専門学校2回中退しても諦めなかった私へ
普通の社会人になれなかった
私は、いわゆる「一人前の社会人」とは程遠い生活を送っていました。
何をやっても続かず、高校時代のアルバイトも、卒業後に進学した専門学校も、どちらも1年で辞めてしまったのです。
「自分は継続できないダメな人間だ」
そう思い込んでいたあの頃。周囲の同級生が夢に向かって進む中、私は自分の将来が全く見えない日々を過ごしていました。
朝が苦手で、学生時代はよく遅刻をしたり、休みがちで授業についていけない自分を責めては落ち込む毎日でした。
化学系の専門学校を1回、医療系の専門学校を1回、それぞれ中退した私は、履歴書にも書けないような学歴がコンプレックスでした。
(学費については、現在両親に完済済みです。)
挫折から転機へ
「普通の社会人」になりたくて、いろいろなことに挑戦しました。
社会人としての基本的なスキルを学ぶため、就職支援プログラムに参加し、ビジネスマナーや報連相などを学び、PC・周辺機器の営業職に就職しました。
しかし、社会人経験が浅いまま営業職に就いた私は、顧客とのコミュニケーションや目標達成のプレッシャーに苦しみました。「自分には向いていない」と感じながらも、片道2時間の通勤を続ける日々。仕事を辞めたいと思いつつ、どうすれば良いか分からないまま悩んでいました。
そんな中で訪れた転機。それは、業務マニュアルを作成する仕事を任されたときでした。
情報を分かりやすく伝えるために、自分で図やイラストを作り工夫を重ねていくうちに、「こういうのが仕事だったらいいな」と感じたのです。それが、WEBデザインという職業を知るきっかけでした。
職業訓練校との出会い
やりたいことが見つかったからには行動しなければ、とオンラインスクールでバナー制作を学びました。しかし、独学では限界があり、転職活動もうまくいきませんでした。
そんなとき、「職業訓練校」という制度を知りました。国から補助を受けながら専門的なスキルを学べる制度です。
2回も学校を中退した過去がある私は、「また辞めてしまうかもしれない」と不安でしたが、それでも今の現状をどうにかしたいの一心で一歩踏み出すことにしました。
朝が苦手だった私は、夕方から始まるコースを選び、少しずつ新しいことを学んでいきました。少ない貯金からメルカリにて中古のMacBookを購入し、その一歩が自分にとって嬉しくもあり今度こそ、最後までやり切るんだという強い決断となりました。
訓練校での挑戦
HTMLやCSSに初めて触れた時、画面に並ぶコードがまるで暗号のように見えました。でも、先生やクラスメイトに助けられながら、少しずつ形にしていくうちに「私にもできる」と思える瞬間が増えていきました。
特に印象的だったのは、初めて自分が制作したWEBサイトが完成した時のことです。画面に表示された自分の作品を見て、「私にもできる」と、心の底から思えました。
逃げ癖のあった私にとって、訓練校で学び続けることは初めての成功体験であり「今回だけは最後までやり遂げたい」という思いが、私のモチベーションを支えてくれました。
WEBデザイナーとしての第一歩
訓練校を卒業間近、就職活動では50社に応募して10社から返信をもらい、その中の1社採用を頂きました。履歴書にコンプレックスがある私にとってその1社は神様のような存在でした。
「私にチャンスをくれて本当に本当にありがとうございます!」
WEBデザイナーとしてのキャリアがスタートしました。
最初の会社では、WordPressを使ったサイト制作やバナー作成を中心に、基本的なスキルを学びました。
2年目以降はコーディングに力を入れ、HTMLやCSS、JavaScriptを使いこなせるよう努力しました。そして現在、デザイン、コーディング、さらには動画編集まで手がける幅広いスキルを持つWEBデザイナーとして働いています。(現在4年目)
夫との出会いと新しい目標
WEBデザイナーとして働き始めて2年目、私の人生を大きく変える人に出会いました。それが今の夫です。
彼は会社員として働きながら資格勉強に励む努力家で、そんな彼の姿勢に私は強く刺激を受けました。お互い仕事や目標について真剣に語り合い、支え合う関係になり、その中で「私も彼と肩を並べられる自分になりたい」と思うようになりました。
未来への挑戦
来年、夫はアメリカの大学院に留学します。私は在住妻として彼についていきますが、それだけでは終わりません。私自身も通信大学で学士を取得し、最終的にはアメリカの大学院で学ぶことを目指しています。
英語力はまだまだですが、TOEICの勉強、英会話を始め、一歩ずつ進んでいます。この挑戦を通じて、さらに成長していきたいと思っています。
想像していなかった未来
現在の私まで成長できたこと、そしてこれからが本番の
#想像していなかった未来 、だということ。
どんなに自分をダメだと思っていても、諦めずに挑戦し続ければ未来は変えられると、今は実感しています。
これが私の想像していなかった未来です。