Theアナログ商圏。夜の銀座のニーズ
はじめに
みなさんこんにちは!フルーツボーイ中村です。
今回は銀座の行商についてです。
最近は銀座に定期的に通い、果物を販売しています。
目的は
固定のお客様(リピーター)
を獲得すること。
これまで営業スキルを磨くために、ゴリゴリの新規開拓にフォーカスしてきましたが、これからは利益を継続的に生み出す仕組みづくりだ!ということで、顧客づくりに日々奮闘しております。
私の販売スタイルはいわゆる行商販売です。
地道に一軒一軒とびらをノックして、話を聞いてくれた方に販売します。
人によっては
ネットでポチれば届くのに、
なぜ銀座を?
そんなアナログな方法で、、
と、思うかもしれません。
しかし
百聞は一見に如かず
です。
3か月にわたり銀座をくまなく回り、
見えてきた「銀座商圏」の不思議さ。
もしかすると、皆さんが想像しているような銀座のイメージが覆るかもしれません。
今回の記事では
私が感じた
銀座のお店が求めているニーズをお伝えしていきます。
これを聞けば
アナログな販売方法こそが銀座に適している
ということが分かるかと思います。
それでは始めます!
銀座まわりを3か月。気分は伊能忠敬
「銀座×高級フルーツ」
この組み合わせはきっと相性が良いはず!
直感でそう感じた私は11月頃から銀座のクラブ、ラウンジ、バー、スナックを1軒ずつまわることを決めました。
主に回ったのは銀座7丁目と8丁目。
すべての店舗とは言いませんが、おそらく、9割ほどのお店のとびらをノックし続けました。
地図を見ればわかりますが、このエリアには夜のお店がギュッと集まっています。エリア面積は狭いのですが、1つのビル内にかなりの数のお店が入っているので、7-8丁目だけでも合計すると、ざっと350-450店舗、、えげつない数です。
こんな感じ↓
私は、この密集ゾーンを一軒一軒とばさずに回ります。
おそらく300~400件くらいは回ったかとおもいます。
しかし
基本的に9割は断られます。
特に銀座は格式が高く、営業時間や入店するタイミングを間違えれば、速攻で断られ、時には罵声を浴びせられながら、強烈に扉を閉められます。
他のエリアも回っているのですが(歌舞伎町、六本木など、)、銀座は接客レベルが非常に高いと感じます。
やはり銀座。
絶対にお客様には失礼のないように、という匂いがプンプンします。
粗相してしまったときのリスクがとても高いので、これまでよりもかなり気をつけてまわりました。ドアをノックする前に一呼吸おいて、耳を澄まして、入って良い雰囲気かどうか、扉の奥を想像しながら、訪問していきました。
9割は断られる(No)ですが、1割は購入してくれます(Yes)です。
私は1割のYesのお客様に出会うべく、くまなく回っていきました。1回断られたとしても、「もう来ないで」と言われない限りは、同じ場所も継続して回り続けました。
興味を持ってくれたお店、今はママがいないからいるときに来てほしいと言うお店。絶対にもう来ないで。というお店。
Yesのお客様だけではなく、Noのお客様の情報も事細かにメモに取っていきました。
自らの足で日本地図を作り上げた伊能忠敬はおそらくこんな感じで、日本地図を作っていったんだろうなと、勝手に想像し(笑)
途中からは伊能先生が乗り移ったかのように、「銀座フルーツマップ」なるものを作り上げてやろう!!
という気持ちで回っていました。
そして、3か月たった今、
ありがたいことに、約40組のお店にはリピート購入していただき、伊能先生とまではいかないものの、銀座オリジナルマップが出来上がり、ルート営業できるくらいにお客様が増えました。
やはり、銀座と果物はとても相性がいい、特に質の高い果物であること、が条件のように思います。
購入していただいているお店の様子はこんな感じ↓
夜の銀座が求めているニーズとは
さて、ここからは夜のお店のニーズについて
やはり「銀座」
質の高い果物を求めているお店が多く、他の歌舞伎町や六本木などのエリアと比べても、「味」にこだわるお店が多いのが分かってきました。
しかし、
周れば回るほど、銀座のお店は単純に味だけではない、ということが分かってきたのです。
現場を回って気づいた、夜のお店が求めている隠されたニーズをご紹介します。
①持ってきてくれる「出前」ニーズ
これは極めて高いニーズだと実感しました。
7-8丁目を回ってよく見かけるのが、板前さんやエプロンを着た飲食店スタッフがスタスタと早歩きで動いている光景です。
おや?
