「墜落JKと廃人教師」橋本涼の演技に墜ちた。
「おいおいおい、まじかよ!
橋本涼半端ねえな!!!」
ドラマ特区「墜落JKと廃人教師」
第1話を見て、私の口から出た
第一声がこれだった。
正直なことを言えば、私は今作の
期待値がそこまで高くなかった。
〖アイドルの初主演〗という言葉に
あまり良い思い出がなかったのだ。
最近では、BLドラマの増加に伴い、
脇役からのスタートではなく、ほぼ
初演技でいきなりの主演!という
パターンが増えてきている。
その結果「俳優さん頑張って!」の
気持ちで見てしまうからか、本編に
入り込めないまま終わってしまう。
そんな経験が増え続け、ドラマの
ジャンルや、その人の演技経験値に
限らず、アイドルだったりボーイズ
グループのメンバーがだったりが
主演を務めるときは、一旦怯む癖が
ついてしまった。
例に洩れず今作も、橋本涼くんが
HiHi Jetsのメンバーということしか
事前情報がなかった私は、一抹の
不安を抱えながら初回を見始めた。
その結果、無事、度肝。
度肝も度肝。度肝中の度肝。
おいまて、どこに隠れてた。
見つけてきた人誰だ!天才か?
と一人休憩室で頭を抱えた。
そして、現在こうなっている。
もう、これこそよくドラマで見る
「どうしてこうなった……?」状態。
目を覚ますと横にDVDがいた…状態。
昨夜、自分の身に何が起こったのか
振り返るヒロインさながら、私も
一旦落ち着いて自分の身に何が
起こったか整理してみようと思う。
【墜落JKと廃人教師とは?】
そもそも「墜落JKと廃人教師」って
どんな話?っていうところから
振り返っておく必要がある。
横に見知らぬ男が寝ていたとき、
大抵のヒロインはまずその男が一体
誰かを思い出そうとするからだ。
まずはあらすじから思い出そう。
あらすじを振り返ってみて
ようやく思い出してきた。
このドラマには好きが零れ落ちる
ポイントがいくつも詰まっていた。
【コミカルキュン泥棒・橋本涼】
橋本涼はコミカルキュン泥棒だ。
私の壊滅的なネーミングセンスで
その凄さが薄らいでしまったのは
申し訳ないのだけど、間違いなく
コミカルキュン泥棒だと思う。
例えば第2話。UFOキャッチャーで
お兄ちゃんに貰ったぬいぐるみを
落とした少年のために川に飛び込む
扇言。それを見て灰葉は躊躇わずに
自分も川に飛び込む。
「お前は生きることに執着が
なさすぎる節があるぞ?
…心配させんな?」
チョップしながら言う灰葉に
ときめきながらも扇言が続ける。
「帰宅中ですか?偶然ですね」
「あ~…偶然っつーか、相変わらず
暗い顔ばっかしてんなーって
思ってストーキングしてたら急に
あんな行動取るから…
本当行動派ネガティブ」
ストーキングという言葉を聞き
ドン引きして距離を取る扇言。
「ストーキングは言葉の綾じゃないか」
格好良い行動をしても、灰葉は
いつも決まりきらない。でも、
それすらもわざとに思えてしまう。
扇言への気持ちは本気なのか、
それともただ死から遠ざけるための
嘘なのか、はたまた扇言に背負わせ
ないように嘘だと見せかけてるのか。
橋本涼はそのどれにも見える
塩梅が完璧すぎる。
個人的にベストオブ灰葉仁は同じく
第2話。川に飛び込んだ時、灰葉の
鞄に入っていた生徒名簿を屋上で
2人乾かすシーン。
飛び降りを止めた時、ここで
失敗した人がいると言った灰葉。
それは灰葉自身なんじゃないか
という扇言の質問で言葉に詰まる
灰葉。その様子を見て扇言が
こんな言葉をかける。
「言いたくなかったら言わなくて
良いですよ。先生の考えくらい
反応見れば分かります」
言うね~…と返した灰葉はその後、
話の途中で突然扇言を抱きしめる。
扇言の失恋相手が彼女といる姿を
見せないようにするためだ。
それに気付いた扇言は、
「もう大丈夫なんです。
彼のこと忘れるくらいには私…
先生のことでいっぱいいっぱい
ですので」
と返す。
「てことはお前さ?俺のこと
好きなの?」
そう聞く灰葉に、たじろぐ扇言。
それを見た灰葉はここで、打った
瞬間ホームランだと確信する一打。
「いいよ答えなくて。ガキの考え
くらい反応見れば分かるから」
はい!!!!!橋本涼優勝!!!
