透明感のある肌へ!麹の驚くべき美肌効果とは?
麹は発酵食品である味噌や醤油、漬物、日本酒、甘酒や酒粕といった日本の伝統的な食品に含まれます。
日本酒づくりの職人さんの手が、白くなめらかで美しいことから何かいい成分にあるに違いないと注目を集めて、研究がすすめられたのは有名な話です。
そしてそこから日本で発見されたコウジ酸は厚生労働省の承認も得られている美白成分になります。
コウジ酸は古くからみそや醤油、日本酒などの製造過程に用いられてきた麹菌が糖を発酵させることで生成する成分です。発酵過程や発酵液に存在します。
内科医の私ですが、最近は美容の分野や皮膚科の先生と一緒にお仕事させていただく機会もあり、どちらのアプローチもとても大事だなと感じています。
ということで、美容成分について内科的にも皮膚からのアプローチにも述べていきたいと思います。
今日は麹の成分を食べた時、スキンケアとして取り入れた時のメリットについてお話していきます。
シミ・そばかすに効果が期待できる!
皮膚が紫外線に曝露されると、細胞や組織内では様々な活性酸素が発生するとともに、様々なメラノサイト活性化因子(情報伝達物質)がケラチノサイトから分泌されメラニンが生成されシミになります。
コウジ酸はメラニンの生成課程に関係する酵素であるチロシナーゼの活性を抑制することでシミ・そばかすを防ぎくすみを改善することに期待できます。
抗酸化作用もあるので、シミの原因となる酸化ストレスも除去してくれます。
貴重な天然由来の美肌成分でありながらも日本発の「美白有効成分」として1988年に厚生労働省の認可をうけているしっかりと効果のある成分、というのが注目ポイントだと思います。
コウジ酸は色んな化粧品に配合されていますし、最近では美容皮膚科などで行えるマッサージピールにも配合されています。
分子量が小さいと言われているので、なじみがよく、メラノサイトをはじめとした肌のすみずみまでとどいてケア効果を届けられます。
糖化ケアにも有効
以前記事で糖化と老化の関係性についてはお話ししました。
コウジ酸は、糖化による黄くすみにも効果があるといわれ、色素の生成をおさえることで、肌を白く美しく保つ効果が期待できます。
個人的にはこの抗糖化作用は推しポイントです!
炭水化物や甘いものが好きな人、運動不足の人は血糖値が上がりやすいので、肌の糖化ケアもおすすめです。
麹を食べるとどんないいことが?
麹を食生活に取り入れたときの美容でのメリットは、プロテアーゼによって腸内のビフィズス菌が増えることで腸内環境を整えることができ、肌荒れ予防につながります。
小規模な実験では米麹に含まれる成分(グルコシルセラミド、N-アセチルグルコサミン)によってしみの減少、頬のメラニン量の減少が認められ、しみやくすみが改善することが明らかになっており、また、「化粧ノリがよくなる」「毛穴の目立ちが改善する」など、肌の水分保持量がアップしたという実感が得られています。
麹による発酵食品や味噌汁を食事に日常的に取り入れるといいと思います。
日本人の”痩せ菌”ブラウチア菌も増える!
麹菌で発酵したものを食べると日本人の痩せ菌であるブラウチア菌も増えるとされています。
ブラウチア菌についてはこちらの記事もご覧ください。
ブラウチア菌はヒトと動物における検証から”太りにくくなる菌”として発見されました。
マウスの実験では内臓脂肪の蓄積を抑えることも示され、人においても、脂肪の蓄積を抑えて、肥満を予防できる可能性があることが明らかになっています。
このブラウチア菌は麹菌のつくるグルコシルセラミドによって増えてくれることが分かっているんです。
グルコシルセラミドは、グルコースにセラミドが結合したスフィンゴ脂質という脂質の一種で、発酵食品のほか、コンニャクやキノコ、大豆などにも含まれます。
麹による発酵食品の中では、塩麹や甘酒に特に多く含まれます。
普段の食事をちょっと意識して麹による発酵食品を取り入れると、太りにくくなる可能性があります。
以上、麹の成分やコウジ酸の美肌効果についてご紹介しました。
シミ・そばかすの予防や抗酸化作用、糖化ケアにも効果があることがわかりましたね。
麹食品を取り入れることで、肌荒れの予防や美容効果が期待できます。
さらに、米麹の成分によってしみやメラニン量の減少が認められた実験結果もあります。
是非、麹を食事やスキンケアに取り入れて、美しく健康な肌を手に入れてみてください。
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