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中国の日本語教育の現実?:学生数減少の要因を探ったら弊社の問題だった話

先日、同じ会社で日本語教師をしている友人と食事しました。彼とは同僚になる前からの友人でして、今回の転職も彼の助けを得ました。

仕事のこと、生活のこと、今後のことを話したりしてとても楽しい時間を過ごすことができました。

その中で、最近、弊社の学生数が顕著に減少していることが話題になりました。

毎年、7月と8月は休むひまもないほど忙しいのですが、今年はそうでもありません。会社側は新しい学生が増えていると言いますが、同僚に聞いてみても、そんな雰囲気はありません。

わたしは新参者なので、仕事量は他の教員と比べて少ない方です。つまり、仕事が増える時間的余地を持っていますが、今月は先月と比較して20%も仕事量が減りました。

友人は弊社エースですが、そんな彼も今月は先月よりも仕事量が少なくなったと言います。

ただ、市内にある大手日本語教室に面接に行った日本語教師の方に聞いたところによると、その教室は盛況で日本語教師を募集していると言ってました。

つまり、よく噂されているように中国人で日本語を学びたい人は一定数います。

しかし、弊社で学ぶ学生は減っているってことです。

いろいろな要因が考えられますが、単に学費が高いこと。そして、顧客のニーズに応えていないのが問題だと考えています。

まず、弊社の学費は1時間あたり約400元、日本円に換算すると約8500円です。これは月の月謝ではなくて、1時間の学費です。

毎週1時間、日本語を学ぼうと思うと、34000円の出費となります。

検索してみると、日本とある有名英会話教室でマンツーマン授業を受けた場合、同じ条件で約30000円とありました。

価格帯は日本と同じ水準ってことですね。

もちろん中国の場合、貧富の差がありすぎて日本語教育に月3万円以上を支払うことを何とも思わない人がある程度います。

ですから、これを高すぎると決めつけるのもどうかと思いますが、富裕層向けのサービスを提供しているとは思えません。

また学生たちはどちらかというと中間層に属しているように見えますので、段々と学費を捻出するのが難しくなってるのではと推測しています。

加えてニーズに応えていない。これがコストよりも大きな問題のように感じます。

費用は高いけど、教室に高級感はなく、おもてなしも行き届いてはいません。教室はなんだか薄汚れているし、備品もお粗末です。

さらに、提供しているカリキュラムも出たとこ勝負のようなところがみられ、本当に必要な教育を提供しているようには思えません。

昨日の note に書いたとおり、管理している人が思いつきで予定を変えたり、授業内容を決めているので、学習者も困惑しているように思います。

そして問題は、こういった感想をフィードバックするシステムがないってことです。

何かに気づいても話し合う機会もありませんし、話し合ったところで改善されることもありませんので、その時間は無駄になります。

そもそも話し合いにかけた時間は、報酬に反映されません。すべての点で見返りがないのです。

そうなると、教師たちは事なかれ主義に陥っていきます。

そこそこの授業を提供します。こうなると、高い授業料を払っている人たちを満足させることができません。

そして、段々と顧客が減っていきます。

よく、絶えずバージョンアップしていくことの大切さが強調されます。変わっていかないと、いつの間にか時代に取り残されて、見向きもされなくなります。

競争相手は、研究してきますし、新たに市場に参入する人たちは、わたしたちの強みを真似しますし、弱みを解決してきます。

その中で、このままではダメだなと思ってますが、今は単なる日本語教師。できることは自分の授業に誠実に取り組むだけです。

企業としてのレベルアップは私の責任ではありませんが、わたし個人に関しては違います。

それで、今日もまた一歩先に進むよう努力するつもりです。

さて、今日のカリキュラムはAM11からオンライン・マンツーマン授業(いろどり初級2)と、午後3時間のグループレッスンです。気合い入れていきましょう。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございます。
また明日

ぜひぜひ、サポートをお願いします。現在日本円での収入がなく、いただいたものは日本語教材や資料の購入にあてます。本当にありがとうございます。