アラフィフの上着について考える〜選んだもの(その1)
前回の投稿では上着の型としてブルゾンを選ぶことにしたことをご紹介しました。今回はどのようなブルゾンの素材を選択し、どのようなアイテムを選んだのかについてご紹介したいと思います。
ブルゾンはその素材によって大きくイメージが変わるため、まずは素材を選ぶことにしました。一般的なブルゾンの素材として考えられるのはコットン、レザー、ニットなどではないでしょうか。
コットンブルゾンはもっとも一般的なアイテムで、例えばバラクータのG9などは名品として紹介されることが多い一品でもあります。しかし私の印象では、コットンブルゾンはとにかく着こなしが難しく、スティーブ・マックイーンならともかく、普通のアラフィフ男子が着ると、近所を散歩しているおじさんにしか見えないところがひっかかりました。
そこでコットンブルゾンは避け、高級感があってちょっとした寒さにも対応できるレザーのブルゾンと、肌触りが良く、より寒い時期に最適なニットのブルゾンの2種類を選ぶことにしました。
まずはレザーブルゾンについてご紹介したいと思います。色々と調べていくとレザーブルゾンは、ブランドによって大きく特徴が分かれることがわかりました。
アメリカのブランド:Schottなどのミリタリー系と、バンソンなどのバイカー系が中心ですが、いずれもかなりハードな印象がある。
イギリスのブランド:ルイスレザーが代表。ルイスレザーはロックミュージシャンやファッション関係者に人気で、ポール・マッカートニー、川久保玲などが愛用者。アメリカのブランドよりすっきりしたシェイプをしている。
イタリアのブランド:チンクアンタ、ヴァルスターなど。柔らかいシープレザーやスエードレザーを使い、柔らかい素材感で気軽に羽織ることができるアイテムを作ることが得意な印象。
ハイブランド:ディオールなど。格好いいけど、とにかく値段が高い。。
若い頃は、硬くて分厚い、重いレザーを何年もかけてエイジングさせることに魅力を感じていたのですが、今はそういうことを行うのがしんどい年代になったため、軽くて最初から着心地のよいものを選ぶことを考えました。
その結果選んだのが、イタリアのエンメティというブランドのMA-1タイプのレザーブルゾンです。カラーはグレーのシープレザーで、サイズは48サイズです。
エンメティというブランドは、パル・ジレリなどのブランドを擁するマルチブランドファッショングループであるAzzari社の傘下にあるようです。日本ではファッションディレクターの干場義雅さんが愛用していることで、人気に火がついたようです。
私が選んだのは同ブランドの定番品であるライダースではなく、MA-1タイプのものです。MA-1というとビッグシルエットのものが多いのですが、エンメティのものは適度にタイトフィットで、綺麗なシルエットだと感じました。またシープスキンがとても柔らかくて着心地がよく、グレーという色味もレザーブルゾンが持つハードなイメージをいい感じで中和してくれると感じました。
次回はニットブルゾンについてご紹介します。