自動運転、ロボット、ドローン…「すべての機械の眼」を開発する謎の技術集団、Kudanで働く魅力とは
日本で、そして世界でも稀有なディープテック企業、Kudan。機械の眼になる「人工知“覚”」と呼ばれる技術を開発・展開しています。あらゆる機械に眼を与え、今までできなかった人間と同じもしくはそれ以上の動きができるようにします。
まだまだ謎に包まれているKudanとは、一体どんな会社なのか?CEOの項さんに話を伺いました。
Kudanの描く「機械の眼」が活躍する世界
ーーまず、Kudanという会社について教えてください。
Kudanは「機械の眼」として、人工知覚と呼ばれる技術をつくっている会社です。我々は、「機械の目としての空間技術をつくる」ことをビジョンとしています。ロボットや機械に人工知覚として直感的な空間把握能力を与えることで、機械がロボットとして人間と同じように実空間内を動き回ったり運転できるようにするとともに、機械が人間以上に3次元情報を理解することを目指しています。
この「機械の眼」は、ありとあらゆる産業において活用され始めているテクノロジーであり、ロボットの自律走行、自動車の自動運転、ドローンの自律飛行など、動き回る機械の進化に必須となります。加えて、機械が取得した3次元データをもとに「デジタルツイン」と呼ばれる現実世界をそのままコピーしたようなデジタル空間を生成することで、様々なオペレーションのDX化や、メタバースの進化などを可能にします。機械の眼は空間情報や空間把握に関連するソリューションにとってもなくてはならないものです。(人工知覚についての詳しい説明動画はこちらをご覧ください。)
このような「機械の眼」によって、機械が人々の仕事を担ったり、デジタル空間情報で作業を自動化・遠隔化が進んだりすることで、新たなデジタル産業を創出したり、一人当たりの労働生産性を向上させ、やがて社会が抱えている人口減少や都市集中による課題を克服できると考えています。そんな価値創造の連鎖を、未来を、「機械の眼」というディープテックからつくっているのがKudanです。
ーー項さんとKudanとの出会いについて教えてください。
私は、中国の上海で生まれて、9歳の時に日本に来て育ち、日本の大学に進みました。新卒でトヨタ自動車株式会社のエンジニアとして5年ほど働いた後、コンサルティングファームのMcKinsey & Companyに入社しました。その後しばらくして転職を考えた時に出会ったのがKudanでした。当時は3つの軸を持って働く会社を探していたんです。
1つ目は、経営に近い仕事ができること。当時は若かったですし、大きな会社だとなかなか難しいだろうと、少数精鋭のチームを探していました。
2つ目は、グローバルな仕事をすること。グローバルとはいえ、日本から世界へ出ていくという意味ではなく、無国籍な感じと言いましょうか。最初からフラットにグローバルな市場を見据えている会社で働きたいと考えていました。
3つ目は、先端の技術を扱っていること。それまで仕事で扱ってきた技術は比較的レガシーなものが多かったのですが、「今後はイノベーションに近いところをやっていきたい」と思っていました。
この3つの軸がすべて揃っている会社はそうそうないだろう、と考えていたところにKudanからのオファーが来て、ほとんど迷うことなく入社を決めました。その後、2020年からKudanのCEOに就任しています。(項さんの生い立ちについてより詳しく知りたい方はこちらから)
謎に包まれてきたKudanが情報発信し、仲間を集め始めたきっかけ
ーーなぜ今まで自ら発信してこなかったKudanが、このタイミングで採用に向けた発信をしようとしているのでしょうか?
今まではコア技術の研究開発に最も注力をし、クローズドな事業展開をしてきましたが、技術と市場環境の成熟が進んだことによって、これからはKudanの技術が顧客の製品に実際に使われ、エンドユーザーにまで届けられるフェーズに移行していきます。Kudanの技術はさまざまな分野で活用できるとてもディープな技術で、ドローンに自動運転、自律走行ロボット、デジタルツインなどへの応用を中心に、自動配達・搬送やモビリティ、多種多様な産業やインフラの自動化やDXソリューションなど、あらゆる業界をターゲットとした技術の活用が進んでいます。
現在、まさしく事業のフェーズ転換が勢いよく進んでおり、先端技術の製品化とその成熟度を上げるため、また世界中のあらゆる産業に導入先を増やしていくため、新しい仲間を増やしていく考えです。今から入ってくるメンバーには、自分たちの技術で、まさに世界中が変わっていくところを見られる面白さを、味わってもらえると思っています。
グローバルでの連携が当たり前。無国籍なKudanでの働き方
ーー日本のメンバーと海外のメンバーは日々、どう関わっているのでしょうか?
