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【米国市場】米国経済では製造業とサービス業大きく差ができ始めている。

NY連銀製造業景気指数

NY連銀製造業景気指数は、予想の5.8より下回り0.2の結果となりました。前回と比べると31の低下で、大きな下落です。

NY連銀製造業景気指数:0.2(結果)・5.8(予想)・31.2(前回)

NY連銀製造業景気指数

◆そもそもNY連銀製造業景気指数とは?

NY連銀製造景気指数は、ニューヨーク連邦準備銀行が毎月発表する経済指標の1つで、ニューヨーク州の製造業活動の現状を測るものです。この指数は、製造業に特化した景気動向を示す先行指標として注目されています。

  1. 指数の構成

    • ニューヨーク州内の製造業者を対象にアンケートを行い、受注、新規受注、雇用、出荷、生産の見通しなど、さまざまな経済活動について調査します。

    • 各回答をもとに、製造業の全体的な活動水準が改善しているか、悪化しているかを判断します。

  2. 指数の意味

    • 0より大きい値: 製造業の景況感が改善していることを示します。

    • 0より小さい値: 景況感が悪化していることを意味します。

対象はニューヨーク州だけですが、その結果は全国的な製造業の傾向を知る手掛かりとなることが多いです。特に、経済成長やインフレ傾向の判断に影響を与えることがあります。

◆NY連銀製造業景気指数の低迷はなぜ?

NY連銀製造業景気指数は、トランプ氏が次期大統領に当選したことから、アメリカ経済の見通しに楽観的になり上昇しました。

また、先月はトランプ次期大統領の輸入関税の引き上げや、港湾労働者のストライキに備えて在庫を積み増す取り組みを反映していると思われます。

これらの影響で、先月は大きく上昇しましたが、今月は関税や根強く残るインフレ懸念から製造業の活気がなくなってきています

◆サービス業は好調

アメリカ経済の製造業とは反対にサービス業は好調で、サービス提供者の活動は2021年10月以来最速のペースで拡大しています。

S&Pグローバルの12月のサービス業景況指数は、56.1から58.5に上昇した。上記の指数は、サービス業の経済活動の動向を測定する経済指標で、50を超えると景気が好調、50を下回ると景気が悪いです。

アメリカ経済のサービス業は堅調な成長を見せていますが、製造業は低迷しています。

米国債

・米2年国債利回り:-0.15%(前日比)・4.243(12/17:11時現在)
・米5年国債利回り:-0.07%(前日比)・4.250(12/17:11時現在)
・米10年国債利回り:-0.10%(前日比)・4.395(12/17:11時現在)

米10年国債利回り

米国債はほぼ変わらない横ばいとなりました。市場では、FOMC会合で0.25%の利下げを確信しているため、米国債利回りが安定しているようです。

米国株

  • NYダウ :-0.25%(前日比)・43,717(終値)

  • NASDAQ:1.24%(前日比)・20173(終値)

  • S&P500 :0.38%(前日比)・6,074(終値)

S&P500

米国株式市場は、NASDAQが上昇しましたが、他の2つの指数は小さい動きとなりました。

NVIDIAを除いたマグニフィセント・セブンが成長を続けております。NVIDIAの下落は、先日のブロードコム決算が好調なことと今後の期待によりNVIDIAからブロードコムへ動いているように思われます。

・ハネウェル

ハネウェルは、航空宇宙事業の分離を検討しており、第四四半期の収益報告で最新情報を発表する予定があるようです。

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