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麻雀はなぜ面白いのか?繰り返される意思決定の先にあるのは

ゲームの中で麻雀世界一面白いと思っているのだが、なぜ面白いのか
少しだけ書いてみようと思う。

麻雀は数々の著名人や経営者に好まれている。その理由はきっとこれから書く面白いと思う部分に起因しているのではないかと思う。

麻雀のルールを知らない人にも理解してもらうために、一定の麻雀のルールは書くが、ルール説明の記事ではないので細かいところは諸々省略する。

麻雀で勝つためには

麻雀は4人で戦うゲームで、最初に全員に25000点を持ち点としてもらえる。
一回のゲームを一局と呼び、親が一人、子が三人で行う。
親は順番に回っていき、最終的に四局(東風)や八局(半荘)などの単位で麻雀を打ち最終的に一番点数を持って終わった人が勝ちである。

上がりの条件は…

合計14牌を2・3・3・3・3の形で集めることで上がりの状態になる。
3の部分は、同じ牌を3つ同じ種類で連番を3つという決まりがある。
さらに特定の縛りルール(役)に沿った形になっていると点数が上がる。

上がるための形

牌の数は一つの絵柄に付き4牌ずつある。なので状況によって、残りにツモれる可能性のある枚数が予測できたりする。そうやって上がりやすい可能性を探りながら手を作っていく。

繰り返される意思決定、その二萬捨てるか?

麻雀は順番にヤマから牌を持ってきて、要らない牌を一つ捨てて上がりを目指していくゲームだ。その中でとにかく意思決定するタイミングと判断軸になる要素が多いのが特徴だ。それはもう嵐のようにやってくる。

例えば、二萬と四萬を持っている状態があったとしよう
これは三萬を間にいれなければいけないので、可能性は最大で4牌。

カン三萬待ち

ここで五萬をツモってきたとする。

五萬をツモってきたら…
二萬を捨てるか…?

四萬、五萬で待つようにすれば三萬、六萬でも良くなる。
可能性は最大で8牌。
さて二萬を捨てようか…?

三面待ちの未来

もしも二、四、五から広がっていけば三面待ちの未来まであるかもしれない。他の牌の状況にもよるが、二萬を捨てることで実現可能性が下がる未来があることを忘れてはならない。三面待ちは最大12牌待てる可能性があるのだ。

そして麻雀は上がらないと意味がない。どんなに良い手でも上がらないとゼロだ。上がりやすい待ちを作るという視点はとても大切である。

今回は他の牌が良い感じなのでここまで目指す必要はない。
さて二萬を捨てようか…?

河(捨て牌置き場)

河(捨て牌を置き場)に、画像のような捨て牌があったとする。これは対局中の別の人が捨てていった牌なので、その人の手を推測するのに使える。
そして画像の状態はリーチを掛けた状態なのでテンパイ(後一枚で上がれる状態)であることを宣言している。自分が捨てた牌でロンされて上がられる可能性があるのだ。さて二萬を捨てようか…?

六萬が浮いた…?
相手の待ち予想①

危ない、危ない…二萬を捨てたらロンされる可能性が高い…
いや、本当にそうだろうか?

捨て牌から予想…

あくまでも想像の域を出ないが、不要になったことに意味があるとするならこんな感じ?

相手の待ち予想②

こんなテンパイ状態も全然あり得るし、全然違う可能性もある。
全ては少しでも確率が高い予想、期待値を知るために行う。
さて二萬を捨てようか…?

結局、二萬は捨てるのか?

実際の局面ではもう少し情報を追加して決めるだろう。

  • 他の二人の捨て牌の情報

  • 心理状態

  • 自分の手牌

  • ドラ牌

  • 点差の状況

  • 個人の思想

…なども踏まえて一手毎に意思決定していく。

二萬を捨てて相手に上がられるリスクを超えて得られるメリットがあればきっと捨てるだろうし、そのリスクに見合わないと思えば捨てない。

これが正解というものは無い中で、基本的にはツモして数秒で捨てれるように脳内で情報を整理しアップデートしていく。それを何度も何度も繰り返し続けるのが麻雀だ。

麻雀で勝つためには

上がること、そして出来る限り相手を上がらせないことだ。

自分に来る牌は運で決まるのでどんなに頑張っても絶対上がれない場合はある。そういった苦しいときにこそ麻雀の実力が試される。
確率や可能性、思い込みに飲まれて後手に回ってしまうとあっという間に負けてしまう。

そんな経験を繰り返しながら自分の打ち方を見つけていく。直感に任せてもいいし、徹底的に戦略的にやってもいい。場の流れに合わせながら、最後はただただ祈り、運に任せるのも一つのやり方だ。

浪漫と算盤

麻雀は浪漫と算盤である。

前提として運がかなりの要素を締めている中で、捨て牌と自分の手牌という数値的なファクトがゲームが進むにつれて増えていく。例えば同じ牌が4枚捨てられれていれば、その牌は絶対ツモることは無くなるのだ。その牌で待っていても上がることはない。可能性を捨てることが出来る。

手を進めつつ、期待値確率を追いながら高い役の上がりを目指し、相手に上がらせないというバランスを取っていく部分がめちゃくちゃ面白いのだと思う。

そしてここが仕事や人生に通ずるものがあり、著名人や経営者が麻雀を好む一つの要因ではないかと思う。

仕事が麻雀で麻雀が仕事

仕事と麻雀に関しては、サイバーエージェントの藤田社長が近代麻雀で連載されているコラムをまとめた最高の本があるのでおすすめしたい。

タイトル通り、仕事と麻雀が如何に共通点があるかを一冊通じて語り尽くされている。

最後に

麻雀にはセオリーはあるが正解はない
そして、どんなに後悔しても一度捨てた牌は戻ってこない

麻雀は自分が選んだ牌を正解にする
ゲームだ。
その覚悟があれば3面リーチで安牌(アンパイ)が無い時も、ギリギリ逆転の可能性があるオーラス(最終局)も、きっと納得した麻雀が打てるはず。

仕事や人生とは違いすぐに結果が出て、すぐに振り返り、次に生かせる。
面白いぞ、麻雀は。

興味を持ったそこのあなた、まずはネット麻雀から始めてみるといい。
そして出来れば対面で、人と打つアツい一局を経験してみて欲しい。

ちなみに私は麻雀好きだが全然強くない。

強くなりたい。(Mリーグを見ながら今日も思う)


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