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「チーム貢献」をエンジニアの習慣にする方法(中級編)
エンジニアとして一定の経験を積むと、自分のタスクをこなすだけではなく、チーム全体を意識した行動が求められる段階に入ります。中級エンジニアには、「自分一人の成果」ではなく、「チーム全体の成功」を目指して動ける視点が必要です。
そのためには、自分の強みを理解し、それをチームにどう活かせるかを考えながら行動することが重要です。本記事では、中級エンジニアが「チームを動かす力」を養うための4つの行動指針をご紹介します。
チーム貢献を深めるための4つのアクション
1. 自分の強みを見つけ、チームの中で活かす
中級エンジニアとして、まず意識すべきは自分の得意分野や役割を理解することです。それが技術的なスキルであれ、周囲との調整力であれ、どんな形でも構いません。自分が一番力を発揮できる場面を見つけ、それを通じてチーム全体を支える行動が求められます。
たとえば、特定の技術に強みがあるなら、それをチーム全体で活用できるよう知識を共有したり、プロジェクトの技術的な課題を率先して引き受けたりすることが考えられます。また、周囲への配慮や調整が得意な人であれば、メンバーの状況を聞き出し、働きやすい環境を作ることも大きな貢献です。
2. チームの課題を見つけ、解決に取り組む
中級エンジニアにとって、「自分が動くことでチーム全体の改善につながる課題」を見つける力は重要です。これは、リーダー的な役割を担う必要があるわけではなく、身近な部分から改善を意識することが大切です。
たとえば、コミュニケーションの不足やタスクの進捗共有がうまくいっていないと感じたとき、それを解決するための仕組みを提案してみる。または、開発プロセスが非効率だと感じる部分に対して、小さな自動化ツールを作って導入するなど、小さなアクションでも十分です。
すべての課題を自分で解決する必要はありません。「気づき」を周囲に伝え、協力を得ながら改善に取り組む姿勢が重要です。
3. プロジェクト全体を意識し、自分の行動を最適化する
プロジェクト全体の優先順位や目標を意識しながら、自分の行動を調整する力が中級エンジニアには求められます。これは、個々のタスクを進めるだけではなく、プロジェクト全体の成功に向けた視野を持つということです。
たとえば、プロジェクトのスケジュールが厳しい状況であれば、自分のタスクの進め方を最適化し、優先順位を再検討する必要があるかもしれません。また、他のメンバーの進捗状況を見て、遅れている部分を補完する動きも重要です。
このように、チーム全体を俯瞰し、自分の役割を再確認することで、プロジェクト全体への貢献度が自然と高まります。
4. メンバーに影響を与える姿勢を示す
中級エンジニアとして、自分の行動や姿勢がチーム全体に与える影響を意識することは非常に重要です。積極的に動く姿勢や、チャレンジングな課題に向き合う姿を見せることで、他のメンバーの意識や行動にも良い影響を与えることができます。
たとえば、新しい技術や難しい課題に挑むことで、周囲に「自分も挑戦してみたい」と思わせる刺激を与える。また、メンバーの成果を称賛したり、ポジティブな言葉を掛けることで、チーム全体のモチベーションを引き上げることも重要です。
言葉や行動の一つひとつが、チームに影響を与えることを意識し、自分の姿勢が周囲をプラスに導くものになるよう心がけましょう。
僕の経験談
僕がエンジニアとして数年経った頃、チームメンバーから相談されることが増えてきました。内容はプログラミングに関する技術的なこと、仕様に関する相談、さらにはプロジェクト全体の進め方など、さまざまでした。頼られることが純粋に嬉しく、相談に対して一生懸命に答えていました。
そんなある日、上司から「みんなのサポートをしてくれてありがとう。助かっているし、その姿勢が大事なんだよ」と声をかけられました。この言葉はとても嬉しかったと同時に、「チームに貢献している」という実感が湧いた瞬間でもありました。
そのときに気づいたのは、自分が直接的に解決策を提供できる場合だけでなく、「相談しやすい雰囲気を作ること自体がチームの力になる」ということです。特に、「相手の話をしっかり聞く」「否定せず受け止める」「一緒に考える姿勢を示す」といった行動が、自然とチームの信頼を生むと実感しました。
さらに、相談が増えることで、メンバー同士の課題共有が進み、結果的にチーム全体のパフォーマンスも上がっていくのを感じました。それ以降、僕はこの「相談しやすい空気感を作る」という強みを意識的に活かし、より良いチーム作りに取り組むようになりました。
この経験を通じて学んだのは、自分の強みを理解し、それを活かすことが、チーム全体にポジティブな影響を与えるということです。中級エンジニアとして、これを意識しながら取り組むことで、自分もチームも成長できると確信しています。
まとめ
中級エンジニアには、自分の強みを活かしながら、チーム全体に影響を与える存在としての役割が求められます。それは、特別なスキルや大きな成果を必要とするわけではなく、自分の行動を「チーム全体の成功」に繋げる意識を持つことから始まります。
まずは、自分の得意なことや興味のある領域を見直し、それを活かせる場面を探してみてください。そして、小さなアクションを積み重ねることで、チームへの貢献を広げていきましょう!