電話通訳について。かける、受ける時の難易度の違い。相手が皆、ネイティヴスピーカーとは限らない。
電話通訳について
初めに(電話通訳が必要になる背景)
今回は、電話通訳に関してお伝えいたします。電話通訳は依頼者の代行として、海外の取引先、代理店、顧客に電話をかけ、依頼者の要求、疑問等を問いただしたり、相手からの質問を取り次ぎ、ビジネスを円滑にさせる目的で行います。簡単に言うと、代わりに電話をかける、取る、内容を通訳するという業務です。
この電話通訳は、かける時と、かかってきた時と、難易度が変わります。
議題や話されている内容があらかじめ決まっている場合、面会しての会議、商談の機会、あるいはリモート遠隔会議でそれらは話されます。通常、僕らが通訳するのは、そうした場面ですが、先に申しあげたとおり、「電話で急いで確認したい。今から、通訳お願い」というのが電話通訳です。
かける側、受ける側の時の難易度の違い
こちらからかける場合
こちらから、かける場合、依頼者側から、聞いてほしいこと、確認してほしいことが示されます。そして、その対象となる資料等が渡され、多少の準備期間があります。たいてい、皆さんが通訳、あるいは、翻訳業務などで、担当している案件についての電話通訳になるでしょう。つまり皆さんも、その電話でなされる質問、確認事項の背景、状況、文脈を理解しているということです。そのため、相手からかかってきた電話を翻訳するよりも、こちらの方が難易度が低くなります。電話をかける前に、依頼者としっかり、簡単な打ち合わせをし万全で、電話します。
相手からかかってきた場合
海外から、電話がかかってきた場合、通訳が出ることになります。その際、(●時に○○について電話する)と、相手から、メール等があれば、こちらも、回答や話題を理解できるため、備えることができますが、たいていは(○に予定していた○が中止になった)とか(●日にお願いしていた書類をやっぱり、今日中に送れないか?)みたいな内容になります。また、誤解から生じた疑問を解決したくて、相手が急に電話してきたりもします。通訳として、カバーできない専門用語、名詞が出てきたりもしますが、冷静に、専門家に通訳します。交渉の判断、返答の決定は、依頼側が行います。僕らは、ただ、通訳するだけでいいです。
通訳時の注意点
盲点
海外の会社で働く人(例、アメリカ。しかし、どの英語圏の国でも)がすべて、完璧はネイティヴ英語を話すわけではない。
やり取りする人すべてがネイティヴスピーカーではない!!
今回は電話通訳のことに関して、お話ししました。しかし、外国の電話のコール音って、なんで、あんなに緊張を倍増させるんでしょうか…苦手です…。
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