シルバー人材日記「見守り歩きの基本」
児童見守り歩きは毎日行なわれますが、日ごとに実施時間が違います。早番(午後1時から3時45分まで)、遅番(午後3時45分から6時30分まで)があり、それを全部で8人ほどが交代で行なうのです。
メンバー約8人の年齢は平均で78歳くらいかな? 一番上が正確なところは不明ですが83歳くらいで、70代後半が多いようです。67歳の僕なんか若僧の部類です。僕って見た目は超老人ですが、若者なのです(笑)。80代の受講生が主流のカルチャースクールでも「先生は若いから・・・」と、よく言われます(笑)。
ふたりひと組みで決まったコースを廻ります。「黄色い見守り歩きベスト」を着て、ただただ歩くだけです。コースは2つで、距離は8キロ弱です。ちなみに本日は11,353歩でした。コースをAとBとすると、
Aコースは(学習センター→中学校→幼稚園→A公園→A小学校・団地→B公園→住宅街→C公園→D公園(B小学校脇にあります)→学習センター)です。
Bコースは(学習センター→中学校→学習センター→A小学校・団地→B公園→住宅街→C公園→D公園→B小学校→学習センター)です。
ご覧のとおり、学習センターというのが出発点であり、ゴール地点となっています。学習センターというのは生涯学習施設で。209人収容の多目的ホール「レインボーホール」、トレーニング機器を備えた「リフレッシュルーム」(ジムです)、CDやDVDの貸し出しも出来る「図書室」、防音が施された「音楽スタジオ」などが揃っています。比較的新しい近代的な施設です。
困るのは、僕の場合、自宅からこの学習センターまで歩いて行かなくてはならないことです。歩いて片道20分弱かかります。そのために歩数も増えちゃうし、距離も増えちゃうのですね。他の人は車や自転車で通っているので、僕より歩数も疲労も少ないのです。
更に困るというかイヤなのは、僕の自宅付近まで歩くことです。せっかく出かけたのに自宅に戻るようなイメージになっちゃうから帰巣本能がくすぐられちゃうのです。
かみさんが施錠管理をしている中学校の周囲をグルリとまわって、僕の自宅近くを通過して幼稚園裏を歩いてA公園に到着、ここで30分ほど休憩します。
それから折り返しA小学校と団地を経て1時間近く歩いて辿り着いたB公園でまた30分ほど休憩してから、また出発点の学習センターの方向に戻るのです。ダラダラと歩いて、次のC公園を経て最終歩きを行ないます。D公園を巡回してから出発点の学習センターに戻ります。仕事というのはこれだけです。
通常は、学校帰りの小学生や中学生たちがたくさんいるのですが、夏休み時は本当に辛かった。児童はひとりもいないのに熱波の中を歩いたのです。無意味でしょ? 初回の歩きで熱中症になって二度ほど見守り歩きを休みました。
大きな要因は自宅にエアコンがなかったこと。2台あったのですが、突然2台とも壊れてしまったのです。うちの中と外が一緒の温度で、暑い中を歩いたので熱中症になったのです。自宅が歩けりゃ外も平気だろう?暑熱順化だろ? とんでもない。体温も高くなっているからもう大変ですわ。室内からもう熱中症だったのに歩いて体温を上げるのですから、対策を打たないと死んじゃいますよ(。・ω・。)
これが涼しい自宅から歩いていればと、身内に借金してエアコンを導入したのです。それでも足りません。それだけではなく、保冷首輪にファン内臓ベストに保冷剤ベストをWで着込んで歩くことにしたのです・・・が、そんなんでもこの熱波には勝てないのです。本当に辛いのです。歩くだけだから楽だろう?って思われるでしょうが、異常気象の熱波に対抗するにはかなりの投資が必要なのです。
同行するお年寄りたちも個々で対応策を考えていますが、一番のお年寄りは保冷首輪に日傘だけの対策なんです。それで週3回歩いているのです。尊敬します。ちなみに僕は週に1回だけです(情けない)。あとはかみさんの仕事の同行だけです。それもかなり辛いんですよ。
そもそもシルバー人材の仕事をやることになったのは、ひとつの仕事がなくなったからです。これは大きかった。しかし、仕方がないのです。高齢者の宣伝文章なんて無意味だと思われていたのでしょうね。若者の動画宣伝の方が効果ありと思うのは自然です。
シルバー人材の仕事にもいろいろあるんです。たとえば施設管理だとか定期的な仕事もあるんですが、そういうのは人気があるんですね。なかなか空きがありません。地域の工場で働くとか一般的な仕事もあるんですがね。
特に僕はカルチャースクールの仕事と目黒の仕事があるので木曜日と日曜日はシルバーの仕事ができないのです。これで「休みが決まっている方には施設管理の仕事はまわせない」と言うのです。理由は「他の方の休みが不定期なのに決まった曜日に休まれては不公平だからです」ということ。
僕はムッとして「僕は休んでいるんじゃない、他の仕事をするために休むのです」と言うと「他の方々も同じです」とキッパリ。ん?それじゃあ、他の方々も決まった日に休んでいるんじゃないの?という疑問が生まれますが、仕事がなくなるとイヤだし、つまらぬので喧嘩する気もありませんわ。
もしかしたら嫌われてるんじゃないか? だから、歩きだとか草むしりだとか大変な仕事しか与えてくれねぇんじゃねぇの? なんて思いますが仕方がない。お金になるわけじゃないけれど、こうして日常のネタ集めには困らないしね、まぁこれで良いのです。いつか幸運が訪れるまで気長に待ちますぜ。