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「#旅のようなお出かけ」企画に参加してくれた、あるさんの「雨の色 」を読んだ感想。

 連休中なので、今年の序盤は行きづらかった、本格的なお出かけをする人も多いイメージ。ですが私の場合は、この連休中は今のところ、おとなしくしています。天気も良く雨も降っていないので、もったいない気もしつつ。それでもまだまだ昼間は暑いイメージありますし、それはそれで良いのでしょう。

 第17弾めは、あるさんのこちらの作品。本来お出かけを避けそうな、雨の日でも、楽しめるお出かけのことが書かれていました。

1、灰色に映る雨の風景

 主人公は、雨のある風景を眺めます。目の前は灰色とありますから、小雨ではなく、一定数の強めの雨が降っているのでしょうか?多分傘とかレインコートがないと歩けないような。
 そんなうっとうしい雨なのに、主人公はそれどころか、頭の中で心地よい言葉を思い出していました。それは彼女に言われた雨の色のこと。

2、雨の色は美しい

「透明だけど透明じゃないの。雨はその時の世界を映し出してるんだよ。」

 すごい深みのある言葉ですね。最近は酸性雨とかいろんなことばがありますが、基本的に雨は無色透明です。そこに色の存在を求める彼女。これはひょっとしたらいわゆる「第3の目」とか言われている、心の感情的な方法で見られているのかもしれません。
 そして現実世界よりも雨を通じて映る世界のほうが美しく鮮やかになると。うーん、哲学的な深さ。でもそうかもしれません。いろいろなことをクリアにすることを「水に流す」とか言いますが、そういえば雨が降れば水も流れますね。

3、雨の海をめざそう

 普段ならお出かけを避ける雨の日。でもそんな雨の日には色があって美しいだからと、車で雨の海を目指すことになりました。助手席に彼女を乗せて雨の中を走り抜けます。
 海岸沿いのパーキングに到着すると、雨脚が強くなります。そこから見えるのは灰色の世界。水平線の境界線もあいまいな風景です。
 外に出たら絶対にびしょぬれになるけど、車の中で眺めていれば問題ない。さて雨はやがて小雨になります。せっかく海に来たからと彼女は、そのまま砂浜へ。慌てて追いかける主人公。すると雨が収まるのと相対して、太陽が見えてきました。

4、雨を教えてくれた彼女は

 すると、世界ががらりと変わります。虹色にみえる美しい世界。彼女が言ったことは正解。雨で洗い流されたかのように、雨上がりの美しい世界を眺めます。まだかすかに雨は降っていますが、それも光に反射して虹色に。

 そしてこの日のデートは終わります。そのあと彼女へのことを考えながら、雨の色に思いをはせて終わります。
最後に音楽の動画が再生できるので、それを聞きながら読み直したらもっと雰囲気が味わえました。

5.もし私がこの小説書いたら?

 そうですね。この物語の終わり方では、雨の日のドライブで虹色に輝く空を見た彼女とその後、そして今の関係はどうなったのだろかというのが気になりました。
 恐らくそこは読者の想像に、ゆだねようということかもしれません。でも私なら、あえてそこの部分をつけ加えそうです。

で、どういう結末か?良い結果と悪い結果いろいろあると思うのですが、4パターンほど思いついてしまいました。

① 彼女にプロポーズ
 
この日も雨で思い出す。彼女との待ち合わせ。そしてひそかにポケットに隠しているのはダイヤの指輪。この後彼女が雨の中に姿を現したら、思い切って告白「君へのプロポーズはやっぱり雨の日にしたかったんだよ」とかいうようなシーン

② 子供が間もなく生まれる
 
彼女とは無事にゴールイン。そして子供も授かったようです。例えば産婦人科の定期健診。あと2・3か月後の予定日に向けてのアドバイスを聞き、その帰りを待っている。それから彼女が戻ってきての帰り道、傘を差しながらお腹をなでて「この子も雨の色がわかるようになってほしいな」みたいなことをつぶやくシーン

③ 思い伝わらずはるか彼方へ
 
逆に、彼女とは結ばれなかったパターンも考えてしまいました。結局すれ違い、別れて彼女はどこか遠くに行きました。雨が降るたびに思い出す彼女の思い。「今頃どうしているのだろうか?外国に行ったのか、それとも近くだけど別の人と幸せになったのだろうか」といろいろ考えるシーン

④ 肉体の彼女がなくとも生き続ける
 
最後は、事故か病気などの理由で、彼女がもうこの世にいないパターン。「雨が降るたびに、あの日を思い出す。そして雨を見るたびにその時の記憶がよみがえる。だからたとえ肉体としての彼女がいなくても、実は僕の心の中ではずっと生きている」みたいなシーン

 完全に蛇足となってしまいましたが、私はハッピーエンドのほうが好きなので、書くとしたら①か②でしょうね。(特に②が好きかも)

まとめ

 雨が降っている日はお出かけどころか、気持ちも落ち込みがちになってしまいますが、こちらに登場する彼女のようにそんな雨こそ美しい。晴れた日には見えないような鮮やかな色が見える。そんなプラスな気持ちにさせてくれる作品だと思いました。
  そして今後リアルで旅をする日、お出かけをする日にたとえ雨が降っていたとしても、「雨には美しい色が見える」と思いながら、楽しくお出かけをしてみよう。そのように感じました。



※おまけ
余談ですが、今日もいっぱい表示の案内が来ました。その中でも初めて次のようなものが来ました。

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 これは、毎日書いている小説ではなく、この感想記事に対するもの。これにはびっくりしました。私のは批評でも何でもない個人的な感想に過ぎませんが、こういうのをいただけると企画そのものが成功したともいますし、本当にうれしいですね。


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※なお、今日の午後から久しぶりに「スキ」押せない現象が発生しました。本日はそういうことですからご了承ください。


第1弾 販売開始しました!

#旅のようなお出かけ #感想 #あるさん #雨の色 #読書感想文  




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