『運命の恋をかなえるスタンダール』日常生活でヴォレを使いたい
聡子が頭の中で考えていることが面白く、話のテンポが読みやすかった。
聡子は読書が好きな女性であるため、外界の捉え方も比喩が多く使われており、リアリティを感じられて、読むのを楽しめた。
スタンダールの「恋愛論」の内容も要所要所で盛り込まれている。「恋愛論」自体は読んだことがないが、恋愛における論は今も昔も共通するところが大きいんだなと実感した。(実際、この小説のように上手く教訓を使えるかは別)
概要)主人公の聡子は図書館司書をしており、ある日図書館に訪れた男性に一目ぼれする。そんなとき家の本棚からスタンダールの「恋愛論」が落ちてきて、ページを開くとスタンダールが現れた!一目ぼれした男性と結ばれるためにスタンダールの教えに従いながら、聡子は少しずつ自分を変えていく。
ただの恋愛指南書なのかと思ったら、最後まで読むとなんだかいい話だった。
この本に出てくる「ヴォレ!」は恋愛以外のフィールドでも言えそう。
日本語で「飛べ!」という意味だそうだ。
「本気で人生を変えたければ、これまで自分がしてこなかったような思い切った行動をとり、新しい自分になる自信を得て、ヴォレを繰り返すことで最初のころには思いもよらなかった成長を手にすることができる。」のだそう。
いい言葉なので、心にとめておきたいし、いいタイミングがあれば他の人にも話して「ヴォレ」と叫んで盛り上がりたい(笑)
※書影は版元ドットコムから引用しました。
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