見出し画像

【6歳柴犬スミレ】成犬のトイレトレーニングを成功させた6つのアプローチ

トイレシーツを使えないスミレを見て、3つの状況でトイレに関する不安を感じました。

・天候の都合で散歩に行けない時
・留守番や飼い主都合で散歩に行けない時
・老犬になり散歩へ介護が必要になった時

スミレの為にも未来の不安を解消するべく、難しいとされる柴犬のトイレトレーニングを始めたのでした。初めてトイレシーツを使ってくれたのは1か月後、安定して使えるようになったのは3か月後です。

画像3

私が行ったトレーニングは、スミレの健康状態と性格を考慮して行った内容です。犬の個体差も踏まえて一つの参考例としてお読みください。

この記事は以下の流れで書いていますが、アプローチの仕方は下に行くほど加えていってます。aがダメならa+b、それでダメならa+b+cといった具合です。

1. スミレはどんな犬?
2. 6つの具体的アプローチ
   a. 号令をかけてみた
   b. 自作トレーを使ってみた
   c. 散歩とトイレを分離させてみた
   d. 食事に工夫をした〇〇〇〇作戦
   e. 宅内で運動させた〇〇〇作戦
   f. 褒めるタイミングを逃さない〇〇作戦。
3. まとめ

スミレはどんな犬?

画像1

2021年3月スミレは我が家へやってきました。ブリーダーの多頭崩壊から救われた保護犬で、元繁殖犬です。攻撃性も全くない大人しい犬ですが、既に身体には幾つもの不調がありました。

・フィラリア陽性
・脱水症状
・貧血症状
・卵巣のう胞(摘出済。転移は不明との事)
・活力低下
・食欲不振
・偏食癖

徹底的なミクロフィラリアの駆除治療を行いながら、上記全ての状態を気にしながらのトレーニングになりました。

A.号令をかけてみた。

排泄をしそうな時に「ワンツーワンツー」といった号令を掛けて、その号令を覚える事によって排泄をコントロールするトレーニングです。
しかし、スミレには全く効果がありませんでした。

排泄場所を探し始めたスミレは、私の声が全く耳に届きません。オシッコが出来たら『オヤツを与えて褒める』といった事もしましたが、今度は「ワンツーワンツー」と声を掛けると、私の手を気にして戻ってくる様になったのです。

B.自作トレーをつかってみた。

画像2

自作トレーを玄関の外に置いて、散歩前後に必ず立ち寄る様にしました。しかしスミレは近づく事も入る事も拒絶したのです。併せて、紙製段ボールで作成した為に風雨に弱く、トレーを玄関内へ移しました。

オヤツを使っての誘導も試みましたが、ここでスミレの食欲不振と偏食に頭を抱える事になります。興味を示すオヤツが、日によってコロコロ変わるのです。

C.散歩とトイレを分離させてみた。

「トイレ=散歩」がスミレ自身に成立している限り、「シーツを使わないのでは?」と思ったので、散歩中の排泄をさせないように試みました。しかし、それでもスミレはシーツを使わず、頑なにトイレを我慢していました。

さすがに体調が心配になります。膀胱炎の危険もあるので、他の手立てを必死に模索しました。そして遂に決定打とも言える3つの方法を発見するのです。

D.食事に工夫をした「ガブガブ作戦」

私は一つの仮説を立てます。水分を多く取らせて、排泄回数を多くしてみてはどうかと。

しかしここで最大の壁にブチ当たります。スミレは食欲不振で偏食があり、食べない・飲まない有様でした。
これをどう解消するか。まず始めたのは手作りトッピングです。食べる事に楽しみを感じれば、「食べる・飲む」をしてくれるのではないかと。

使った食材は概ね、《野菜・根菜・キノコ・卵の黄身・納豆・肉・魚》で、食事毎に組み合わせを変えて作りました。食材は全てみじん切りにして、それを煮干し1つと一緒に20分ほど煮たものを、煮汁ごとフードにトッピングしました。これはひとまず大成功して、スミレは完食してくれました。

画像4

ムラっ気はありながらも完食する日が増えたので、ここでもう1手を加えました。ご飯に口を付けたらオヤツを与える。完食をした時は多めにオヤツを与える。といった事を行いました。「ご飯を食べたら良い事がある」と、思ってもらえるようにです。

それから少しずつ、スミレは完食する度に私のところへ寄って来ては、オヤツを求める様になりました。しかし、水分を多めに摂取しても、まだ我慢しています。「まだ水分が足りないのかもしれない」と考えた私は、更に煮汁を増やしますが、依然としてスミレは頑なに我慢します。

E. 宅内で運動させた「オヤツ作戦」

ここで我慢を続けられては意味がありません。
そこで思いついたのが運動です。犬は排泄場所を決める際に、クルクルと回って腸を刺激する事をします。同じことを宅内でやったらどうなるか。

私がやった方法は、狭い2DKアパートをフルに使って、小走りをしました。玄関のトレー前から奥部屋の隅っこまで、オヤツを持って何往復も小走りで誘導しました。

画像5

そしてトレー前でオヤツを与えて、奥部屋に向かおうとした時、スミレがトレーに飛び込んで一気にオシッコをしたのです!スミレはトレーを拒絶しながらも、ここはオシッコの場所だとシッカリ認識していました。

これが初めてシーツを使った瞬間でした。すかさず揉みくちゃにしながらベタ褒めでオヤツを与えました。しかし、まだ油断出来ません。安定して使ってもらえるように、ここからダメ押しを考えます。

褒めるタイミングを逃さない「覗き作戦」。

これは、何も難しい事はしていません。
スミレの居場所を奥部屋に移し、私は玄関から入ってすぐの部屋。スミレがトイレに向かう時は必ず、私の前を通過するようにしました。玄関と私の居室の間には台所があるので、そこにiPadを設置して、カメラを常時起動させておきました。こうすると、私のデスクからiPadを介してトレーが丸見えになるのです。

画像6

画像7

それからは、スミレが私の居室を通過した際にカメラをチェックしながらオヤツを準備。トレーに入ってオシッコをした瞬間、私がトレーに駆け寄って、べた褒めしてオヤツを与えるといった事を習慣にしました。

それでもスミレは流石に柴犬。頑固一徹です。水分が足りないと24時間でも当たり前に我慢します。

まとめ

最終的には、ガブガブ作戦&オヤツ作戦&覗き作戦で安定しました。

こうして、散歩中にオシッコをしてもしなくても関係なく、深夜でも留守番中でも、オシッコをしたくなったら自らトレーに行って排泄をする様になりました。事情があって外に出せない時に限り、今でもガブガブ作戦は続いています。

おかげさまで、フードだけでも完食する日がすこずつ増えてきました。
食欲も増し、興奮して飛んだり跳ねたり、外で駆けずり回ったり、徐々に元気な姿を見せてくれるようになりました。

この記事が、同じ悩みを抱える飼い主様にとって、参考になれば幸いです。

画像8


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集