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異文化の中で暮らす私たちへ:誤解と不安にどう対処するか

夏になると、子どもたちの足に黒い斑点が現れるという奇妙な現象が見られるらしいです。

とあるお母さんが子どもの足に現れた斑点を見て、不安に思い子どもを病院に連れて行って診察を受けさせました。

医師は「あ~、これ流行ってるんですよね」と言います。

心配になった母親が「治るのでしょうか」と聞くと、医師は「治りますよ」と。

「だって、日焼けですから。CROCSを履いていたでしょう」と。

ちなみにCROCSとはこんなサンダルのことです。

理解できないことが起きると、不安になる気持ちはわかります。

でも、不安に駆られて極端な行動を取ってしまう前に、このお母さんのように専門家の意見を聞いたり、じっくり考えたりすることは大切だと思います。

そうしないと、勘違いゆえにデマを広めてしまったり、誰かを傷つけてしまったり、そんな必要なかったのに傷ついてしまったりするかもしれません。

特に、わたしのように海外で暮らしている人は、より注意が必要かと思います。

そもそも、言語におけるコミュニケーションは完璧ではありません。

わたしは日本人にしては中国語ができるほうだと思いますが、それでも知らない言葉ばかりですし、相手によっては聞き取りづらいことがあります。

こういう状況でコミュニケーションを取っていると、少しの理解のズレから大きな誤解が生じることがあり得ます。

加えてノンバーバル・コミュニケーション(非言語コミュニケーション)は文化の影響を受けていることもあり、相手の発するメッセージを正しく受け取れないこともあります。

ジェスチャーひとつにしても、日本人と他の国の人では違っていることがあります。

例えば、手招きをするとき、日本人は手のひらを下にして手を振ります。

しかし、このジェスチャーは海外では「あっちに行け」という意味です。

来てもらいたいときは、手のひらを上にして手を振ります。日本では手のひらを上にして振るジェスチャーは「あっち行け」となります。

それで、このことを知らない二人が手招きをすると、発したメッセージが正しく受けとられず、誤解を生じさせ気分を害したり、害させたりする可能性があるわけです。

ちなみに、わたしは気づいたら相手を呼ぶときに、手のひらを上にして振るようになっていました。これでまた日本に帰るのが不安になる理由が増えました。

それはさておき、友人が思ってもない行動に出て腹を立ててしまったあと、原因が自分だったということに気づいたならどうでしょう。悲劇です。

さらに、世の中には、極端な反応をする人が一定数います。しかも反応の閾値が自分のそれと違っている場合、面倒なことになります。

自分では、ちょっとした冗談だったのに、相手が不愉快になったり怒り出すこともあり得ます。

そんなときも、少し立ち止まって「どうしてこの人はこのような反応をしているのだろうか」と考えたり、第三者の意見を求めたりすることが必要かなと感じています。

そうすることで、相手を尊重しつつ、自分のことも守れるのではないかと感じています。

先日、友人がメッセージを送ってくれました。

「歳をとると経験値が増えているはずなのに、ストレス耐性が下がっているような気がする」と。

こういう変化にも敏感になり、それなりの対策を打っておくことが、異文化の中で暮らす上で必要なスキルかもねとも思いました。

そして、海外で暮らしていなくても、わたしたちは異文化の中で暮らしていると言えます。すべての人は異なっていますし、感じ方も人それぞれだからです。

それで、どんな環境で暮らすにしても、びっくりするようなことが起きることを受け入れること。

そして、うっかりと極端な反応をしてしまい後悔することがないように、じっくり考えたり、他者の意見を聞いたりしたいものだと思いました。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございます。
また明日〜

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くまてつさん@中国|日本語教師
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