買い叩きの発生メカニズムとは?
こんにちは、ヨシキです。
大手のメーカーで購買業務をしている普通のサラリーマンです。
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買いたたきとは?
さて、「買い叩き」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
(テレビが好きで、下町ロケット見たことある方などご存知かと)
調達先の企業に対し、不当に価格改善を要求することです。
簡単に言えば、「安くしないと、お宅から買わないよ」
と、脅すようなものです
買ってもらえないと、売上が立たず、つぶれてしまいますから、
「買い叩かれたら、従わざるを得ない」という構図なんですね
(いまのご時世、SNSもありますし、あんまりないと思いますが)
もちろん、法律が許すわけもなく、
下請法にて、禁じられております。
※名前の通り、下請け企業にしか該当しません
※下請けと一般企業の違いは、資本金です
→詳しくはグーグル先生へ
こんなひどいことが、過去には平気で行われていたようなんですね。
それがどういうメカニズムで起こるのか。
最近、これじゃないかなぁという考えがあるので、
この場で共有したいと思います。
ヒトラー政権での大量殺戮のトリガーは?
ミルグラム実験をご存知でしょうか?
第二次世界大戦中、ドイツではユダヤ人の大量殺戮が行われてました。
それを実行していたのは、さも悪魔のような人間だろうと思っていたら、
実は従順な軍人が実行していたのです。
その心理を暴いた衝撃の実験です。
詳しく知りたい方は、サラタメさんの動画をご覧ください
(個人的に声が好きです)
↓↓↓
ミルグラム実験から得られる知見
エージェント(代理人)状態に陥ったため、悲劇は起こった。
=>権威あるものの代理人である、という心理状態
具体的には、以下2点が症状として現れる
①権威ある人の声が優先される②自分の行動結果に対する責任感が失われる
買いたたきのメカニズム
このエージェント状態を買いたたきに落とし込むことができると思います。
権威ある人というのが、上司や部長だったりします。
「命令を遂行しなきゃ」
「これも会社のため」
「サラリーマンなんだからしょうがない」
という思考回路になり、買い叩いた結果に対する責任感を失うものだと考えられます。
自分を正当化するために、
「ライバル企業もやっている」
「同僚だってやっている」
「A社ができてるんだから、B社もできて当然」
といった思考を辿るのではないでしょうか。
改善策
どの会社も売上、利益の見込みを立てますよね。
中長期計画をどこの部署も作成すると思うのですが、
その中に、「交渉による原価低減」は入れなければいいと思います。
そうすれば、無暗に達成しなきゃ!ってならなくなりますし。
原価低減の仕組みを見直し、両者がWin-Winになる方策を考えてこそ、
プロバイヤーだと思います。
追記
ミルグラム実験の心理状態は、大企業になるほど生じやすいシチュエーションだと思います。
不祥事やデータ改ざんなど。
頭の片隅に入れて、気を付けてください。