月例落選
燕来て去年と同じ巣に住まう去年と違うマスクの人里
(つばめきて きょねんとおなじ すにすまう きょねんとちがう ますくのひとざと)
燕来て所帯構える同じ軒下の店子は二回転半
(つばめきて しょたいかまえる おなじのき したのたなこは にかいてんはん)
花が咲く去年と同じ空の下家主は去って愛でる人なし
(はながさく きょねんとおなじ そらのした やぬしはさって めでるひとなし)
花が咲き鳥が飛び交う青い空埋蔵金を堀に出かける
(はながさき とりがとびかう 青いそら まいぞうきんを ほりにでかける)
今日は月刊誌「角川短歌」の発売日。今回は落選だった。5月号、6月号と続けて一首ずつ佳作に選ばれたが、そう続くものではない。今回の4首は一見して無理だと思う。いくら歌が思い浮かばないからといって埋蔵金の探索に出かけてしまうようではいけない。地に足をつけた生活の中にあってこそ、歌や句を詠むことができる。
ところで駅前の燕だが、まだ巣があって、そこで暮らしているのは確かなのだが、先日聞こえていた雛と思しき声が聞こえなくなった。中古物件の巣には寄生虫が棲みついたりするらしいので、孵ったものの育たないというようなことになってしまったのかもしれない。別に燕に義理があるわけでもないのだが、気になって仕方がない。
写真はF-104。先月がF-86だったので、その続きというだけで特に意味はない。短歌の月例記事の写真は飛行機に、と思っただけだが、手持ちの写真があまりないのでいつまで飛行機で続くかわからない。
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