インテークについて①
カウンセリングで、最初にインテーク面接を行い、相談をそのまま継続していくかどうかクライアントさんに確認をします。インテーク面接の時点で、様々な見立てを組み立てることができます。
まず相談に申し込みをした時点で、「なぜ申し込みをしたのか」ということ。人から進められてきたのか、自ら判断してきたのか。これまでも相談しようと考えたのか、相談したことがあったのか、ずっと1人で抱えてきたのか。今なぜこのタイミングで相談に来たのか、背景にどのような経緯があるのか。
インテーク面接の場合、その人がどのような人で、なぜ相談に来たのかを、今分かる範囲で見立てていきます。多くの場合、半構造的に質問をしていきます。
今困っていること、つまり主訴の確認。どのようなことが、いつから始まっていて、自分としてはきっかけが何だと思うのか。どのような自助努力を行ってきたのか。
またそれにまつわる生育歴も確認していきます。幼少期の記憶や、小中高での体験、自分がどのような子供だったか、どのように過ごしてきたか。学力や、交友関係、部活動、教員との関係など。
また、家族との関係も重要な情報となります。特に主な養育者、多くの場合それは母親ですがとの関係。また、家族の構成員、職業、年齢、兄弟がいる場合は兄弟の関係。
その他、今現在の生活についても確認をしていきます。学業や仕事、交友関係、余暇の過ごし方、趣味など。特に個人的には、その人の趣味と言うのはパーソナリティーの健康度や、興味関心の広がり、その人がどのようなものに惹かれるかといった多くの情報を与えてくれるものとして感じています。
その他、実際今ここで話しているその人の話しぶりや、態度、表情、口調、声の強弱、目線の動かし方、会話のテンポ、姿勢、服装、身だしなみ、髪型、化粧やファッションの程度、どの程度オープンに話しているかの様子、どこで言葉を詰まらせるか、あるいは言葉を詰まらせず話すか、などなど。目の前のその人の振る舞いやあり方は、ただそれだけでその人の情報をとても多く伝えてくれます。
インテークの時点でクライエントが全てを率直に話すということはありません。話しにくいこと、避けたいこともある。それはそれとして尊重しつつも、そこにその人の根底のテーマがあったりもする。
また、話しにくい様子そのものも、その人の防衛のパターンや、考え方の癖、感情にまつわるテーマ、解消されていない問題の有無などの、輪郭を示してくれます。
よくやりがちですが、家族のことを時間的に足りずに十分聞けなくて、後々になって実は結構主訴に絡んだ家族関係があることも。その後の面接で自然と明らかになることが多いですが、先に分かっていた方が、展開が遠回りにならない場合もあります。あるいは、最初に聞けなかったこと自体に意味があったりすることも。
あとは細かな話の聞いていき方等もありますが、また改めてまとめて見れたらなぁと思いました。
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