(10)義父と認知症

認知症という病気?症状?について、なんとなくは想像はつく。義父の様子が2年前ぐらいから、時間の感覚がおかしいのではないだろうか、と思い始め、そこから着実に違和感は増えていった。お風呂に入らない。ゴミ捨てばかり気にしている。毎日毎日隅々まで読んでいたばすの新聞をある日突然読まなくなった。テレビでスポーツ観戦をするのが好きだったのに、それも見なくなり、テレビはただ見るともなくつけっぱなし。どの服を着たらいいのかわからない…など毎月毎月変化があった。2023年の年明け、義母が食道裂孔ヘルニアで10日間ほど入院していたときには、私も義父のことを普段より気にして様子を見ていたが、義父は義母がいないことで不安もあったのだろうか…。今までの義父では考えられない行動が相次いだ。ます服装がおかしい。寒い季節だから暖かく重ね着をするのはわかるが、下着のパンツの上に、ステテコ、パジャマのズボン、パジャマのズボン、ユニクロの暖かいズボン。これだけ重ねて履いていることがわかった。寒いからそうしているのではなく、どうしたらいいかわからないからあるものを履いている、という感じだった。そして、スラックスでもないのに、ベルト通しもないのに、革のベルトを腰にしめている。上半身は冬用肌着の上にネルシャツを着て、フリースのベストを着て、裏起毛素材のウインドブレーカーを着ている。そして、右手にフリースベストのファスナー、左手にウインドブレーカーのファスナーを持ち、チャックがしまらないと困り果てている。服が自分では選べなくなっているんだなと気づいた。今の気候ならどういう服を着るのか、どう重ね着したらいいのか、などはもうわかっていないようだった。買い物は行ける?と聞けば行けるといい、近くのスーパーに適当に食べたいものを買いに行くことは出来ていたが…買い物も心配…。出来るところまで自分で買い物にも行ってほしいと思っているが、時間の問題かもしれない。

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