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サウナ→水風呂→休憩(外気浴)の理想の導線

1.『ととのう』の正体

高温のサウナ室の中では、自律神経がその暑さに適応しようとするため、
交感神経(緊張・興奮状態)が活発化し、血中のアドレナリン(興奮物質)の濃度があがります。

下の図はX軸が時間、Y軸が交感神経と副交感神経の活動量を表しています。

出典:https://morning.kodansha.co.jp/c/mangasadou/totonoukiji.html

赤枠のサウナ室内での動きをみると、自律神経(黒線)が交感神経側へと揺れ動いており、それに応じて血中アドレナリン濃度も高まっていることがわかります。

次に、冷水浴(水風呂)の部分をみていきます。

出典:https://morning.kodansha.co.jp/c/mangasadou/totonoukiji.html

サウナの厳しい高温によって交感神経がMAXになったところで、身体を冷やそうと水風呂に入ります。

すると、今度は水風呂の冷たさにより、自律神経はここでも交感神経側へと揺れ動いていることがわかります。

最後に、休憩(外気浴)の部分をみていきます。

出典:https://morning.kodansha.co.jp/c/mangasadou/totonoukiji.html

高温のサウナ、冷たい水風呂という厳しい環境から通常の穏やかな外気の環境へと変わり、また、休憩(外気浴)によって身体がリラックスします。

図をみると、この外気浴中は自律神経が副交感神経側へと揺れ動いていることがわかります。

ここで注目したいのが、自律神経は外界の環境によって、交感神経、副交感神経へと一瞬で切り替わりますが、血中のアドレナリンは自律神経と同じ速度で揺れ動いてはいないことがわかります。

即ち、図をみると、水風呂から出たほんの数分だけは、「アドレナリンが高まっている状態(興奮)」と、「副交感神経が高まっている状態(リラックス)」が共存している状態になっています。言い換えると『興奮』と『リラックス』が共存するという、日常ではまずありえない異常な状態が身体で起こっていることがわかります。

これが、『ととのう』の正体です。

2『ととのう』ための理想の導線

出典:https://morning.kodansha.co.jp/c/mangasadou/totonoukiji.html

『血中アドレナリン濃度』と『副交感神経』が最も揺れ動いているときの絶対値が高ければ高いほど、『上質なととのい』を感じられます。

この『血中アドレナリン濃度』と『副交感神経』が最も揺れ動いているときの絶対値が最も高くなるのは、水風呂から出た2分後です。

即ち、最大限に「ととのう」ためには、水風呂からでたら素早く休憩(外気浴)の椅子に座り、2分後のゴールデンタイムを迎えることがとても重要です。

また、これは別の記事で言及しますが、水風呂から出たら身体に付いた水滴を綺麗に拭き取ることも『上質なととのい』を感じる上で重要なポイントです。故に、身体の水滴を拭き取る時間も、2分後のゴールデンタイムを迎えるまでのタスクとして考慮しなければなりません。

従って、サウナ→水風呂→休憩(外気浴)にかかる距離や時間は、短ければ短いほど良いというのがぼくの持論です。

3.理想の導線のレイアウト

ぼくが今まで経験したサウナで、もっとも高次元のサウナ導線を体現していたと感じた施設は、浜松にあるサウナ天竜です。


https://sauna-ikitai.com/saunas/12697

サウナ天竜のサウナはテントサウナです。

テントサウナはどこにでも設置できるので、写真のように川沿いぎりぎりに設置することができます。

するとどうなるか

①テントサウナで身体を限界までアツアツにする(サウナ)
②目の前の川にDIVE!!(水風呂)
③すぐさま身体の水滴を拭き取ってととのい椅子へ(休憩、外気浴)

このように、サウナ→水風呂→休憩(外気浴)それぞれにかかる距離や時間を極限まで短くしています。

レイアウトという視点でいくと、サウナ、水風呂、休憩スペースという3要素の距離を最も短くできるのは、正三角形なのではないかと思っています。

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