ホームラン王です!おめでとう!
こういう役どころは本当に難しい。
キメキメすぎたら見てて冷めるし、
こっちが恥ずかしくなったりする。
でも橋本涼くんの灰葉は、怠惰と
胸キュンの塩梅が絶妙で、何かもう
良さが説明できないくらい良い。
それでいて、格好良いで終わらずに
灰葉の残念感もそれはコミカルに
回収してくれる。
つまりやっぱり橋本涼は
「コミカルキュン泥棒」なのだ。
そして、これは是非それぞれの目で
耳で堪能して欲しい「灰葉仁は
本気なのか問題」の答えになる
セリフだけ置いておこうと思う。
「俺が何かを誤魔化すときはいつも
お前のためだぞ?」
はい、鼻血。
【軌道キーパー・髙石あかり】
ヒロイン扇言役を演じたのは、
髙石あかりちゃん。
ドラマオタクを拗らせる前は舞台も
追っていた私は、髙石あかりちゃん
というと舞台のイメージが強かった。
その中でも、舞台・おそ松さんや、
ミュージカル・地縛少年花子くんは
アドリブ箇所がちらほら見られる。
だからこそ髙石あかりちゃんの扇言
配役には納得しかなかった。
「墜落JKと廃人教師」は扇言の
ツッコミが命だ。
橋本涼くん演じる灰葉の格好良さと
髙石あかりちゃん演じる扇言の
淡々としたツッコミがハマって
初めてこのドラマは完成する。
「キュンとしたのに何か残念」な
灰葉を2人の軽快なやりとりで
魅せるのがこの作品の見どころ。
「警察行きましょうか」
「いちいちJKって言わないで欲しい」
髙石あかりちゃんのツッコミが
なければドラマ自体が間延びする。
一発本番の舞台をたくさん経験した
髙石あかりちゃんなら、軌道修正の
正解を心得ているはず。時に灰葉を
胸キュン展開へ軌道修正させ、時に
視聴者を胸キュンから覚まさせる。
言わば扇言は軌道キーパーなのだ。
(そんな言葉があるかは知らない)
おかげで視聴者は興醒めすること
なく本編を楽しめるし、ツッコミの
傍らしっかり灰葉にときめいている
扇言を見て、追いときめきできる。
あと何より、どん底にいるときの
触れたら壊れそうな危うい脆さも
感じさせる透明感も文句なし!
感情の機微を絶妙に表現してくれる
髙石あかりちゃん、最高だった。
【原作愛に溢れた視聴者いじり】
急にまともタイトルにしちゃった。
この作品には、ドラマを見ている
視聴者を意識したセリフが多い。
「お前口の利き方に気を付けろよ?
新キャラなんて出てすぐ視聴者に
嫌われる」
というセリフがあったり、
「この画角はさすがにマズくないか?」
というセリフがあったり、これは
是非本編で楽しんで欲しいけど、
夢オチを使った遊びがあったり。
原作をまだ全巻読めていないから、
どこまでがドラマオリジナルかを
書けないのが歯痒いのだけれど、
原作の世界観を守りつつ、時々
視聴者の視点もいじってくれるから
見ているこっちも2人の軽快な
やりとりに混ざれた気分になる。
とにかくもう見てて楽しい~~~!
好き~~~~~!!DVD買ったの
大正解~~~!起きたら横に寝てた
理由が分かった~~~~~!!!
この間墜廃ドラマ見ながら寝よう~
と思ったら、胸キュン止まらなくて
全然寝られないまま4話分見てた。
恐るべし墜廃ドラマ。
見たらDVDを買いたくなってしまう
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