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借入金は不動産取得価格に対してどれくらいの金額が適正なの?
こんにちは。
土地活用や不動産投資を行う場合、金融機関から借り入れを起こし事業を始められる方もいらっしゃると思います。不動産業者が提出した事業計画書をそのまま信じて実行し、『キャッシュが足りなくなって後悔している』なんて話も聞いたことがあるのではないでしょうか。
そうならないためにも自分も知識をつけて取れるリスクであるという見極めができなければなりません。
そこで今回は返済余裕率のお話です。
返済余裕率とは
DSCR(デット・サービス・カバレッジ・レシオ)と呼ばれ、各年度の元利金返済前キャッシュフローが元利金返済金の何倍あるかを計算したもので、賃貸事業の健全性を判定する指標です。
計算方法
DSCR=純収益÷毎期の返済額
※純収益とは、満室想定賃料-空室損・未収金・運営費用(管理費や修繕積立金、設備更新や固・都税)などを引いて一年間で残った利益の事です
適正な指標は?
計算式で求められた値が1.2~1.5の範囲に収まっていれば安全と判断されます。一つとして同じ価値のない不動産ですから、物件によって求められる指標は当然変わってきますよね。
シュミレーション!!
物件価格: 36,000,000円
表面利回り: 10%
満室時想定収入 3,600,000円/年
こんな物件があったとしましょう☺取得時諸経費は当然かかりますが置いておきます。
融資期間は長いほうがキャッシュフローは良くなります。ただ、近年市況の変化も激しいため、今回融資期間は10年で計算します。
安全な指標で購入するにはいくら借り入れればいいのか?損失と運営費をシュミレーションしてみます。
年間空室損:10% 360,000円/年
運営費用 :25% 900,000円/年
純収益= 2,340,000円/年
返済額目安= 1,800,000円/年
DSCR= 1.3
融資期間10年だと適正な借入金額はこうなります。
自己資金: 20,000,000円
借入金・金利: 16,000,000円・2%(元利均等)
期間: 10年
月の返済額: 147,221円
まとめ
ざっくりですが返済余裕率について書いてみました。10年は短いと思われる方もいらっしゃると思いますが、利息だけで約160万円かかり、軽微な修繕や設備の更新、さらに大規模修繕まで考えると、返済余裕率と融資期間はご自身の取れるリスクの許容度に応じてご検討ください。
また、家賃の下落も計算に入れる必要があるため、単年ではなく複数年で計算する必要があります。
土地活用や不動産投資をされる方に少しでも良い情報になればうれしいです。ありがとうございました。
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