普段から働き方として、海外と日本のあいだには境界はあまりないです。Kudanはヨーロッパで創業し、日本での上場を経てきたので日系企業とも外資系企業ともまた違ったユニークな「無国籍感」を持っています。日本のメンバーのレポートラインも、海外メンバーに繋がっていたりしますし、私自身も毎月ヨーロッパへ行き、連携を高めるためのサポートを常に行っています。
会社はグローバルに散らばっていますが、事業所単位では動いておらず、非常にフラットです。我々は前例のない先端分野のことをやっているので、ヨーロッパとアメリカと日本の案件で似た問題にぶつかることもあるんです。常にお互い同期しながら、最大の能力を提供できるように、グローバル間でもしっかりチームプレイをすることを重視しています。
ーー技術幹部のメンバーもグローバルに活躍しているのでしょうか?
Kudanの技術幹部は、日本の企業ではあまり見ないくらいグローバルに活躍しているメンバーが多いです。
CPOのHao Luはダイソンで掃除ロボットのSLAM開発に関わり、その後はSoftbankグループが買収したイギリスの新興AIチップ企業Graphcoreで製品開発を行ってきました。Kudanが研究開発中心のラボビジネスからプロダクトを世の中に広めるフェーズでジョインし、先端技術のプロダクト化をリードしてくれています。
CTOのAnthony GlynnはSLAMの黎明期から多様な技術手法の研究開発を一筋にやってきていて、同業競合であるArtisense社との技術統合など、Kudanが誇るディープなコア技術の先鋭化においてもその実力を発揮しています。
また、世界的な第一人者としてSLAMの学術分野の基礎を築き、ドイツ最高の学術研究者に贈られる賞も受賞しているミュンヘン工科大学のDaniel Cremers教授も、Kudanのメンバーとして研究開発をサポートしてくれています。
技術開発部門のトップが、ここまでグローバルな環境でも第一線を走っている企業は他にないのではないかと思っています。
深く深く潜るディープテックという事業だからこその、広い裁量
ーーほかにKudanならではの面白さはありますか?
会社としてとれる技術・事業戦略の幅が、他に類がないくらい広いと思います。一番深いところまで技術を掘っていったことにより、宇宙開発から農林業までありとあらゆる方向に応用できるのと、AI半導体から各国の自治体までありとあらゆる層のプレーヤーと組んで事業を展開できます。あまりにも戦略的なスペースが広いので、深い技術をより表層に出す道筋として、本当にいろんなことができますし、そこが難しくもあり非常に面白いところでもあります。
そういった特色がありますので、Kudanの場合「裁量の大きさ」とは、メンバーと経営層との近くて話しやすいとか、稟議のシステムがシンプルだとかいう話だけではないんです。会社の運営方法の前に、ユニークな事業内容から生まれる自由度が非常に高いため、ゴールにたどり着く方法はもちろん、ゴール自体も一緒に決めていける面白さがあります。自分で考えた面白いアイデアが実践できる環境です。
Kudanとともに未来をつくっていく人とは
ーーKudanにマッチする人とは、どんな人なのでしょうか?
まずは、新しい技術価値を社会実装したい人。現在は顧客の製品にKudanの技術が採用されて市場投入が加速しているフェーズです。今後大きく技術の普及を目指していきますので、そこに情熱を持って取り組める人を求めています。先端技術への好奇心を持ち、新たな価値を社会に植え付けて産業を変革していくぞ、という情熱を持つ方ですね。
次に、自律自走できる人。Kudanのチームは成熟したプロフェッショナルなメンバーへの信頼で成り立っている大人な組織です。自由さや柔軟さのあるチームマネジメントをしていますので、設定したゴールに対しては自律的に考え自走力を持って取り組める人が相性がいいでしょう。
最後に、チームプレイで問題解決をできる人です。常に前例がない先端分野の課題に対して、グローバル単位でフラットな組織の能力を最大限活用してチャレンジする必要があります。組織の中でリーダーシップを持って問題解決能力を発揮できる人を求めています。
ディープテックに興味があって、なにかキャリアの中で面白いことをやりたいな、という方にはKudanはひとつの大きな可能性になります。私たちと一緒に働くことを、ぜひ検討してみてください。
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