と思いながら観察していると、
お鮨やケーキ、カットフルーツを手に持っています。
これは出前しているってこと?
確かに、この界隈には屋内で食べる高級料亭とは別に、路面店ですぐ購入できるような、お花屋さん、お酒屋さんなどテイクアウトに特化したお店が多いのです。
このようなお店は、銀座だから高級というわけではなく、どちらかという、時間をかけずに手に取りやすい、「手っ取り早さ」を重視しているように見えました。
ふむふむ、
高級とは別のキーワードが現れました。
②緊急性に応えられる臨機応変さ
もう一つはこれ。
出前である理由は、持ってきてくれる以外に「緊急性」に対応できるかどうかも求められている気がします。
銀座クラブの接客は100%お客様ファースト。
何度もお店に足を運んでくれるお客様に対しては、最大限の愛をもって尽くそうとします。
今日がお客様の誕生日だと知った時
会話の中で果物が好きだという情報を知った時
そんな時はリアルタイムでその期待に応えるのが、銀座クラブの一流の接客レベルだそうで。
情報を仕入れた瞬間に裏方のスタッフがその業者に即連絡して、今から持ってきてくれませんか?と伝えているようなのです。
そんな要求にも応えられる出前業者がこの界隈で生き残っているようなのです。
聞くところによると、出前業者は昔からの付き合いが多いのだとか。
商品の質は然ることながら、このスピード感に柔軟に対応できる臨機応変さが求められているのでしょう。
③気が利いた嬉しいサプライズ
最後は接客レベルの高い、銀座のお店にとってはきっと喜ばれるだろうな、と私が勝手に想像するニーズです。お客様の急な要望に応えるだけでも喜んでもらえると思うのですが、その内容がより充実していれば、きっとお客様の心をつかんで離さないと思うからです。
例えば、その日お客様の誕生日であることを知り、プレゼントを準備します。もちろん有名なお菓子屋さんのケーキをお渡しするだけでもいいのですが、プラスアルファでお客様用にカスタマイズされたプレゼントだったらどうでしょう。
事前にお客様の性格、趣味、好き嫌いなどが分かっており、それらを考えて、プレゼントをチョイスしたり、お客様用に手を加えたりして、オーダーメイドするわけです。
私の仕事もそうなのですが、大事なのは
お客様が今後も継続してお店に来てくれるかどうか
ということ。私より100倍くらいお客様ファーストを意識している銀座のママたちにとってはすでに分かりきっていることでしょうが、リピートのカギを握るのがこういった一工夫だと思っています。
最後に
今回は行商で見えてきた銀座の特徴をお伝えしました。
デジタル化してきている世の中においても、銀座は時代と逆行する「Theアナログの商圏」だと感じました。
それは
急なお客様の来店や、リアルタイムで状況が動く現場に対応しないといけないこと、さらにそこに接客レベルの質が求められること
そういった銀座ならではの背景がありました。
そして、私自身の接客レベルもこれに見合うレベルまで上げないとなと、身が引き締まる思いになりました。
さらに、それを受けて
改めて
「果物のポテンシャル」を実感しました。
身体にめちゃくちゃ良いこと
四季があり、色とりどりで飽きにくいこと
酸味や甘みなどお客様の好みに合って選べること
産地の話や健康豆知識などで話のネタが増えること
お客様のニーズに100%応えたい銀座のお店だからこそ、このような素晴らしい特徴を持っている果物との相性は抜群であるなと感じました。
だからこそ
あとは私の接客スキルをしっかり上げていくことで、これら果物の良さを存分に引き出せるようにしたいと思います。
お客様ファーストである銀座の接客スタイルを理解し、その都度その都度、お店側が何を求めているかを理解すること、そして意図を汲み、勇気を出して行動に移すこと。まずはここを意識してやっていきたいと思いました。
今後も銀座の開拓は進めていきますので、進捗がありましたら、こちらに報告していきます!
それではまた。