カジュアル面談プラットフォームMeetyを1ヶ月間使って面談した感想
カジュアル面談プラットフォームMeetyとは?
カジュアル面談プラットフォームMeety(https://meety.net/)は”話せるネタ”をキッカケに、企業の中の人と直接つながるカジュアル面談プラットフォームとして2021年の10月14日にβ版としてローンチされました。
Meetyでは求人、求職だけにフォーカスしない話題の場の提供を勧めており、情報共有の目的で使ってみようかと登録したのが始まりでした。
と言いつつも、会社と登録者が紐付けされるので、面談を設定する場合、社員の方は会社の承認が必要そうだなwという感じもしました。
私は現在フリーランスのWebデザイナー、Webディレクターとして活動していますが、私の様なフリーランスで積極的に面談を作成している人は殆どいませんので、やはり求人・求職的な利用がメインにはなると思います。
どんなテーマで面談を設定したか?
Meety登録後、「話せるネタを登録してみましょう」と促されたのでネタを探してみたのですが、登録されている皆さんの役職は非常にキラキラしたもので、同じ土俵で話して勝てませんし、誰も聞きたいと思わないと感じました。
そこで、逆に話を聴く場を作ってはどうだろうかと考えました。
どうしても日本のカジュアル面談となると、面接要素が大きくなり双方にとって有益な場となることが少ない様に感じます。通常理解が加速するのは肩肘はらない雰囲気の中で、異なる意見を素直に受け入れそして、自分自身もまた受け入れられる感じがある環境です。
カジュアル面談と言っても結局は、「聞き手」役に徹する事になることも多く、消化不良のまま終わってしまっていないかと感じたからです。消化不良の状態から発散し、思考を深める場を提供できればと思い「あなたの壁打ちつきあいます」を作成しました。
なぜ話を聴く事が重要なのか
2013年頃、私はWebの受託製作会社に努めており、その頃は今ほどWeb業界もホワイトでなかった為、鬱を発症する方がいたり、会社に来たくても来れないという方を目の辺りにしました。
何かサポートできることは無いかと考え、1年間カウンセリングについて授業や実技を学び、産業カウンセラーという資格を取りました。
当初は誰かの為と考え勉強したことでしたが、勉強を進めていく中でカウンセラーとしての必須事項である「自己の理解(自己一致)」ができる様になり、心が楽になりました。
皆さんは、「きく」といっても様々なバリエーションがあることを知っているでしょうか?
漢字で表すと「聞く」という言葉がありますが、これはあくまでもBGMの様に耳に入ってきている状態です。一方「聴く」は聴いたことを理解しようと努めている状態です。
そして、一般的に「聴く」状態であっても、「聴いた情報を独自の価値観」で判断をしている状態になります。つまり、相手の立場や気持ちに寄り添って、話している人の全てを聴くという行為は普段していないのです。
カウンセリングでは話し手の話しや、価値観、気持ちに寄り添いながら理解しようとする行為を傾聴といい、この傾聴技法を用いて、話し手の中で自己理解や気づきを促進するように努めます。
そのため、話し手(クライアント)は話す事で気づき、聞き手(カウンセラー)がフィードバックすることで、悩みを深堀りすることが可能になるのです。
設定して1ヶ月間。サポートするつもりが重要な気づきが得られた
作成して1ヶ月程で10名程の方に面談に参加して頂きました。
基本的には、面談参加者(クライアント)のお話した内容は伝えられないのですが、殆どの方が仕事やスキルアップ、マネジメントで抱える悩みでした。また、私の素性を公開してしまっていたので100%お話を聴くという形ではなくて、デザイナー的なお話やマネジメント的なお話をさせて頂く事が多かったです。
この面談を通して感じたのは、壁打ちに付き合うつもりではじめたのですが、非常にこちらがわにも実りが大きかったというとこです。
自分にはなかった気づきが多く得られ、私自身の悩みとも合わさり、自分の考えを深堀りするきっかけともなりました。
カジュアル面談に感じる課題
その一つが、カジュアル面談という採用活動です。2012年からじわじわと行われる様になり現在では、IT企業であれば殆どの企業がカジュアル面談を設定しているように思います。
しかし、カジュアル面談でも会社の規模や成長度合いにより、カジュアル面談の流れやゴールをちゃんと設定せずに行っていると、企業と面談参加者双方にとって、時間の無駄になっているのではないかとモヤモヤしていました。
今回、面談参加者(クライアント)から参加者の意見を聴くことで、深堀りして考えることが出来ました。
カジュアル面談で成功しそうなのは、少人数のベンチャーや大規模ベンチャー企業だと思います。
少人数のベンチャー企業などは、面接者=代表となることも多く、しっかりとしたビジネスの説明が聞けたり、中長期的な展望など踏み込んだ話もでき、面談参加者が企業で自分がどの様に動くかもイメージできます。
大規模ベンチャーは常に会社の情報を発進しているので、事前にどの様な企業かを面談参加者が調べて来ていることが多く、具体的に自分のスキルがマッチするか確認できる場となり、こちらもカジュアル面談がマッチするのではないかと思います。
一方で、成長途中の企業については、カジュアル面談の設計をちゃんとしていないとミスマッチな事がおきているようです。
例えば、30分間一方的に会社説明会で終わったとか、カジュアルに行ったら質問攻めにあった、採用担当に質問をしたら答えられない、同じ会社なのに面談担当者ごとにの採用する人材像が違うなどです。
ミスマッチが起きている原因
カジュアル面談のマニュアルができていて、会社資料を読むだけになっている。
カジュアル面談なので企業側でも事前準備はしていなかったり、事業内で採用する人材像の共通イメージが無い。
面接応募が少なく、カジュアル面談を採用として使ってしまう。
ミスマッチが起きている原因の全てがダメではなく、面談参加者の状態や参加意図によって、最適な方法を臨機応変にとった方が良いと言うことです。
企業が外部向けに公開している情報をしっかりと見ている方に対して、丁寧な企業資料をを延々と30分近く説明されると、面談参加者は消化不良で終わります。逆に、軽い気持ちで面談に参加した人に、会社の説明も短く、質問攻めにしてしまい悪印象を残すということもあります。
相手を知るという事を重視するとミスマッチが起こりにくい
では実際にどの様な流れが良いのか?実際カジュアル面談をした方の意見をいろいろ調べて見た所、ALL STAR SAAS FUNDの楠田さんがツイートしていた「カジュアル面談のコツ」がしっくり来ました。
ポイントとしては会社説明などの前に、面談時間の15〜20%位を相手(面談者)を理解する事に徹底することが大切である。と仰られています。
確かに相手(面談参加者)がどの様な意図でカジュアル面談に参加しているのか、事前にわかればミスマッチな対応もしなくなります。また、転職軸を整理してあげたりする事で、面談参加者の自己理解も進み前向きに転職を考えるということにも繋がると感じました。
こう考えると、やはり面談もスキルなのだと、単純にそういうポジションだからやってるという時代は終わったのだとしみじみと感じました。
ということでPR
「あなたの壁打ちつきあいます」面談やってます
「なんかもやもやしている人」「悩んでいるけど答えが出ない人」「答えが欲しいわけじゃない人」対象に壁打ち付き合ってます。
ちょっと仕事時間外になっちゃうのですが、もやもやしている人いたら是非。