)に通じるようです。


年年如意
北方




縁起のよい絵柄、意味を枕に・・・見る夢は・・・

ちょっと硬そうだけど。






最後に、今気になる印。

鉄斎の影響で印につい注目してしまう。



王原祁の書画と印


やはり字体が肝





点数が少ないおかげで、一つ一つをじっくり堪能することができ
解説文を読みながら、その場で理解できることも多く復習が楽でした。


冒頭でも述べたように、南北に分けてのタイトルにするには
サンプルも少なく、違いを比べるには物足りないのではありますが、
それは別として、いいものを観れた、知れたということでよかったと思います。



ミュージアムショップで、鉄斎のスタンプ発見!しかもSALE!!
2種類とも購入。





今年は通いそう
大和文華館





ゲートまでのメイン通り?を歩いていると、

バッサバッサと目の前を横切る黒い物体・・・


大きな大きな黒い蝶。

アゲハ蝶?


よく見ると、黒というより深緑
ベルベットのような羽



お腹側



優美な姿と舞いに見惚れました。





そして次に、歩く先の視界に入った白い物体・・・・


小さな小さなカタツムリ。

うっかりしたら踏み潰されちゃいそうな。



蝸牛道



脱線



軌道修正




意外と俊足な蝸牛、牛より早いかも!?




雨がポツポツ降ってきたので、美術館を後にし駅に向かい
ならまちへ。



美術館、博物館でゆっくり学ぶ、梅雨時。







【ハタ録】

長い長い準備を終え、やっと織りに入ります。


経糸を機に装着



巻きよし!



緯糸
撚っていない麻糸



糸巻きして
杼に装填



シュー
パタパタ
シュー
パタパタ



これからはひたすらバッタンバッタン。
リズムが大切。

これが本当に無になる作業。
毎日の写経では未だに無にはならないが・・・

この機織りはなにも考えず、糸だけを追える。

そして何故か汗だく。

機織りは・・・スポーツです。


織りにて、経糸(縦の糸)、緯糸(横の糸)と表しますが
物事があっちにこっちに交わっての事の経緯、いきさつになります。







帰りの近鉄線車内から
いい雲、流れてる





【今日のお土産】

ミュージアムショップで見つけた

鉄斎のスタンプ。



大吉



万歳




この大吉







良い一週間を!




いいなと思ったら応援しよう!

kumokichi
いただいたサポートは古道活動に使わせていただき、歩いた記録をお伝えしたいと思っております。よろしければよろしくお願いいたします。