(18)義父の認知症行動その3
2023年7月上旬、義母は朝からデイサービスへ。出発するとき、義父の、「どこ行くねん!どこ行くねん!」という声が聞こえてきた。去年は覚えていたのになあ…玄関まで見送りしてくれてたのになあ…ここ半年ぐらいの間に大きく変わってしまった。義父の初めての徘徊から2ヶ月半。実際に出ていってしまったときと、玄関先で必死に止めて諦めてくれたときなど含めると、2ヶ月半の間に10回は超える。単純平均で週1強。そして、その徘徊、徘徊未遂、全てに共通するのは義母が在宅しているときなのだ。今のところ、100%義母に出発することを伝えてから出ていく。行き先は、仕事、自宅、特に決まってはない、と3パターンぐらいあるのだが、いつも義母に「行ってくる」「家帰ります」など伝えてから出ていく。なので、義母にはちょっと申し訳ないのだが、義母がデイサービスに行ってくれると、その間だけは義父の徘徊はないのである。その理由ははっきりわからないが、たぶん、1番身近なはずの、妻である義母のことを認識出来なくなってきており、義母は、毎日ここに仕事をしに来ているオバサン、家政婦さんか何かだと思っている日があるようで、そのオバサンに伝えてからでないと勝手には出ていけないということみたいだ。多くの認知症の方はなかなか会えない人から忘れていくんじゃないの?と思っていたが、なんと、長年連れ添った妻から忘れるとは…。いつもわからないわけではなく、妻だとわかっている日もあるが、まるで通いの家政婦さんのように義母のことを説明する日もあり、なんとも言えない気持ちになる。義母がデイサービスに行ってる間に、私のところに来て、「いつもうちに来はる女の人いてますやろ?あの人に何回かボタンつけてもらっったとこあるから連絡先わかったら教えてほしいんやけど知りませんか?うちのやつは今日は夕方までおらんからねえ?電話してみてもいいけど…困ったなあ」こんなことを何度も言ってくる。いつもうちに来はる女の人と、うちのやつ、同じ人間ですね…とは言えない…。