メンバーシップ型・ジョブ型という働き方 ③メンバーシップ型の特徴

メンバーシップ型は、人に焦点を当て、人に仕事を付ける、というイメージかと思います。

まず従業員という人が存在し、部署を割り当て、その中で担当となる仕事を割り振っていく。
なので、もしその仕事自体が終了したりなくなったりしても、別の仕事を割り振ったり、
場合によっては他部署に異動させる、といった対応が考えられると思います。

日本で成長してきたこの考え方は、以前も触れましたが、
戦後日本の、会社はご飯を食べさせてくれる所、という考えに起因すると思います。
復興した後の日本で言うなれば、
会社は新卒で雇い、数年かけて育て、終身雇用や年功序列賃金を保証する。
従業員としては、一人前に育ててもらったという恩義(?)がある為、会社に尽くすし、
終身雇用や年功序列を保証してもらう代わりに、会社からの異動や転勤命令には背かず従う。

これは、全体として考えると労使共にメリットがあります。なのでこれまでずっと続いてきたのでしょう。

そんな中、会社側の意見の中には、
「育ててやったのに2~3年で辞めていくなんて、裏切り者だ」
という意見を聞く事があります。

果たしてそうなのでしょうか。
前述の通り、これは会社側にもメリットがある制度なのです。
というより、会社側視点で言うなれば、
「新卒でいちから育て、(退職しないように)年功序列賃金とし、
長く勤めれば退職金が増える仕組みとする、
あなたが当社に忠誠を誓うなら、
あなた(結婚すればその家族も)を終身保証します、
だから言う通りしてね、うちの会社(※1)でずっと働いてね、転勤もしてね」
という感じでしょうか。

言葉は悪いかも知れませんが、まさに新卒の頃からの『囲い込み』という手法に、私は見えます。
即ち、辞めていくという事は、その手法に会社が失敗した、若しくは手法自体が間違っていた、
それだけの事で、ましてや従業員側を非難するのは筋違いという事のように思えます。
だったら辞めない、辞めたくないと思う会社にすれば良いだけの事です。

また、日本では、この終身雇用をはじめ、
会社への忠誠心(?)を成果ではなく勤続年数で捉えようとしている節があります。


最後はちょっと文句みたいになってしまいましたが(笑)、
本日もお読みいただきありがとうございましたm(__)m
次回はジョブ型に触れてみたいと思います。


※1
よく、「うちの会社は...」
というところを耳にしますよね。
どうやら、これは日本独特の表現のようです。
やはり、従業員はみな家族、といった考え方からきているのでしょうか。
「うちの会社」という表現、私自身は何か違和感があるのですが、皆様はいかがでしょうか?

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