支援者が生活を楽しむことが、相談者の生活の質の向上につながる
外国人支援の仕事をしていると、ちょっとメインの話題からずれて、雑談になることが多くあります。たとえば、健康的な生活のアドバイスや、美味しい料理やお店のこと、地域のイベントやコミュニティの紹介、観光名所や季節ごとのおすすめスポット(桜や紅葉の名所など)、さらには最近の流行や面白い本やYOUTUBEの話題など、話題は多岐に渡りますが、こんな時に、気の利いた答えができると、相談者さんとの話がすごく弾んで、距離がぐっと縮まることがあります。逆に何も提供する情報がないと落ち込んでしまったり…。
皆さんもそんな経験がありますでしょうか。ありますよね^^。
外国人も「より良い暮らし」を求めている
日本に住んでいる外国人も、当然のことながら日本人と同じように「より良い暮らし」を求めています。特に家族がいる人にとっては、「健康で」「楽しい」「目新しい」生活がとても大事です。支援者自身が幅広い知識や経験を持っていると、自然と信頼感や親近感が生まれます。そしてその経験をもとにしたアドバイスや、実際に試してみた話(成功談も失敗談も)があれば、もっとリアルで役に立つ支援ができるようになります。
支援者は情報提供者
でも、普段から支援者である自分が「興味のあること以外にはやらない。時間の無駄。」と決めて行動範囲を狭めていると、どうしても提供できる情報が限られてしまいます。しかし、支援者は同時に「情報提供者」、さらに言うと、日本と外国人の懸け橋の役割もあることを忘れてはいけません。このような意識をもって、たとえば、SNSなどで情報が流れてきて時にちょっと目を止めて、「こんなイベントがあるんだ、ちょっと行ってみよう」「最近この本が話題になってるな、ちょっと読んでみよう」と、素通りしないで、ちょっと目を止めてみるだけでも、驚くほど多くの情報を得られます。そしてそれが、支援を受ける外国人の生活を豊かにするヒントになることもあります。
私の挑戦が学生を変えた
実は、この考え方は私が日本語学校で教師をしていた頃に生まれました。当時の私は、まだ若くて自分の周りのことしか見えていませんでした。でも、毎日勉強やアルバイトばかりの学生たちに「もっといろいろな世界を見てほしい」と思ううちに、そのためには自分自身が世界を広げる必要があると気づいたのです。
それからは、観光地に旅行に行ったり、普段読まないジャンルの本を読んだり、異業種の朝活に毎週参加したりしました。迷ったときは「とりあえずやってみる!」を合言葉に挑戦してみたのです。その結果、自分の世界が広がっただけでなく、学生たちにも「こういう世界もあるんだよ!」と伝えられるようになりました。クラスで学生に話したり、学生達との交換日記で詳細を伝えたりと、色々な形で伝えていきました。みんながいろいろ反応してくれて、自分の経験を話してくれたり、自分もやってみよう思うと言ってくれるようになり、学生の中で確かに「変化」があったのを感じました。
最後に
支援者が新しいことに挑戦し、自分自身の生活を楽しむ姿勢は、外国人の相談者にも伝わります。「この人に聞いてみよう」と思ってもらえるのは、支援者自身が生き生きとしているからかもしれません。
ちょっとした挑戦を続けていくことで、支援者自身の生活も充実し、結果的に相談者の暮らしにもプラスの影響を与えることができます。
「自分が楽しむことが、支援につながる」
を合言葉に、自分も一緒に生活を楽しみましょう!