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内向的な人こそ英語学習に向いている理由。

こんにちは、KUMAです。

「人と積極的にコミュニケーションが取れる人がうらやましい。外向的な人の方が、きっと英語もうまくなる。私は、そもそも口下手だし、、」

こんなふうに思ったことはないでしょうか。

私自身、内向的な人間です。
以前は、自分の内向的な性格が英語学習の足かせになっているように感じていました。

ですが、心理学や第二言語習得論(SLA)を学んだり、海外(北米)に住んで英語で仕事をする経験を通じて、今では内向的な性格が英語学習に役立っていると思うようになりました。

実は、内向的な人こそ英語学習に向いているのです。

今日は、「内向的な人こそ英語学習に向いている理由」について書きたいと思います。

内向的な人と外向的な人

まず、内向的な人(内向型、Introverts)外向的な人(外向型、Extroverts)ははっきり分けられるものではなく、明確な定義はありません。内向、外向の程度が状況、環境によって変わる場合もあるでしょうし、両向型(Ambiverts)の人もいます。

参考のため、『内向型人間のすごい力』(スーザン・ケイン著、講談社)によれば、両者には以下のような特徴があるとされています。あなたはどちらにより当てはまるでしょうか。

【内向的な人の特徴】
思慮深い、理性的、学問好き、控えめ、繊細、思いやりがある、まじめ、瞑想的、神秘的、内省的、内部指向、丁重な、穏やか、謙虚、孤独を求める、内気、リスク回避的、神経過敏

【外向的な人の特徴】
意気軒昂、明るい、愛想がいい、社交的、興奮しやすい、支配的、積極的、活動的、リスクをとる、鈍感、外部指向、陽気、大胆、スポットライトを浴びるのが好き

『内向型人間のすごい力』(スーザン・ケイン著、講談社)

この記事を読んでくださっている方は、ご自身が内向型と感じられている方が多いと思いますが、いかがだったでしょうか。

内向的な人の「振り返る力」

この記事の冒頭に書いた、「外向的な人は英語でも積極的にコミュニケーションを取るので、英語が上達しやすい」という考え方について。

「英語で積極的にコミュニケーションを取ろうとする姿勢」はたしかに価値あることです。

一方で、コミュニケーションしっぱなしでは効果は半減してしまいます。

内向的な人は、「どこが聞き取れなかったのか」、「どの発音がうまく通じなかったのか」、「うまく言えなかったのはどんなことか」など、コミュニケーションを振り返って、小さなことにも気づき、次に活かすために準備(復習)することが得意です。

これらは、内向的な人が持つ大きな強みです。
内向的な人はこれらを自然に高いレベルでやってしまっているので、特に強みとは思っていないかもしれませんが。

英語を話しっぱなしで終わらせず、自分で振り返って改善していく力は、スピーキング力を着実に高めてくれます。

また、「英語ができる人」というと、「外国人相手に英語でスラスラ話している人」をイメージしてしまいがちですが、スピーキング力だけが英語力ではありません。リスニング、リーディング、ライティングも同じくらい大切です。

私の実体験からも、ビジネスで英語をつかう場合、「スピーキングよりも読み書きが多い」という方も多いと思います。また、英語のSNSやチャットを見たり書いたりすることも、立派な英語コミュニケーションです。

「TOEICのリスニングは比較的できる」とか、「仕事で扱う文書のリーディングはできる」なども、スピーキングができることと同じくらい価値があることです。

内向的な人の「細かい部分に注意する力」

内向的な人は、「一人でいること」、「集中力を維持すること」、「細かい部分に注意すること」が好きであったり、自然にしてしまう方が多いですよね。

これらもすべて、内向的な人が持つ強みです。

私も、一人の時間が長くてもまったく苦ではないし、資料をつくるときには細かい部分まで自然に意識がいってしまうタイプです。

英語ができるようになりたいと思ったら、英会話だけでは力は伸びていきません。一人でしっかり学習する時間をきちんと確保することが大切です。

また、日本語と英語は大きく異なる言語です。発音のちがい、冠詞を入れるかどうか、似ている単語、表現のつかいわけなど、細かいところに気づける人は、正確さ(Accuracy)の高い英語力を身につけることができます。

内向的な人の「配慮する力」

一見ネガティブなものを一つ挙げるとすれば、内向的な人の特徴として、「考えすぎてしまって、ことばがすぐに口から出てこない」ことがあるかもしれません。

これは、内向的な人の気づく力や配慮する力が発揮されているからです。ネガティブなことではありません。

相手の小さな変化に気づき、相手の気持ちに配慮できる能力はむしろ大きなアドバンテージです。

私自身、カナダで働いていたときは、ネイティブ相手にいつもスラスラと受け答えできていたかというと、そんなことはありません。

それでも、自分の気づいたことで上司や同僚の役に立てそうなこと(仕事を手伝うとか、少し困っていそうなことをやってあげるとか)を続けていたところ、ホームパーティーやクリスマスパーティーに呼んでいただいたり、隣の部署のマネージャーから「こっちに異動しないか」と声をかけていただき、新しい仕事につながったこともありました。

また、回答に困る質問をいつも聞かれるようであれば、聞かれたらどう答えるかを事前に準備しておけば解決します。準備は、内向的な人の得意分野ですよね。

以上、「内向的な人こそ英語学習に向いている理由。」でした。

内向的な人であることは、英語学習に不利であるどころか、むしろ有利です。

内向的な人は、ときに謙虚すぎて、自己肯定感が低いこともあると思います。

私が英語を学んでよかったと思う理由の一つは、自己肯定感が上がったことです。英語を身につけることで、「いざとなっても英語ができるからなんとかなる」と以前より楽観的に考えることができるようになりました。

最後までお読みいただきありがとうございました!
それでは。


私のnoteでは、社会人の英語学習に役立つ情報を発信しています。

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