(31)今朝の義父
明け方、午前4時半頃、下から誰かが上がってくる足音。義父が上がってくることもあるし義母が上がってくることもある。今朝は義父だ。こんな時間にどうしたん?みんなまだ寝てるけど?と言うと、「え〜っと。帰ってきてますかねえ。もう仕事行きましたか?」どうやら、夫のことを探しているようだが、夫を取引先の人間と間違えているし、時間もわかっていない。「今ね、みんな寝てる時間やから。起きてきたらじいちゃんが呼んでたよって伝えるから、じいちゃんも寝てきて。」と言って下りてもらったが、数分後にはまた両手に靴を持って上がってきた。「私の靴はどれでしたかいな。」と聞いてくる。私はもう少し寝たいので、また義父を下に連れていった。ここでもう少し寝てね。私たちまだもう少し寝るからね。と伝えた。義母は熟睡していて義父が何度も2階に上がってきているのに気づいていない様子。ここが義父の自宅なのに、認知症の症状が強く出てるときは、ここが自宅だと思わないみたいで帰宅願望がある。もちろん、家に帰ります、と出て行っても、あてもなく歩き続けてるだけでどこにも到着はしないのだが。