『ライ麦畑の反逆児』(U-NEXT)
サリンジャーは何者なのか
それを知る必要があるのだろうか
謎に包まれた彼の人生に
この映画はひとつの物語を与えている
主人公のサリンジャー自身がフィクションだ
ライ麦畑のキャッチャーが反逆児として描かれる
まるで彼が生み出した世界の続きを見ているよう
リアルとフィクションのはざま
そこに読者は自らを探す
サリンジャーの小説は
岸をつなぐことばの海だ
現実と映画
小説にとどまらず
私たちは彼に誘われてしまう
その魅力は何か言い切れない
ことばと空白
彼は常に
はざまにいるようだ