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りんごパイへのラブレター

冬になるとりんごパイが食べたくなる。

なぜなら、寒くなるにつれて、スーパーのりんごが安くなるし、人から頂く機会も多くなるからだ。

私はいつもなかしましほさんのレシピで作る。

夫ががんと診断されてから、体に良い食事をちょっとだけ気にするようになった。ハードなマクロビやヴィーガンの実践は、仕事をしている自分には難しいと感じたので、ゆるゆると雑穀を入れたり、玄米にしたり、野菜ジュースを飲んだり、調味料に気をつかった程度である。

本当にゆるゆるである。ほとんど気をつかってないに等しいくらいのゆるさ。そんな中でなかしましほさんのレシピは非常に取り入れやすく、このレシピ本は我が家では大変重宝している。

使う材料は、近場でそろうような材料だ。「何これ?聞いた事ない」なんて材料は出てこない。そして作り方もシンプルで、面倒くさい過程はあまりない。

だから子どもと一緒でも簡単に作れる。

りんごをてん菜糖と一緒に、ゆっくりとふつふつ弱火で煮る。

りんごパイの生地は小麦粉と全粒粉と塩、豆乳、なたね油だけ。
私はこういうサクサクっとした生地がとても好きなので、生地の量を2倍にしていつも厚めに作る。

冷蔵庫で生地を寝かせたあと、めん棒で伸ばしてお皿にのせる。
そのあと、煮たりんごを入れて、もう一つの生地を上からかぶせる。
「サンドイッチみたいだね」と子どもが笑う。

そして焼くだけ。いたってシンプル。

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待ちきれない子どもと夫が食べてしまったので欠けている。

よけいなものが入っていないからとてもおいしい。

そしてもう1品。利用者さん宅から「鬼柚子」を頂いたので、煮てみた。

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柚子は「飾っておくだけ」か「柚子湯」にするか「煮る」か悩んだが、昨年、訪問先の他の利用者さん宅で、この煮た鬼柚子を頂いてから、すっかりこの味のファンになってしまった。

何回かゆがくので、柚子独特の苦みはうすく、さっぱりとしていて良い。御茶請けに出したらちょうど良さそうな感じである。


このように冬の楽しみはいっぱいある。

少しずつ近づいてくる冬の気配を感じ、凛とした空気に包まれながら帰宅する。薪ストーブであたたまった我が家で、おいしいものを食べながらゆったりとしていると、昼間の疲れやもやもやしたことなどが少しずつ頭から抜けていく。こどもたちとりんごパイを食べていると、幸せな気分になれる。

この時間を過ごすために、また、私はりんごパイを何度でも作るのだろう。

自分が幸せを感じる時間をこれからも少しずつ見つけていきたいと思う。

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