「ソフトテニス不要論」を受けて、硬式テニス部の顧問として思う事。
■はじめに…
先日、お笑いコンビ・爆笑問題の太田光さんが「ソフトテニス不要論」を語ったことが話題になりました。
これを受けて、多くのソフトテニス関係者がTwitterやYouTubeで意見を発信しています。
この太田さんの発言は正直、話をすべて聞いたわけではないので一概に賛否は判断できないと思いました。
ただ、ソフトテニスはマイナー競技であり、これからシステムとしても競技のレベルとしても発展途上であることは間違いないです。
ソフトテニスにもプロが生まれ、非常にワクワクしています。
私は中高6年間ソフトテニス部に所属し、高校3年間は国体選手の先生に指導を受けました。
大学や、社会人になっても年に1回以上はソフトテニスをやっています。
そんな私が、今は硬式テニス部の顧問をしています(笑)。
正直に言います。
ソフトテニス愛が強すぎて、硬式に関して少し毛嫌いしていた部分がありました(笑)。
でも、生徒と一緒に初心者ながら取り組んでいく上で、非常に面白さを感じました。
そして、今回の全豪オープンのナダルの優勝は鳥肌が立つくらい感動し、テニスってすごいなと純粋に思うようになりました。
テニスはさすがメジャースポーツ。
賞金が2億円以上つくほどの市場価値を持ち、良い部分、優れた部分があります。
それをソフトテニスに応用できたら活性化するのではないかと考えました。
というわけで今回は、顧問として、硬式テニスから学べることを書いてみようと思います。
■硬式テニスから学べる事
①セルフジャッジで試合が成り立つ誠実さ。
セルフジャッジというのは、プレーヤー自身がインかアウトを判断する審判の仕方です。他の県は知りませんが、熊本県の高校テニスでは、この方式が採用されています。
インかアウトか分からない際どいボールは「相手の有利なようにジャッジする」という風になっています。
これは顧問になって、一番衝撃だった出来事でした。
ソフトテニスでやったらとんでもないです(笑)。
おそらくヤジがとんで審判をつけないと、いろんなところで文句が出そうだと思いました。
というのも、「勝つ!」というのが前面に出るのがソフトテニス特有の雰囲気です。
動画を見て頂ければ、雰囲気が伝わるかと思います。
やる気に満ちていて、非常に良いと思う反面、相手へのリスペクトが欠ける部分も大いにあると、現役の時に感じていました。
プロのテニスの大会を見ていると、相手への良いプレーに関しては拍手しています。
ロシアのメドベージェフ選手は、よくラケットと手で相手選手の良いプレーを拍手をしているのを見かけます。
ああいう所作を見ていると、「紳士だなぁ…。」と感動します。
また、ネットインのボールで得点が入ったら、ソフトテニスは派手に喜びますが(※そうでない選手もいます)、テニスは相手に謝ります。
どれだけ試合中に感情が高まり、敵意むき出しても、
試合後にコート中央に行って、しっかりと握手しながら褒め称えているところもぐっと来ます。
もし私がソフトテニス部の顧問になったら、生徒に取り入れさせたい文化です。
②ランキングポイント制
これはプロだけではなくて、高校でも取り入れられています。
ベスト16、8、4、準優勝、優勝という区分け事に、個人にランキングポイントが付与されます。
そして選手個人のポイントをもとに、シード選手が決まります。
さらにランキングポイントの合計順に、熊本県高校テニス界でのランキング1位~30位程度が決まり、HPにアップされます。
手間はかかりますが、対戦するときの目安になったり、選手個人の目標になったりするので、生徒のモチベーションアップにもなって、非常に良いなと思いました。
③クラブチームがさかんなところ。
顧問になって初めて知りましたが、硬式テニスには多くのクラブチームがあります。月に1~2万円程度払えばいつでもテニスコートが使えたり、レッスンを受けたりできます。
※クラブによるとは思いますが💦
私の部員の中にも所属している選手がいます。
部活の中で、もっとスキルを高めたいと思っている選手は通う傾向にあります。
ここは教員としてはとてもありがたいです。
教員が私のように素人で指導力が無くても、クラブチームと掛け持ちすることで指導者のプロから教わることができるからです。
ソフトテニスのスクールは、いくつか私も知ってはいますが、ソフトテニス部と掛け持ちしている生徒は僅かな気がします。
硬式テニスは、中学校ではほとんど部活の種目としては有りません。
そういう背景もあるのかなと思いました。
部活を卒業したあとも継続して活動できるので、
地域差はあれど、そういうスポーツクラブがあるのも、社会人スポーツになりやすい理由なのかなと思ったところです。
※追記:熊本のソフトテニスのクラブも調べたら、いろんな団体がありました。無知なだけでした💦
④車いすテニスがあること。
これは本当に羨ましいくらい、すばらしいなと思うところです。
国枝選手のファンであることもあって、車いすテニスはよく見ています。
障がいのあるなしに関わらずテニスが出来る、という点に、非常に魅力を感じます。
パラリンピックでの国枝選手のプレーを見ていて、涙が出ました。
ソフトテニスでは厳しいかもしれませんが、いろんな人が楽しめるスポーツのモデルとしてとても参考になります。
■まとめ
以上、硬式テニス部の顧問として、ソフトテニスに取り入れたいことを書き綴りました。
熱くなりすぎたせいか、長くなりすぎました(笑)。
長文失礼しました💦
どちらが優れているとか、そういう問題ではなくて、お互いの良さを学び合えたら良いなと思ったところでした(^^)
私はソフトテニスも硬式テニスも大好きです。
最近はスカッシュなども流行ってきていて、ラケットスポーツの面白さをより一層感じています。
より多くの人、特になかなか運動する機会のない社会人の拠り所として、テニスという選択肢が生まれていけばいいなと思いました。