徒然雲 ここにあり!人気者の花に動物、達磨さんに大黒さん【福田美術館】『ゼロからわかる江戸絵画』
前回の亀岡からの観音様巡礼のあと、寄り道先は決めてありました。
それは来る途中に大勢の観光客が降りた嵯峨嵐山。
亀岡からは10分ぐらいだったか、あっという間に到着。
ずっと気になっていた美術館で、今回大好きなの江戸絵画展という
願ってもないタイミングということで見学となった。
嵯峨嵐山駅から人の流れに乗っていくと、ちょうど天竜寺に突き当たった。
そこから渡月橋を目指すと目的地。
福田美術館
『ゼロからわかる江戸絵画』
あ!若冲 お!北斎! わぁ芦雪
こちらも昨今の美術館同様、フライヤーが素晴らしくおしゃれ。
今回の企画展(嵯峨嵐山文華館共同)のデザインもかなりキャッチーで斬新。
ワタシはこれをこのままフレームに入れて飾ろうと思ってます!
そんなタイトルにあもある通り、これまた大好物の名前がずらりと並び
あまり期待し過ぎると、意外と・・・となりかねないと気持ちを抑えつつ
でもかなり楽しみにしていたこの日。
そして結果から話ますと・・・
来月年明け早々の終了前にもう一度行きたい!
ギャラリーが二つあり、まずgallery1の若冲のお出迎えで歓喜。
紙本墨画が数点展示であったが、この若冲の墨画がこれまた良いではないですか。
得意の超緻密な画と少し趣が違った、ざっくりとした筆捌きながら
墨の濃淡で表現される動きや、動物の毛並みや衣の流れの絶妙なこと!
他の墨画も素晴らしいものが目も心も掴まれた!
最近、墨画に特に惹かれていて、また画だけでなく書が気になってしょうがない。
それはまたの機会に。
鮮やかな画ももちろん美しく素晴らしい!
ワタシは描かれた絵ももちろん好きなのですが、それを飾る表装に興味があり
いつも見入ってしまう。
西洋画のフレームもそうであるが、その描かれたものを生かす枠はかなり重要と思われる。
この日本画の表装の布や紙のデザイン、色に美しいものが多く
木の枠とはまた違った、繊細さと趣が好ましく惹かれる。
芦雪の真っ赤な海老の画にあの水色を施すセンス、スキですわ。
こんな気の利いた案内もあり、わかりやすい!
ギャラリー2では屏風絵が多く、これまた興味深いものばかり。
屏風、これ究極のポータブルアートであると思うのです。
軸装も同じことが言えますが、どこでも移動してその絵画を飾ることができる。
季節や行事や、それこそ気分で変えることができる。
そして、その屏風の自由な芸術性がワタシは好きです。
日本風コラージュだと様々な屏風画を見てきて思う。
点数はそれほど多くはないが、どれもわかりやすいといいますか馴染みのある絵が多く、
人気者ばかりの作者のちょっとずついいとこ取りのような中、
意外な一面も観れたり、それらをじっくり拝観できるいい展覧会でした。
この美術館のコンセプトである
「たとえ美術に詳しくない方が見ても、感動を覚えるような」
まさしくそんな企画展『ゼロからわかる江戸絵画』だった。
今回、長沢芦雪の良さも再確認!
今、別のところでも展覧会やってたような・・・
江戸時代という芸術や文化が花ひらいた時代に生きた画家たちの
観察力、描写力、デザイン力を今一度確認でき、
ますますその魅力は増すばかり!
面白すぎるぞ、江戸文化。
そんなことを思いながら、ギャラリー1と2を何度か往復した階段。
この福田美術館、グラフィックのデザインもおしゃれ。
大満足で美術館を後にすると、そこは京都きっての観光地
人に力車に車で大賑わい。
いいもの観た後は心も体も軽やかに?!
でもこれ以上の情報は入れたくないので帰ります。
ミュージアムショップで目が合った黒龍さん。
いつもは薬師堂の干支の土鈴を購入しているが、
今年は違うのがいいな〜と思っていたところ。
島田耕園人形工房の干支土鈴
奈良に住んでよかったこと、京都に近いこと!
年の瀬に江戸を感じた京都の冬。
いただいたサポートは古道活動に使わせていただき、歩いた記録をお伝えしたいと思っております。よろしければよろしくお願いいたします。